2009富士登山日誌1 | mellow diary

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相変わらず訳の分からないこと言ってます

昨晩
夏休み企画富士登山より帰宅
無事に登頂を成功して
今はその疲労と余韻に浸る

天候は日本全国で悪かった
西日本では雨による災害が相次いでいたし
富士山でも直前に不幸な事故が起こったばかりで
そういう意味では僕と今回同行した190センチは
いっそう気を引き締めて
登山に挑んだことは後から思っても良かったことだ
とにかく万全の態勢だったと思う

ETC割引を利用すれば
予定ルートの須走口の最寄り御殿場ICには1,000円で行けた
それを利用しない手は無いと
日曜日の夜に出発して
現地に早朝到着後は昼まで五合目で睡眠をとる予定だった
天候は決して良くなかったが
五合目の駐車場からの眺めもよく
丁度朝日もそこで浴びた

出発予定は午後1時
それまで寝ようと思っていたが
なかなか眠る事が出来ず
早く登りたい気持ちと
寝不足で登るわけにはいかないという気持ちが頭を回った

あまり眠った感じも無く
結局昼になって準備を始めた
天候はずっと良くなかったが雨は降っていなかった

そして予定どおり午後1時に登山開始した

僕がルートに選んだ須走口は
他のルートよりも五合目が低く
他は標高2,400mほどだが須走口は2,000mの位置からのスタートになる

だから一番登りの時間がかかるルートであり
しかもはじめの登山道は森林の中
そこから徐々に木々の背が低くなり
やがて岩肌に点々と植物が生息するというように
登るにつれてその標高に合わせて変化する自然を見ながら
登山する事が出来るルートである

ゆえに道幅は狭く団体向けではないので
わりとマイナーなルートとされ
その日も登山者はそれほど多くはなかった

雨の降らないうちは自然を楽しみつつ登る事が出来た
30分おきに休憩して
190センチが持って来た黒砂糖の結晶を食べたりした
ときおり雲がはれ遠くまで景色を見渡せることもあった

六合目あたりまではペースも順調
天気も曇ってはいるが雨は大丈夫な状況だった
そして道は次第に岩場に変わり険しくなって行った
本六合目に着いた頃
ついに雨が降り出した
気温もかなり下がっていたので
ここでゴアテックスの上着とオーバーパンツを着た
休憩も十分に取っていたので体力的にも問題なし
高山病の心配もなさそうだった

ここからが今回富士登山の最も過酷だった道のり
雨は止む事無く降り続け
しかも風まで強くなった
岩場の道も険しく
横から強く打ち付ける雨風に
時折身体のバランスを崩しそうになった

自分たち以外にも前後ろに登山者は居たが
皆必死の形相で登っていた
とにかく目的の七合目まで登るしかないという気持ちで
一歩一歩気を付けながら
ペースを急ぐと息が切れるのでゆっくり
その状態が1時間ほどは続いて
ようやく七合目の山小屋「大陽館」に到着
気を休めるというより
山小屋というものに慣れないのでとにかく言われるがままに
布団の上にシュラフのおかれた寝床スペースへ
およそ2畳ほどのスペースに4人
僕ら以外のふたり組と並んで寝るということだ
僕は190センチとふたりでタタミ1畳をシェアするという事だ

なんだかその状況も過酷だが
それまでの雨と風の中を登って来た事の疲労感や
とにかく翌日登れるのだろうか
下山するにも天候は大丈夫かとかの不安で
精神的にも疲労していた
とりあえずは雨風をしのげるだけでも有り難い事だったし
空腹だったので夕食も染み渡るように腹を満たしてくれた
そのあと時間はまだ夕方6時頃だったが
寝不足だったことと
他に何もする事がないので寝る事にした
朝食は明くる朝4時から
それまで半畳の世界で過ごすのかと思うと
げんなりしたが
とにかく睡眠をとった

もちろん何度も目が覚め
狭さに腰も痛くなり
もうこれ以上寝られないと思ってもまだ夜11時だったりしながら
天井に打ち付ける雨の音が静まる事を祈った夜だった


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