「Hado」2月号(4)DNAが来ましたよ | ほたるいかの書きつけ

「Hado」2月号(4)DNAが来ましたよ

太田龍と江本勝の対談の続き。四回目。
「武装解除で平和を守るDNA」
を持っているんだそうです。日本は。
 まずは太田の発言から。ヨーロッパから鉄砲が持ち込まれ、たった1丁の銃砲をもとにしてあっという間に100万丁くらいつくってしまったそうだ。ところが、火薬の原料は輸入に頼らざるを得ないので、
しかし、いくらを(ママ)つくっても、肝心の火薬の原料になる硝石は輸入ですから、武器としてどうかというと、難しかったわけです。
何が難しいのかこれだけではわからないのだが、次の文を読むと…
そういう状況で、日本がヨーロッパと張り合って、海軍や鉄砲で対抗し、世界中で戦争をすることになると、それはとても危険だと思ったはずです。
ええと、太田氏によると、どうも世界戦争をやろうにも弾薬の確保がままならないのでやめた、ということになるんですかね?
 続けてこう言う:
 徳川家康は、鉄砲を発展させず、鉄砲や大砲は廃止、禁止してしまいます。そのうえ鎖国し、貿易は厳重に管理しました。
 つまり、自発的に250年も武装解除してしまった、このような国はどこにもないと思います。
武器を持っていると世界と戦争することになるから、自分から武装解除した?そのための鎖国?それを家康が考えた、と?大名を武装解除(と言っていいのかよく知りませんが)したのは、徳川の支配を固めるためと今までは理解していたのですが、違うのでしょうか?世界と戦争するかもしれないという危惧があったのでしょうか?

 これを受けた江本の発言がまたズレまくり。
武力を永久に放棄した平和憲法の存在意味が、歴史的にもあったのですね。
平和憲法の存在意味はそういうことじゃないだろう。

 で、太田がまるで江本の発言がなかったかのように続ける。
問題は、今、ヨーロッパなどの西欧諸国が世界を完全に抑えていることです。このまま暴走すると、人類の未来は無いと思います。
完全にかどうかはともかく、こういう言い方をするのであれば、普通は「ヨーロッパ」ではなくて、「アメリカ合衆国」となるんじゃないでしょうか?
 で、どうするか。世界を救える国家や民族は西洋にはないのだ、日本の存在が期待されている、と来る。いや、
そこで、日本の存在が期待されているというか、4度目の役割、使命が与えられているようなのです。
…「4度目」って何?1,2,3度目の役割ってなんだったの?
 このあとも「暴走」は続く。
日本という国は、そのためにあるとしか思えません。そういった意識が日本人の一部にある潜在意識としてもっているということですね。
 人類全体の方向性を変換させるという使命は、大きな思想に裏づけられた学問で担うことができる。つまり、まとまった一つの民族の役割だと思います。そのように人類の蘇生と変換が展望されるように思います。
まず最初の文。「日本人」って誰よ?なんでここで脈絡もなく日本に歴史上の特別な役割が与えられるわけ?こういう雑駁な日本人論が出てくるときは、たいてい荒唐無稽なロジックが展開されてますよね。
 で、その次の文章がまた意味不明。「つまり」ってなにが「つまり」なの?なんで「大きな思想に裏づけられた学問」と「まとまった一つの民族」が関連するわけ?それに加えて「まとまった」ってどういう意味で使っているのか?民族をどう定義づけるかにも依るだろうが、多かれ少なかれ「まとまっ」ているのが民族ではないの?で、こんな曖昧で妄想に満ちた文章で勝手に展望しないでほしい。

 おまけとしてこの節をしめる江本の文を:
私にはとてもよくわかります。潜在意識とおっしゃいましたが、私のなかにも、そういった気持ちがあるように思います。
私には全然わかりません。(^^;;
トンデモはトンデモを知る、というところか。

 というところで次に続きます。今回はツッコミどころが多くてだいぶスルーしてしまいました。
 次回から自然科学系(あくまでも題材が)のお話。都合により更新は少し先になるかもしれません。