壱岐ひまわり基金LO | 福岡若手弁護士のblog

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福岡県弁護士会HP委員会所属の弁護士4名によるBLOG
(ただしうち1名が圧倒的に多いですが、だんだん若手じゃなくなってるし)

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 2010/1/29~2012/1/28の

2年間の任期で61期の

梶永圭弁護士が赴任して

いる。梶永弁護士はいま

話題の北千住パブリック

LOから、新設された壱岐

ひまわりLOに着任した長崎スマートカード

 東弁会報LIBLA2011年

11月号にも投稿しているが

http://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2011_11/p34-35.pdf

自由と正義2011年11月号に

掲載された記事のほうが

2011/5/7記事「五島ひまわり

基金法律事務所だより」に

続くショッキングな現状を

示しており、しかも司法

修習生などに公開されて

いない長崎県の過疎地の

現状を露見してくれているので

謹んで記事を紹介します。

それにしてもよく自由と正義の

編集部が掲載許可したなあコッコデショ

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実は壱岐ひまわり基金法律

事務所が設立されるという

話を聞いて、即断して立候補

したわけではありませんでした。

それは①壱岐市の人口が

少なすぎる(実は壱岐には

コンビニが1軒もありません)

ことに加えて、②先行して設立

された法テラス壱岐法律

事務所が過払い案件なども

含めて相当数の事件処理を

行っていると思われたことなどの

事情を考えると、事務所経営が

成り立つのか不安があった

からです。

 予想どおり、1年目の事務所

経営は困難を極めました。開設

した1か月は全く電話が鳴らない

日が続きました(中略)開設

1か月目の売上は6万円でした。

 その最大の原因は債務整理

事件(特に過払案件)の少なさ

でした(中略)役所や社会福祉

協議会などから依頼される事件は

もちろん経済的にペイしない

事件がほとんどです(中略)

法律相談料を30分3150円に

引き下げたり、事務所経費を

徹底的に見直した・・・しかし

開設した1年目の純利益はほぼ

ゼロでした。事務員の給与を

支払うのが精一杯で、ボーナスは

夏冬とも支給できませんでした。

それどころか、年度終わりに

事務員の給料も下げました。

断腸の思いでした。ただただ

謝罪をして納得してもらうしか

ありませんでした(後略)。

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 2年目夏は事務員にボーナスを

支給することができ、心底幸せな

気持になったそうですが、梶永

弁護士は「壱岐ひまわり基金

法律事務所が設立された当時、

壱岐はゼロワン地区でなかった

上に、過払事件がほとんど残って

いなかった地域です。今後は

このような過疎地が増えてくると

思います。過疎地でも事務所

経営が成り立つどころか、むしろ

儲かるとか言われていた時期は

過ぎ去ろうとしています。」

「(債務整理事件に頼らないより

地元密着型の公設事務所を

目指すには)今までどおり公益的

活動を行って地元の信頼を得る

一方で、顧問契約の解禁も視野に

入れるべきかと思います。」と

末尾で提言しています。

 ひまわり基金LOには都市型と

過疎地型があることは2011/12/15

記事で紹介したばかりですが、

債務整理(特に過払)という金脈の

枯渇が今年ハッキリみえたことで

(私の受任事件でもそう、ハッキリ

見えています)、日本中のそこや

ここでこの手の話が出てきて、

そして福岡で今年2人現れたように

経済の自由競争に敗れた弁護士の

被害をこうむる市民がまた来年は

さらに増えてしまうのでしょう伍千円
ろぼっと軽ジK