KOKAMI@network vol.13「朝日のような夕日をつれて2014」

作・演出:鴻上尚史


キャスト:

部長=ウラヤマ:大高洋夫

社長=エスカワ:小須田康人
研究員=ゴドー1:藤井隆

マーケッター(でいいのかな)ー=ゴドー2:伊礼彼方

少年=医者:玉置玲央



あなたを待つという事。

あなたに待たれるという事。

待つことは幸福なのか。

待つことは不幸なのか。

待つことをやめるのは難しい。


しかし待つ事を忘れるのはたやすい。

つれないそぶりを見せるのはたやすい。

つれないそぶりをやめるのは難しい。

待たれている事は楽しい。

待たれていない事は恐ろしい。

ゴドーは一体どんな顔で登場すればいいのか。


人生をつぶすのはたやすい。

暇をつぶす事は難しい。

ルービック・キューブを忘れる事はできる。

しかし宇宙を忘れる事はできない。

愛を信じる事は可笑しい。

手ざわりを信じる事は悲しい。

淋しさは愛に似ている。

理解は別れに似ている。

連帯は孤独に似ている。

救済はナイフに似ている。

夢は髪の毛に似ている。


そして「朝日のような夕日をつれて」は何者にも似ていない。


公式HP より)
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サンシャイン劇場にて観劇。お席は1階3列下手ブロック。


ちなみに、私は第三舞台を観たことがありません。

鴻上さんの作品は何本か拝見したことがあります。

中でも、トランスとビューティフル・サンディが大好き。

かなり前までは、新国立劇場のビデオブースにも第三舞台の作品が何本かあり少し拝見した程度。


そんな私ではありますが、ずっと気になっていた舞台。

ホントは紀伊国屋で観たかったのですが、日程合わず・・・そこに凱旋あるよとの情報。

もう即決ポチッ、でした。

にしてもなんでこんな前方列残ってる(発売直後ではありましたが)のだ・・・と思いましたが、当日は結構人が入ってました(^^)


前情報なしで演劇ぶっくも読まず(?)に拝見。



いきなりの、胸をドンと突かれたかのような爆音&THE END OF ASIA(YMO)と、スーツ姿の5人。

もうその瞬間に鳥肌が・・・

(ちなみに振付は川崎悦子先生)


カッコイイのなんのって。


一気に惹きこまれていったのでした。


もうヒット作がなかなか出ず崖っぷちな「立花トーイ」。

そこで繰り広げられてる社内の会話(なはず)が、遊びの会話になったり、ゴトーを待つものだったり、「みよ子」さんだったり?

なんせ初見ですので、あらすじはよく書けませんが・・・

捲し立てられる台詞(決してがなる、のではない)とその展開に、頭で理解しようとか言うキモチはさらさらなく^^;

ただただ体感していました。


現代のヒットに対してちょいちょちい(どころではないけど)ツッコミ(?)があったり、

現代事情に対して心に刺さるものがありました。

でも前出については全然嫌味な感じではなく、むしろ思わず笑ってしまう感じ。

映像も過剰過ぎずいい塩梅で使われてました。



途中、小須田さんと大高さんが遊びだしてドッジボール。

そのボールが往復する度に大きくなり、ついにはぼよ~んと客席へ。

まさかの客席リレー(笑)

私もちょこっと参加(^^)


でっかいフラフープがあったり、

大高さんがゴムボールを天井に投げたら落ちてこなかったり(笑)


中盤にも行ってないところ?辺りで銀テがばしゅーんと放たれて、カラフルな銀テまみれになったまま観劇してたり(爆)


なかなかに面白い体験もしました(^^)



途中、客席下手から藤井さんが登場。

大高さん発言にツッコミをした上で、最前センターブロックの女性に「あなたが今待っているのは?」と。

突然の事に言葉が出ない女性に「こんなプレッシャーシートで何も答えないなんてありませんよ!」みたいな感じで無言を許さないツッコミ(笑)

2回位その往復があったでしょうか。

その女性、


「今・・・この状況を助けてくれる人を待ってます・・・」


に客席爆笑&大拍手。


素晴らしい!どなたか存じ上げませんが、グッド!でした☆



役者さんみなさんステキだったなあ。

玉置さんは出番少なめでしたが、軽やかな身体能力とキラキラしたオーラが放たれててインパクトあったし。


藤井さんは汗だくになりながら台詞を捲し立てつつも(途中、大高さんと小須田さんに拭いてもらってた:笑)がなるのではない、この世界観にマッチした芝居でした。

個性的でありつつもいろんな色に染まれる人なんだな。

間とかも上手いし、何より品があるというか。


彼方さんはあのルックス&あの歌声を違う方向で(?)発揮してました(笑)

心なしかめっちゃイキイキしてる・・・( ´艸`)

違和感ないんだよなあ。

ありのままで♪には爆笑でした。


そして大高さん&小須田さんはいわずもがな。

あの存在感と安心感はなんでしょう。

過去のこの作品を拝見していなくても、充分な説得力。


小須田さんはスーツの色が変わる位の汗だくっぷり。

最後に舞台の角度がぐっと上がるのですが、その時の立ち姿がめっちゃかっこいい!



作品そのものに対しては、うまく言葉に出来ないのですが。

未だいろんな事が気になったり、思い浮かべたり。

「みよ子」さんの事を考えたり。


いろんな思いが巡り考えはまとまらないままなのですが、



とにかく面白かった!!


とにかくかっこよかった!!



こういう舞台になかなか出会わないなあ・・・とふと。


演劇観たなっていう爽快感で満足したひと時でした(^^)



追記するかもしないかもですが、ひとまず残しておきます。