竜と処女伝説 ~ 壺阪寺 から 会津若松 へ 【壺阪寺観音縁起絵巻】より | 奈良ふしぎ歴史徹底攻略! 学校・教科書では教えてくれない奈良を親子でも100倍楽しめる観光ガイドブックブログ

竜と処女伝説 ~ 壺阪寺 から 会津若松 へ 【壺阪寺観音縁起絵巻】より

壺阪寺(つぼさかてら)。
西国三十三所第六番札所。
正しくは、壺阪寺山南法華寺
本尊は十一面千手観音像坐像

古来から眼病平癒の霊験あらたかなお寺として信仰されてきました。


奈良ふしぎ歴史徹底攻略! 学校・教科書では教えてくれない奈良を親子でも100倍楽しめる観光ガイドブックブログ-壷阪寺 本尊「十一面千手観世大菩薩」


壺阪寺では、このようなお話が伝えられています。

会津若松(福島県)で、悪い竜が暴れていました。

竜が現れるたびに、激しい嵐が起こり、大雨が村々の田畑にひどい害をあたえました。

人々は、飢饉にあえいでいました。

なんとか竜を鎮めようと考え、浄らかな娘を人身御供に差し出すことにしました。

方々をさがしまわり、ようやく、はるか大和の国で、浄らかな娘を見つけます。

娘は、壺阪寺の観音さまを深く信心しておりました。
会津若松の人々の窮状を聞き、同情した娘は、人身御供になることを引き受けます。

そして、人身御供に差し出される日、娘は、竜が現れるのを待ちながら、観音経を唱えます。

にわかに天は黒雲におおわれ、大地を震わすばかりの雷が鳴り響きます。

やがて、天地を砕くかのような轟音と共に、竜が現れます。

娘は、ひるむことなく、一心にお経をとなえつづけます。

あわや、竜がくらいつこうとした、そのとき・・・

娘の前で、ぴったりと動きをとめます。

すると、どうしたことか、

竜は、恐れ、おののきはじめました。

やがて竜は、逃げ出し、池の中に姿を隠してしまいます。

それ以後、竜は再び姿を現すことなく、会津若松の人々は平和に暮らしたそうです。


竜は、娘の祈る姿に観音様の姿を見て、おそれてしまったのでしょうね。


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