布団に足を入れようとしたのか、布団から体を出そうとしたのか、どちらの動作の途中かは忘れたが、毛布にホチキスの芯が落ちているのを視認した。それをつまんでゴミ箱へ捨てた。布団に目を移すと芯はまだある。捨てても捨てても芯がみつかる。毛布を持ち上げてはたいた。チリンチリンと音を立てて床にホチキスの芯が落ちた。こんな布団では良い眠りにつけやしないと、そう思ったがそれは夢だった。