イタリア、フィレンツェにて、イタリア人の夫と暮らしています。
2017年春に第一子となる息子ピピウ(仮名)を出産。
ただ、26週というかなりの早産で生まれてしまった息子。
息子が生まれてからNICUを卒業するまでの過去の出来事を当時の日記をもとに書いています。
~初めて見るストーマ~
翌日、7時45分にはNICUに着いていました。
担当の看護師さんがすでにピピウを拭くためのコットン、お湯、タオル、シーツ、新しい人工肛門(ストーマ)の袋など、準備万端で待っていてくれていました。
まず、保育器を開け、ピピウに繋がれている酸素チューブや点滴、血中酸素飽和度をはかる機械、心拍数をはかる機械の線が絡まって引っ張られないように整理していきます。
「お母さん、今日は初めてだから私がやるわね。
よく見てて。
お母さんは手伝ってね。」
と、看護師さんに言われました。
看護師さんがピピウのオムツ、そしてストーマの袋を取りました。
袋が外されたピピウのお腹には、袋を設置するための土台が張ってあり、
その中心からは赤くて丸い、小さなサクランボのような物が出ていました。
これが、腸か…。
そう思って見ていると、看護師さんに声をかけられました。
「お母さん、大丈夫?
もし、まだ見たくないなら、見なくてもいいのよ。
私がやるから大丈夫よ。」
「…。
ショックだけど…。
思ってたよりも大丈夫です。」
実際、思っていたよりも平気でした。
きれいなツルンとした赤くて丸い物がお腹についている…そんな感想を抱きました。
この日は看護師さんがストーマ周辺を綺麗にし、袋を交換してくれました。
そして、私はピピウの体を拭くのを手伝いました。
初めてこんなにたくさんピピウの体に触れました。
その日の午後、心理カウンセラーの先生が来て話をしました。
NICUが24時間面会可能になったことについてどう思うか聞かれ、
今朝初めてピピウを洗ったこと、ストーマを見たことを話しました。
ストーマを見てどう思ったか聞かれ、ショックだったと答えました。
確かに、ショックでした。
小さな小さな体につくられたストーマ。
おしりからでなく、お腹の横から腸が出ていて、そこから便が出るという事実。
ショックじゃなかったと言えば嘘になります。
でも、思っていたより平気だったのも本当です。
今度は自分でピピウのストーマを洗って、袋を交換しようと思いました。
思えました。
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ストーマについて。
このストーマもピピウにとって後々問題となってくるのですが…。
最初は見るのが怖くてしょうがなかったストーマ。
でも、今なら言えます。
慣れだと。
慣れてしまえば大したことはなく(私的に)、
最終的にはストーマを洗うことは沐浴の際当然の作業の一つとなり、
袋の交換はオムツの交換と同じ感覚になりました。
看護師さんに手伝ってもらわなくても全部一人でできるようになりましたよ。
むしろ、袋をつけるための土台をお腹に貼り付ける作業は、慣れてない看護師さんより上手くなったくらい。笑
ちなみに、ダンナもマスターし、ダンナか私が手入れ、袋の交換をしていました。
ピピウはすでに人工肛門閉鎖手術を受けているので、現在ストーマはありません。
おしりから排便しています。
でも、おしりからうんちが出ることが私たち親子にとっては当然のことではありませんでした。
おしっこがちゃんと出る、うんちがちゃんと出る…
生きる上でとても大切なことです。
ピピウのマンマはビビりだけどね、ピピウのためならなんだってチャレンジするさ!
“為せば成る 為さねば成らぬ 何事も”
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