イタリア、フィレンツェにて、イタリア人の夫と暮らしています。
2017年春に第一子となる息子ピピウ(仮名)を出産。
ただ、26週というかなりの早産で生まれてしまった息子。
息子が生まれてからNICUを卒業するまでの過去の出来事を当時の日記をもとに書いています。
~術後 退院の兆し?~
腸の3回目の手術から1週間後。
今回の手術では腸を繋げるだけでなく、ピピウの右胸少し上のところに中心静脈カテーテル(CVC)が挿入されました。
中心静脈栄養をこれからも投与し続けるためです。
(ピピウは必要な栄養すべてを口から取ることができないので、中心静脈栄養を点滴で投与することによって、必要な栄養を補っています。
当時は100%の栄養を中心静脈栄養で補っていました。
現在でも中心静脈栄養投与は継続していますが、現在は経口食80%、中心静脈栄養20%の比率です。)
体にチューブが埋め込まれているのを見るのは少しかわいそうでしたが、これもピピウが育つため。
そのカテーテル挿入口を1週間に一度消毒しなければなりません。
普段は透明のテープが張られ、菌などが入らないようにしてあります。
この中心静脈カテーテルというのが、便利な反面厄介で…
このカテーテルから菌やバクテリアが入ると、太い血管に繋がっている物ですから、すぐに前進に広がってしまい大変なのです。
今でも、ピピウは熱が出るとすぐに救急へ連れて行きます。
そして、まずはカテーテル感染が疑われるものですから、それを確かめるためにも即入院となるのです。
カテーテルを扱う際は細心の注意が必要です。
看護師さん二人が「お母さん、今日はCVCの挿入口の消毒をするわね。」とやってきました。
「よーく見てて、そのうちお母さんにもしてもらわないといけないから。」と看護師さん。
え?
私がする?カテーテルの消毒を?
ということは…
ピピウはカテーテルをつけたまま退院するってこと?
家でも点滴をするってこと?
今となっては「何を言ってるんだ」と当時の私に言ってやりたいですが、その時はストマも閉じて、カテーテルも取れて退院…なんてことももしかしたらあるんじゃないかと淡い期待を抱いていました。
なので、看護師さんに「ということは…ピピウはカテーテルをつけたまま退院するということ?」と聞くと、
「ドクターが決めることだけど…。たぶんそうなると私は思うわ。」と。
うすうす感づいてはいたことだけど…
家で点滴…
その現実がやけにリアルになると、少し怖気づいてしまいました。
が。
家で点滴くらいなんだ!
ピピウが死んでしまうんじゃないかという2か月前の恐怖に比べればどうってことない。
点滴がついていても生きて家に連れて帰れること自体奇跡じゃないか!
そう思うことにしました。
今でもそう思えば、それ以上に怖いことはありません。
ずっと前に「ストマがついたままでも退院できる」とドクターが言っていたし…
これはもしや…
全てうまくいけば、退院もそんなに遠い話ではないのではないか???
そんな兆しがドクターや看護師さんたちの言葉からちらほら見え隠れするようになりました。
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