野村證券・再生案① | いっちゃんのひとり言

野村證券・再生案①

1.リーマンショック(2008915日)以降の野村社内の「異常体制」を「正常体制」に戻す転換点となる緊急部店長会議を開催すべき。




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①野村としての方向性、経営戦略の希薄化

リーマンの一部を買収しても収益に結びつかず、海外戦略に疑問の声。国内リーティル中心の展開にも疑問。上から下まで表面的次元で百家争鳴、混乱状況。野村の株価の下落がさらに役職員のマインド下落へとつながっている。



⇒山一にならないために、第3の創業期の気持ちでリーティルブローカレッジを中心とした日本最大の総合証券会社を作り出す。日本における圧倒的なリスクマネーの預り資産と超富裕層の顧客数を増大させることにより、付加価値の高いグローバル展開の証券会社として、収益は必ずついてくる。





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②経営組織の緩み、仲良しクラブ、経営ごっこ的組合、タガのはずれ。


a)収益概念の混乱

「収益=悪」という誤解が現場で蔓延しており、特に若手にペロを切るという意識が著しく低い。


⇒企業経営の目的は収益。収益は経営力であり、経営成果の絶対的バロメーターである。


b)役職権限、責任、機能のあいまい化、自主経営が放任経営となっている。

現場の自主性と自主経営が混同、同好会レベルでの勉強会、実務に結びつかず。


⇒部店長中心のリーダーシップに基づく部店経営体制の確立、1年で黒字化できなければ部店長は更迭。管理職権限と責任の再確認、管理職は自分の課の運営・収益に関して全責任を負う。


c)役職員間の不信感、讒言の蔓延

社内における経営批判、上司批判、部下非難等野放図な発言状態。無責任な不満レベルで会社制度までをも云々する風潮が外部に漏れ、それをマスコミが助長。


⇒前向きな批判を正々堂々とする場の設定


d)現経営陣の経営方針が正しく伝えられずに、組織の統制、ケジメがつかない状態。

各会議が方針伝達というより、属人的勉強会に偏し、報告体制もあいまい化。「社内通達を見ればよい」「担当部門に言ってもらう」式の致命的な手抜き経営者の考え。本社の情報が全く伝わっていない層の存在。


⇒正しく伝えること、コミュニケートすることが経営の命。野村としての考え方、経営の方向性をしっかりと現場に伝えることに時間とエネルギーを使う。メール送信だけで考え方は現場に伝わらない。




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⇒各チャネル、各人毎の役割、全員で納得、目標を明確にし、その実現の為の体制の再構築。

③支店営業体制、特に顧客のポートフォリオが壊滅的状況

過去の大店と云われた都内の支店は小店以下の収益状況。主力顧客の開拓も進まず、本社からの収益目標には投信の募集と売買で対応。株式営業から顧客の理解しにくい仕組み債の販売に注力。非常に不安定なツマ先立った状態。不況期の中での営業であるにもかかわらず、足腰が弱まり、新たな顧客開拓ができていない。

各チャネルごとの目標、具体策、方法等のツメが現場でできていない。現場力の著しい低下。更に日常業務が過去の延長線上で慢性的に繰り返されている。生産効率からみて無駄な部分が多い。


ターゲットを明確にしての徹底外交の実施。外交して買い付けてもらうことが野村の本業であるという根本的考え方の徹底。

売買営業ではなく、リスクマネーを取り込む証券会社本来の拡大型営業体制の確立。

NRI等のリサーチをベースとした付加価値の高い営業による他社との差別化を図る。




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④野村としての戦略営業の推進が不充分

戦略営業が目先の収益営業に現場が呑み込まれている。商品そのものの意味付け、位置付け等がクリアーにならず無意味に長時間議論だけされている。結果として、徹底的にやるという状況になっていない。横比較で程々にという風潮、他社比較で負けグセ、弁解グセ。


⇒戦略は全員一致、実行する為の議論。戦術戦闘はマーケットに合わせて、戦略の実行段階での反対意見はありえない。解説者、評論家は要らない。戦略営業を最も推進できる会社は野村であった。営業を統括する執行役員クラスの課長レベルの実力の早急なる強化。




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