『ライフ イズ ストレンジ』と出会う | バーチャルコンソールクエスト

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 先月、レゴバットマン ザ・ムービーを観に行きまして、これが今のところ僕の中で今年No.1の大傑作でめちゃくちゃテンションが上がっていたところにタイミングよくPS4でレゴワールドが発売されたのでこれは買うしかとストアを覗くと、丁度同じ時期にライフ イズ ストレンジがセールで半額に。この作品遊んだ人の感想がどれも印象的で前々から気になってたので、今ならレゴワールドと合わせても五千円ぐらいで買えちゃうので買っちゃうかと購入。とまあいつもなら買うだけ買って積んでしまいそうなところなんですが、今回買ったことをつぶやくといくつかの熱烈な推薦リプライを頂きまして、レゴ熱冷めやらぬ状態ではありましたが、こっちはアドベンチャーゲームだしすぐ終わるかなとこちらから始めることに。そんな感じでプレイを始めたライフ イズ ストレンジ。全5話の海外ドラマを見るような構成で、それを毎週1話ずつ遊んでいき、4月の最後に第4話をクリア。したけどここであと一週間とか待てない!とそのままプレイ続行し昨日の明け方、無事クリアしました。それは本当に印象に残る、濃密な時間を過ごさせてもらい、この素敵な出会いに感謝するばかり。いや、最高に痺れる作品でした。

 ライフ イズ ストレンジはアドベンチャーゲームです。物語の舞台、アルカディア・ベイにある高校で写真を学ぶ主人公マックスは、幼馴染のクロエと再会、彼女の親友である・レイチェル・アンバーが行方不明であることを知り、彼女を一緒に探すことに。ということでレイチェル・アンバーの捜索を軸に、色々な出来事に巻き込まれていくという訳ですが、主人公のマックスはある出来事をきっかけに時間を巻き戻す能力を手に入れまして、この能力を駆使して数々の謎に立ち向かっていくアドベンチャーゲームとなっております。ゲームでも映画でもお馴染みのタイムリープものですね。タイムリープのアドベンチャーといえば、ここ10年ぐらい見返すとやはりシュタインズ・ゲートが印象深いというか、ここ10年で最も泣いたゲームの一つで忘れられない作品ですね。シュタゲはお話もさることながらアキバの街にネットスラングや携帯電話の使い方など、行ったことないけど実際にそこに居てそういう体験をしているように感じられる細かい設定がより深い没入感を生んでいましたが、ライフ イズ ストレンジもまた、登場人物一人一人の設定はもちろんのこと、学校や町にあるポスターひとつ、紙くずひとつにリアリティがあり、海外の学園生活などやったことないのに、あたかも自分がかつてそうであったかのように世界に浸ることができまして、物語の世界にぐんぐん吸い込まれていきます。そしてその物語は、毎回毎回はっと息を飲む展開の連続で、さらに物語の中へ引き込まれていきます。まあ、これだけだと、あとはフラグ回収していくだけだし、別にゲームじゃなくてもドラマ5本で十分じゃないかと思わなくもないんですが、このゲームの選択肢はそのひとつひとつが、単なるフラグ立てに止まらない、ひとつひとつは小さいけれど、その答え一つで、胸をすく思いをすることもあれば、心に小さな棘を残すこともある、決して疎かにできない選択が用意されています。なのでその選択を前に、マックスと同じように悩み、答えを出していく。ここに映画や小説では味わえない、ビデオゲームならではの体験が、「ビデオゲームは面白いなあ」と痺れるばかりの感動が待っています。この作品がドラマならちょっとドキドキした良作ぐらいな感じだと思いますが、コントローラを通じてマックスと体験を共にしたことで、ここ数年でも指折りのお気に入り作品のひとつとなりました。ほんとねえ、最初はメニュー画面やゲーム中の、女子高生がWordで作ったような丸文字フォントに爆笑してたりしたんですけど、そういうところひとつとっても、最後には最高に愛おしい部分に変わっていきまして、遊んでよかった。出会えてよかった。こんな素敵な作品ありがとう。と作った人達に感謝の気持ちでいっぱいになります。登場人物もみんないいんだよなあ。学生たちはもちろんのこと、周りにいる大人たちもいい。いやな奴も、どこか憎めない部分があって。そういえば幾度もピンチを救うこととなるアリッサさんは、モンキーターンに出てくるアリサちゃんに似てる気がするんだけど、名前も似てる感じなんだけど、これは単なる偶然だろうか。そうそう、時折出てくるSFネタもニヤリとしてしまいますね。あと音楽。この作品をよりいっそう魅力的なものにしていて、サントラ欲しくなる。聴くとしんみりしてしまいそうな気もするけど。プレイ時間だとスイッチのゼルダに遠く及ばないけど、過ごした密度ならゼルダにも負けません。ほんとに、ほんとに、ありがとう。

 しかしあれですね。ゲームの中だけに限らず、人生は選択の連続ですね。今回僕は、たまたまライフイズストレンジに出会うことができた。けど、ちょっとタイミングが違うと未だ積んでたかもしれない。この感想文もライフイズストレンジではなくレゴワールド最高な感想文だったかもしれない。でも僕はこの作品に最後まで付き合うことができた。それは僕の選択の結果かもしれないけど、それ以上に、僕がライフイズストレンジ買ったよーとつぶやいた時に『マダオに推しのリプを送る?送らない?』という選択肢が目の前に現れていた皆さんの、選択の結果が、今の僕の未来を決めたのかもしれません。人生は面白いですな。僕は、おかげさまでこの素晴らしい体験を得ることができました。背中を押してくれた皆さんに心から感謝します。そして今、僕はこの素敵な作品の感想文を書くという選択をしています。この選択が、誰かの今に届いて、未来のビデオゲームライフの1ページに加えてもらえることができたなら、こんなに幸せなことはないと思ってます。どうか一人でも多くの人の未来に、この作品が残りますように。