脚本・作詞:ジャック・ドゥミ
音楽:ミシェル・ルグラン
演出・振付:謝 珠栄
翻訳・訳詞:竜 真知子
☆キャスト
ギイ:井上芳雄
ジュヌヴィエーヴ:野々すみ花
カサール:鈴木綜馬
マドレーヌ:大和田美帆
エリーズ:出雲 綾
エムリー夫人:香寿たつき
松澤重雄
川口竜也
高原紳輔
俵 和也
照井裕隆
秋園美緒
岩﨑亜希子
横山博子
【フランソワ(Wキャスト)】
菊井凜人 手塚涼大
☆Story
車の整備士として働くギイ(井上芳雄)は、伯母のエリーズ(出雲綾)と二人暮らし。
恋人のジュヌヴィエーヴ(野々すみ花)との結婚を夢見るが、
ジュヌヴィエーヴの母で傘店を経営する、エムリー夫人(香寿たつき)は若い二人の仲を認めようとしない。
ある日エムリー夫人のもとに税金の督促状が届く。
店を維持するため手持ちのアクセサリーを売りに行った宝石店で、
母娘は宝石商のカサール(鈴木綜馬)に出会う。
カサールは二人の窮地を察し、宝石を買い取ると申し出るのだった。
一方、ギイは兵役で二年アルジェリアに行くことが決まり、別れを惜しむかのように二人は愛し合う。
ギイが旅立って数か月。ジュヌヴィエーヴは彼の子を妊娠していると知る。
足の悪いエリーズの世話をする看護師のマドレーヌ(大和田美帆)もまた、
ギイの帰りを密かに待ちわびていた。
そんな中、ジュヌヴィエーヴはカサールにプロポーズされるが…。
(公式HPより
)
シアタークリエにて観劇。 お席は1階12列上手ブロック。
完売だと思っていたら、直前でたまたま前通路席があるのを発見し急遽観劇。
正直、そんなに好きな類の舞台(お話)ではなく・・・初演でも1回しか拝見しておらず。
記憶も曖昧だった状態で拝見してきました。(ホントにすみません)
観終わって帰宅し初演時の自分の感想を読み返したら、ツボや感想が結構同じでした^^;
ただ、勿論違う部分多々あったわけでして。(特に1幕終わった時)
初演時には、淡々と流れて展開に心が動かずに終わってしまった(様子:笑)
でも、今回はそんなことは無かったなぁ。
ハコが小さくなった分シンプルになった部分も多々あるけど、かえってメリハリが感じられたのがひとつ。
合間合間のダンスがとても美しくて印象的。
特に照井さん@水平と恋人@横山さん(かな)のダンスが、美しい音楽と相まってステキ。
そして、井上さん&すみ花さんの溢れんばかりの愛情がキラキラしていたというか。
とても‘熱’を感じました。
1幕最後の、2人のシーンでは高まる感情と悲痛に思わずうるうる・・・
好きではない作品と言っておきながら^^;
すみ花さんは芝居と歌が一体化している役者さんという印象。
井上さんもそうだと私は思うので、とても相性がよく感じました。
2幕に入ってからやっぱり思ってしまったのは、ジュヌヴィエーヴの「迷い&決断はやっ!」ということ。
1幕からの流れで、これは初演でも感じてしまった部分。
これはすみ花さんがどうのではないのですが、ジュヌヴィエーヴの心配は「ギイが生きているか」よりも「ギイの変化」に感じたこと、
香寿さん@エムリー夫人に対する感じ方が(私の場合)初演と同じだったこと、
カサール@綜馬さんはとてもステキでジェントルマンなんですが、ジュヌヴィエーヴの想いが揺れる要素(?)とちょっと結びつかなかったこと、
もあるかなぁ・・・と。
まだ若く身ごもってしまったジュヌヴィエーヴには酷かも知れないけど、その決断をするとしてももうちょっと頑張って(?)ほしかった^^;
そんな中、戦争で撃たれ必死にもがく中での井上さん@ギイの歌は、変わらぬ愛とそれが極限の中での支えであってあまりに鬼気迫っていて思わず涙腺が・・・(汗)
変わってしまったことへの絶望と変わらなかったことへの救い。
ギイの、マドレーヌへの思いは納得できるものがありました。
失って、または失いかけて気づく愛情もあるだろうし、愛にもいろいろあるだろうし・・・
ただ、突然マドレーヌの服装が華やか&ちょっと口調が変わってたのにはビックリしたけど(笑)
爽やかな色(ペパーミントグリーンのワンピース)ではあるんですが・・・個人的には、あの段階ではもう少しトーンを落とした服装&口調であってほしかったかなあ。
ラストシーンは、初演よりも好き。そしてなおかつ胸に響きました。
基本一緒なんですけど(たぶん)・・・
ジュヌヴィエーヴが出てきた瞬間、私の中で変な引きずりが無くなりました。
その出で立ちもそうだし、娘に対しての仕草も含め、そこにいるのは全く別の人だったから。
それぞれの子供の名前にお互いの深い愛を感じつつも、今はそれぞれの人生でありお互い幸せである。
切なく胸が苦しくなりつつも、それを感じられたラストでもありました。
2人の再会シーンではなく、その後のギイに心が動いたのが個人的なツボかな。
またもや涙腺が・・・(大汗)
余談ですが。
井上さん&綜馬さんに「息子と父親が恋敵・・・」←それはエリザベート
井上さん&大和田さんに「脇から斉藤さん&沢木さんがひょっこり出てきたらどうしよう」←それはファンタスティックス
などと一瞬思ってすみません(笑)
にしてもキャストの皆さん、歌も芝居もダンスも素敵でした。
コンパクトなハコである分、密度の濃い舞台だったと思います。
観たい人何人もいて、目が大変でしたけど(笑)
あ、途中で思わずクスッとしてしまう川口さんのシーンが( ´艸`)
一人、女性に相手にされず振られまくるギャルソン@川口さんがコミカルで可愛らしい。
言葉を発せず表現する、こういう表情や仕草も上手いんですよねー、川口さん♪
・・・感想の〆が川口さんになってしまった^^;