
皐月との接触も果たし、好奇心は恋心に変わった。盗聴マイクまで仕掛けるようになったが、それによって彼女の部屋には既に盗聴マイクが仕掛けられていることが分かった。そしてそれが雄太の仕業であることが判明する。理解は、臨場感によるものだけでなく、彼の一連の行動もそう。雄太とリョウのやっていることは五十歩百歩であるにもかかわらず、リョウに強く移入して応援するのは、常軌を逸した行動の願望が自分にもあるからである。男の悲しい性に共感を得て爆笑して道を踏み外す瀬戸際にいるような僕は。理想的、もしくは二次元的でもある、都合の良い女性に感情を抱いているうちは危険性がないかも知らん。
顔もスタイルも性格も(映画だが)申し分ない皐月を演じた蒼井そらへの欲情は抑制がきかず、帰りにレンタルショップへ寄って数本借りた。人気女優だけあって主演作は選ぶのに苦労する。