ドラゴンクエストウォーズで遊んでみた | バーチャルコンソールクエスト

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えー、何から書こうかな。
こりゃ大変だぞ。
ということで昨日、6月24日からDSiウェアで配信が始まったドラゴンクエストウォーズ。
僕も早速DLしチュートリアル全部クリアしてフリープレイでしばし遊んでみたのでその感想を。


ドラゴンクエストウォーズは、5×5~9×9のボードを舞台に
6種類のモンスターから4体選んでチームを編成し
2人or4人で対戦して楽しむボードゲームです。

うん、そうだな、公式ページでの説明はかんたんバトルとなってますが
これは将棋とかチェスのようなボードゲームと思ってもらうのがいいでしょう。
なんせドラクエの名を冠してる割にドラクエウォーズ出ますよ、の第一報以降情報がほとんどなく
ファミコンウォーズのようなシミュレーションものか?
ドラクエモンスターズのような育成対戦ものか?
はたまたカードヒーローのようなものか?
などといろいろ想像してましたがこれはボードゲームです。
なので成長要素なんか無し、出てくるモンスターも
スライム、ゴーレム、おおきづち、ホイミスライム、キメラ、ドラキーの6種類。
もうこの時点でえー、そんだけー!?
というドラクエファンの声が聞こえてきそうですがちょっと待ってください。
ゲームというものにはルールがあり
なんでもかんでも大ボリュームでキャラ満載、ということがいいとは限りませんから。
この6匹を使ってなにをするかが重要。
面白さを判断するのはそれからでも遅くはないです。
ということで、もちょっと突っ込んだルール説明を。

将棋やチェスは王様を獲ったら勝ち、という勝利条件がありまして
その目的ために手駒を駆使しし、敵の王を追い詰めたり自分の王を守ったりする遊びですよね。
ドラクエウォーズにも対戦するからには勝利条件がありまして

・敵モンスターを全滅させる
・敵陣にあるチェックポイントへの到達

このどちらかひとつを満たせば勝利となります。
4体のうち3体が倒されても残り1体がチェックポイントへたどり着ければ
敵陣を落としたほうの勝ち、という劣勢をひっくり返せる要素が
将棋やチェスとは違った面白い要素ですね。

そうそう、本作はターン制限がありまして、フリーバトルは5or10ターン。
これまでに決着がつかなかった場合は倒した数や拠点へまでの距離等をスコアで換算して
より多くポイントを獲得してたほうが勝ちとなります。
判定までもつれたことも考えるとより敵陣に迫ってた方が有利っぽいので
陣取りゲームとも言えそうですなあ。



さてさて、ここいらで本作の主役である6体のモンスターを見てみましょうか。
モンスターにはHPと移動力、そして3つの特技で差別化されていまして

スライム HP2 移動力1
こうげき  自分と隣接する相手へ1ポイントの攻撃
メラ    自分と隣接する相手へ1ポイントの魔法攻撃
ぼうぎょ  相手の攻撃を1ポイント相殺(魔法攻撃に対しては効果なし)

ゴーレム HP3 移動力1
たいあたり 自分と隣接する相手へ2ポイントの攻撃・攻撃成功時は自分のHP-1
みがわり  かばう相手を指定すると、その相手が攻撃受けた場合その場所へ移動
      相手はその隣のマスへ押し出される(押し出す先がない場合は効果なし)
ぼうぎょ  相手の攻撃を1ポイント相殺(魔法攻撃に対しては効果なし)

おおきづち HP2 移動力1
なぎはらい 自分の前方3マスに対して1ポイントの攻撃
カウンター 仕掛けてきた相手の攻撃を無効化し1ポイントのダメージを与える
      このコマンドは待機した場合のみ有効、また魔法攻撃に対しては効果なし
めいそう  自分のHPを1回復

ホイミスライム HP2 移動力1
ホイミ   自分、もしくは隣接する相手のHPを1回復
スクルト  自分中心に1マス以内の相手が攻撃を受けた場合攻撃力1ポイント相殺
マホトーン 自分中心に3マス以内で魔法が発動した場合、それを無効化する

キメラ HP2 移動力1
ギラ    自分中心に上下左右2マス以内にいる敵へ1ポイントの魔法攻撃・貫通性能あり
マホカンタ 相手からの魔法攻撃を跳ね返す
みかわし  相手から攻撃された場合、その攻撃をかわす
      このコマンドは待機した場合のみ有効、また魔法攻撃に対しては効果なし

ドラキー HP1 移動力2
つきとばし 隣接する相手へ1ポイントの攻撃、受けた相手は1マス後退する
ヒャド   自分中心にナナメ1マス方向をひとつ選び、そのマスへ向けて魔法攻撃
バイキルト 隣接する相手を指定、その相手が攻撃をした場合攻撃力+1の効果を与える


どれも一長一短あるキャラばかりでどれをどう使いこなすか頭を悩ませますな。
そうそう、防御・アシスト系の特技には注意点が。
これら特技の効果は単発であります。
例えばスライムに防御コマンドを選んでいたとして
相手のターン、1体目の直接攻撃は防御できますが、2匹目に狙われるとこれはモロに食らいます。
マホトーンなんかも1回は防いでくれますが2はだめ、バイキルトも1回のみです。
それから各効果敵味方関係なく影響しますのでこっちから攻撃し掛けたのに
ターゲットの横にこっちのホイミスライムがいて、しかもスクルト待機中だったりすると
スクルトが発動して相手の守備力も上げてしまいこっちの攻撃台無し、なんてことも。
チームは4体1組で、もちろんオールスライムといったパーティーも可能。
行動順も決める必要がありまして、例えばバイキルトかけてからなぎ払いしたい、
と考えた場合パーティーの1番手にドラキー、2番手にはおおきづち
と指定する必要があります。
あと上のスクルト暴発の例でもうひとつ注意すべき点として挙げたいのは
攻撃は順番に従ってのターン制ですけど補助魔法は条件によっては
即発動してしまうということでしょうか。
見方を変えると相手の行動を先読みし、暴発を誘発するような行動仕込む
という戦術も生まれそうですけどね。
ほんとに一つ一つの行動が大事なゲームでありますな。
不用意な行動が死を招くところはシレンっぽくもあるなあ。

こんな彼らの特徴を踏まえた上で、殲滅を狙うのか、拠点奪取を狙うのか
はたまた守備的に対応するのかと自分の戦術を決めてパーティを編成しいざ戦場へ。


実際遊んでみた感じは…
適当ではまず勝てない。
ちゃんと考えて戦う必要のある、非常に骨太のゲームであります。
相手の手を読み、こちら仕掛けを考えて実行。
その行動が読みどおりにハマッた時の快感は相当なものです。
僕は最初ドラクエだから殲滅だろうとゴリゴリやっててちっとも勝てずに泣いていたのですが
ちょっと視点を変え、足の速いドラキーとゴーレムのコンビを囮&壁に使い
守りを固めたスライム&ホイミスライムチームで
一足一足チェックポイントを目指していく作戦に変えて挑戦したところ
ゴールまであと3ターン、ホイミスライムを犠牲にして足止めすれば相手はどうあがいても
スライムを削り殺せないとの読みに至ったときの快感は最高だったなあ。
結果は読み通りでこっちは4体のうち3体失うという被害を出し
スライムもHP1とギリギリの状態だったものの
首の皮一枚のところでまんまと拠点を落としいれ見事勝利したのであった。

こんな感じで、数手先を読み合う熱い心理戦が楽しめるゲームです。
6種類のモンスターに十数種類の特技しかありませんけど
バランスを考えるとこれで十分というかこれ以上あると大変です。
モンスターの選択についてはいろいろ思い入れがあるでしょうからこれ正解
と言い切るのは難しいけど特技はよく吟味されてていいんじゃないでしょうか。
それにモンスターや技が増えると使えるやつと使えないやつの格差がどうしても出来ちゃうし
強いの持ったもん勝ち、で、最終的にはみんな同じメンツw
みたいなことになりがちなので最初から絞っておいたほうが
ルールも整理しやすくていいんじゃないかと思います。
この限られた手駒を駆使し、いろいろな戦術やコンボを考えていくのが
こいつの楽しさでありますな。

ただ、それゆえに、勝ちを得たときの爽快感を味わうにはそれなりのスキルが必要かと。
この辺は将棋やチェスが持つ欠点でもありますが。
だれでも出来そうで、実は敷居が高いという面が本作にもあります。
ぶっちゃけ運の要素が入りにくい。
例えば麻雀やカードゲームといった遊びは自身の実力に加え
引きという運の要素が大きく働くので
百戦錬磨の人が素人に負けてしまうという大金星も上げやすく
それゆえルールさえ覚えてしまえば初心者でも初心者なりの楽しさを見出すことができますが
ドラクエウォーズにはその要素があまりありません。
4人対戦はさすがに乱戦になるんでタイマンよりかは運の要素が絡みそうですが
それでも最終的に勝ちを収めるには的確な読みが必要だろうなあ。
とにかくどこまで読みきれるか、という実力がストレートに出るゲームなので
実力差が拮抗していないと楽しむことは難しいのではと思います。
逆に実力伯仲してればどこまでも遊び倒せる素晴らしいゲームと言えるんですけどね。

あと、僕はまだWIFI対戦楽しんでませんが
読むことを楽しむゲームゆえプレイ時間はかなり長くなるのではと予想されます。
4人対戦とかおおごとでしょうな。
一人用プレイも用意されてますが、マップや相手パーティなどは
すべてこちら側でチョイスするので(敵に関してはランダム指定のボタンがありますけど)
攻略するという印象は薄くただの練習相手、といった感じですので。
本作は人と対戦してなんぼのゲームといっていいと思います。
せっかく将棋っぽいゲームなので
詰め将棋みたいな問題集があればもっと楽しめたと思うんだけど残念。


とまあこんな感じのゲームであります。
ハマればトコトン研究し尽くしたくなるゲームではありますので
コアな信者を生み出す可能性も大いにありますし
チェスのような感じでモンスターがどつきあう様は
昔日曜洋画劇場で繰り返し放送されたレイ・ハリーハウゼン映画の中で登場した
(作品は忘れちゃった)
ストップモーションアニメのクリーチャーが戦うチェスのようで
僕は思わず目を細めてしまいましたけどw
とまあ僕としては好印象にも拘らずこの胸に過ぎるモヤモヤ感は…


やはりドラクエでしょう。
ドラゴンクエストという看板を借りてきたことがちょっとネックになってる気がします。
ドラクエという看板を背負った以上、多くの人に楽しめる作品でなければいけないんじゃないか。
そんな思いが本作を評価するときにちょっと引っかかってしまうんだよなあ。
これがハリーハウゼンウォーズだったら
DSiウェアに神ゲーキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!
と大騒ぎしてたと思うんですけどwwwww
ゲームは売れてなんぼ、対戦ものは競技人口確保しないとどうしようもないので
ドラクエという看板は効果バツグンですしそれを足がかりに
このストイックでディープな遊びの魅力に気付いてくれる人がたくさん出てくれば
それはほんとに素晴らしいことなんでありますが…
このストイックさについていけない人も少なからずいるのではないかと。
となるとドラクエウォーズクソゲーのレッテル貼られてしまうのではないかと。
そんな心配を、ちょっとしてしまいます。
お父さんは心配性ですwww
ちゃんと、しっかり見て、遊んでもらえれば決して適当な作りのゲームではない
ということには気付いてもらえると思うんですけどどうかな。
最近の子供は遊戯王やデュエルマスターズのようなカードで高度な駆け引き楽しんだり
沢山ボタンのあるコントローラ巧みに操ったりしてすごいので
僕らが小さかった頃の子供よりもしっかり理解してくれそうな予感もありますがさて。

大きな看板背負うというのはリスクも大きいですなあ。
もしマイナス方向へ評価が流れた場合のダメージも深そうだからなあ。
これがハリーハウゼンウォーズだったら分かってる人しか手を出さないんで
賛辞も批判も想定の範囲内でしょうけどw
大きな看板は諸刃の剣でもありますね。
みんなドラクエウォーズの魅力に気付いてくれるといいんだけど。


最後のほうはちょっと心配しすぎな気もしますけど
まあ500円ですし、気軽に新しいボードゲームで遊んでみる、という気持ちで買えばいいかと。
で、肌に合えばあとは一人用で研究して、ネットで対戦して…
の繰り返しで一生遊べると思いますw
やっぱかなり人選ぶなあ、このゲームは。
ドラクエファンでなく、囲碁・将棋・チェスといったボードゲーム好きの方にオススメのゲーム。
軽い気持ちで遊びたいなら、DSiランキングのところでも書きましたが
数陣タイセンの方が断然オススメだなあ。
ドラクエウォーズというボードゲームタイプの作品が出てきたお陰で
あいつの間口の広さと奥深さに改めて関心するという事態にw
まあいろんなゲームで遊んでみるといろんな角度からゲームを眺められるので楽しいですよ。
見聞を広めるにはいい機会ですし、どうせなら1000ポイント単位でチャージでしょうから
この際、ドラクエウォーズと数陣タイセン両方落として
対戦型ボードゲーム祭りというのもいいかもしれませんよwww


以上、ドラクエウォーズで遊んでみた、でした。
ちょうどWiiウェアでポケスクという完成度の高いキャラゲー見ちゃったから
ドラクエウォーズに期待しすぎた感もありますなあ。
何度も書きますが作りはしっかりしてますんで遊んでみて損はないです。
興味がありましたら是非。
ではでは(・ω・)/