歩く歩く歩く | 育児労働基準法

歩く歩く歩く


かつての野球界の常識では、
投球を終えたピッチャーは
肩を冷やさないようにと
すぐウインドブレーカーなどを着て温めていたものでしたが、
現代のスポーツ医学でそれはくつがえり、
肩を壊さないためには投球後はすぐアイシングをするのが
正しいとされています。


かつてワタクシが学んでいた歴史の教科書では
馬にまたがり、鎧をまとい、兜を外し、刀を担いだ姿の
足利尊氏の肖像が掲載されていましたが、

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これね

最近の歴史研究でそれはくつがえり、
あの肖像画は尊氏ではなく
尊氏の家臣の
高師直(こうのもろなお)であるとされ、
現在の歴史の教科書にはあの肖像画は載っていません。




このようなエピソードは
妊婦においても存在します。















「安産で産みたいですか?」




「・・・はい。そりゃもちろん。」




「では毎日歩いてください。」










最近、医師から妊婦さんに必ず言われること。

















歩く


















かつて、
妊婦さんはいっぱい食べて
太るように言われていた時代がありました。


お腹の中の赤ちゃんの栄養は
胎盤を介して
母親から得ているため
母体が食事をたくさん摂ることにより、
成長中の胎児に
しっかりとした栄養が行き渡ると考えられていたからです。


バランスの良い栄養を摂ることは
確かに大切。


しかし、
太ってしまうと
赤ちゃんのいる胎のう
出産のとき赤ちゃんが出てくる産道のまわりまで
脂肪が付き、それが赤ちゃんを圧迫することにより
結果として難産になってしまうのです。



やせ過ぎの妊婦さんもそれはそれで問題でしょうが、
女性は妊娠すると
女性ホルモンの影響で、
お腹に脂肪が蓄まりやすいようになり
その脂肪で、赤ちゃんを外部の衝撃から守ろうとするのだそうです。


だから、
食べる量がいっしょなのに
太っていく・・・






女体の神秘ですね~。









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太っていいリミット
身長体重により、
個人差がありますが、
だいたいプラス10kgくらいと言われています。



エリーはプラス13kgまでと言われましたが、


「それぐらいあるなら楽勝じゃん」


と思っているとあっという間に太ってしまいます。



しかも、
出産後は体重が元に戻りますが、
リミットをオーバーした体重の分は
出産後も戻らないことが多いようです。




エリーも安産で産むべく
歩くことを決意しました。



とは言え、
妊婦は妊婦。
もしもの事態が起こったときに備え、
旦那さんも同伴するよう医師に言われます。


リスキーも同伴となると、
仕事が終わって帰宅後。
つまり夜のウォーキングになりました。



季節は秋から冬に変わる頃。



がっちり防寒着を着込んで出発。


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夜のウォーキングというのは
距離の長さや時間の経過をあまり感じさせないので
1時間歩いても
いつの間にかという感じがします。

このウォーキングは出産当日も続いていました。
(これは後に語る。)




日常でも
なるべく歩くようにしたため、
今まで履いていたブーツやハイヒールを禁止し、
スニーカーを購入して
転倒の危険を事前に回避する策にでました。























が、




















妊娠後
唯一の転倒は
奇しくもブーツでもハイヒールでもなく
スニーカーを履いていたときだった。


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慣れてるものが一番いいということでしょうか・・・










ちなみに
このときは母親の子供を守ろうとする本能が働いたのか、
素早く膝をつき
腹部への衝撃は避けられたものの、
20代後半にして
小学生のような怪我を膝に負うことになりました。




みなさんも気をつけましょう。













検診の日。


妊婦にとっては試合前のボクサーの計量のような緊張に襲われます。




リミットをオーバーしていないか。




プラス10kgとはいえ、
いきなり10kgアップしていいわけではありません。

体重が増えるペースが早いと
それでも医師よりイエローカードが出されてしまいます。





検診の朝のエリーも
必死さがヒシヒシと感じられていました。

トイレも済ませ、
朝食は麦茶一杯のみ(絶食状態)、
11月とは思えない薄着をまとい、
結婚指輪さえも外し(影響ある?)、
産婦人科に出かけていきました。



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そんな努力(?)の甲斐もあってか、
最終的には
プラス10.5kgで計量をパスし、
リング(分娩台)に上がることになりました。