「Hado」2月号(5)水が来た!
太田龍と江本勝の対談の続き。五回目。
まずは太田の発言から。
ここからトンデモ話になる。太田は、江本に「プランクという人」と会っていることを確認する。江本は、
しかし、プランク先生はここで終わり。太田は続ける:
でまあこの氷惑星が1億年に2回くらい地球をかすめ、現在までに40回くらいこれを繰り返しているそうだ。そのたびに大量の水が地球に移されたのである、と。ええと20億年にわたって、ってことですね。てことは、今の太陽は20億年前にできたってこと?
江本はさらに
またこうも言っている:
前後するが、太田によると、2年ぐらい前に高橋実の自宅に電話したそうだ。そしたら健在で、いまネイチャーに投稿する論文を書いているんだ、と言ってたそうだ。一体どんな論文だったんでしょうね。
太田は、
また、ヘリウムが1/4程度というのは、西洋の学者ではなくて、日本の林忠四郎の計算によるものですよ、太田さん!ガモフらのビッグバン説に基づいて、中性子の崩壊時間をきちんと考慮した計算を世界で最初にやったのです。
というわけで、今日はここまで。
これからどんどんあっちの世界に行きます。(^^;;
「水は地球外から到達した」の前半。ちなみに、いままでの部分で、やっと2ページなのです。この節は長いので、今日のところは途中まで。
まずは太田の発言から。
地球には水が非常にたくさんあります。しかし、その大量の水が、一体どこから来たのか、わからないままです。つじつまが合わなくなってきているとは知らなかったなあ!岩石って、結構水分を含んでいて、地球ぐらいの質量があれば、十分地球上の水分をまかなえるぐらい地球を構成する岩石が含んでいたとしても全然おかしくない。実際、地球内部から噴出される火山ガスの組成を見ると、大半が水蒸気である。だから、もとからあったとしていいのだ。
自然科学は、今まで地球上の水はもともと地球にあった、という考え方でした。しかし、この20~30年の間に、学問上の問題が生じており、学問的につじつまが合わなくなってきているのです。地球にもともとあったのなら、それは、どういうところから、どういうふうにあったのか。
ここからトンデモ話になる。太田は、江本に「プランクという人」と会っていることを確認する。江本は、
ええ。「水の惑星」のルイス・プランク先生ですね。と答えるのだが、これは Louis A. Frank, Iowa大学の professor のことだろう。この人の説の詳細を知らないのでアレですが、まあちょっとエキセントリックだけれども、科学の俎上に載せられるだけのものではあるようだ(水の起源が地球に落下してきた大量の氷の塊である、ただしそれほど大きくない塊が長期間にわたって少しづつ降り注いだ、というものであるようだ)。
しかし、プランク先生はここで終わり。太田は続ける:
日本には東大の理工系出身で、原子力関係の仕事をしていた高橋実という人がいます。「灼熱の氷惑星」かよっ!!トンデモは忘れた頃にやってくる、という感じだねえ。
昔の太陽と、今の太陽があるということなのです。昔の太陽の寿命が終わり、畏縮し、爆発します。そして新しくできたのが、今の太陽です。うーん、どういう状況だろう。一般に、太陽が爆発してなくなれば、惑星にとっては重力源がなくなるので、そのまま進行方向に飛んでいく。だから、「放射された」ということは物理的には正しい(と解釈できる余地をこの文章は残している)。しかし、「今の太陽」ってのはなんなんだ?爆発した跡に、新たに出来たってことか?それはあまりにも変。別の太陽に捕らえられたってのならありそうだが。
古い太陽が爆発するとき、…地球の半分か、あるいは3分の1ほどの大きさの核をもつ惑星が、3千年くらいを周期にして、太陽系を楕円形で回るようなものが放射されたのです。
ところが3千年くらいの周期で回っているうちに、一番遠いところに多量にあった「水素雲」の水素を引力で引き付け、太陽の近くの酸素を引き付けました。で、これらの水素と酸素が結びついて水になり、氷の惑星ができた、ということだそうだ。しかしまず上の文章がおかしい。水素雲は実際に宇宙空間には至るところにある。しかし、銀河系内では、どの水素雲も、質量比で1%程度の酸素を含んでいるものである。だから純粋な水素の雲というわけではない。さらに、「太陽の近くの酸素」ってのがまたわからない。なんで酸素がそんなところに濃く存在しているのか?
でまあこの氷惑星が1億年に2回くらい地球をかすめ、現在までに40回くらいこれを繰り返しているそうだ。そのたびに大量の水が地球に移されたのである、と。ええと20億年にわたって、ってことですね。てことは、今の太陽は20億年前にできたってこと?
太田: ごく最近の接触によって大量の水が運ばれてきたときの記憶が、ノアの箱舟の伝説になっています。「ノアの箱舟」が出てくるところでひっくり返るわけだが、間髪入れずに「アトランティスやレムリア」と来るのだから息が抜けない。一部の学者ってダレ?
江本: その影響でアトランティスやレムリアなど、かつて地球上に存在した大陸が沈没しているわけですね。
太田: 一部の学者は、この説を強く支持していますが、広がっていくことはなかなか難しいようです。
江本はさらに
水が地球のものではなく、宇宙の彼方から来たという事実は、とても納得のいくものです。そのことで、プランク先生の『水の惑星』と出合い「ああ、そうだったんだ!」と納得し、私の水学説が誕生しているわけです。勝手に事実にしちゃいかん!それにどうして納得いくんだ?しかし「水伝誕生秘話」なんですかねコレ。
またこうも言っている:
水が地球外から来ているんだということは、間違いないと思います。水の歴史も、宇宙の原点から見ていかないといけないわけですね。だからどうして「間違いない」と言い切れるのか。まあニセ科学の人は自分が直感的にそう思っちゃったら即事実、というのがパターンなわけですが。
前後するが、太田によると、2年ぐらい前に高橋実の自宅に電話したそうだ。そしたら健在で、いまネイチャーに投稿する論文を書いているんだ、と言ってたそうだ。一体どんな論文だったんでしょうね。
太田は、
西洋の学者の計算によると、宇宙の質量全体の7~8割が水素だということを聞いたことがあります。水素は大量にありますが、酸素と結びつかないことには水にならないわけですから。というのだが、大体7割強が水素であるというのは正しい。残りのうち24%程度がヘリウム、1%が酸素、その他の元素を集めて1%、というぐらいである。もちろん、これはバリオン(陽子・中性子からなる物質)に限った話で、現在では正体はともかくダークマターがないと困るということになっているので、バリオン自体がダークマターの1/5程度ということは忘れてはいけない。
また、ヘリウムが1/4程度というのは、西洋の学者ではなくて、日本の林忠四郎の計算によるものですよ、太田さん!ガモフらのビッグバン説に基づいて、中性子の崩壊時間をきちんと考慮した計算を世界で最初にやったのです。
太田: 世界の学者が海を研究しているうちに、地球上の水の大部分が、もともと地球にあったのでは、成り立たない証拠がたくさん出てきているそうです。ではどうするんだ・・・・・・となりますが、問題があまりにも大きすぎて「それに関してはもう少し、そっとしておこう」「あまり、触れないようにしよう」となっているらしいです。ベンベニスト!「水の記憶」「ホメオパシー」のベンベニスト先生ですよ。「同じような道」ってのは何を意味しているんですかね。ニセ科学とみなされた、って意味かな。しかし陰謀論全開だなあ。
江本: 研究チームの一員だったアイオワ大学のレイ・ストラックさんが失踪したとか。ジャック・ベンベニスト教授と同じような道を辿っているような気がするのですが。
というわけで、今日はここまで。
これからどんどんあっちの世界に行きます。(^^;;