６月も末の週末に香港へ行ってきた。香港は初だったので書きたいことは山ほどあるのだが、どこへ行ってもネットのない生活は考えられない。以前書いた台湾SIM編が当ブログでアクセス数上位を続けているので、SIMの買い方と開通を中心に、2014年６月末の香港編を書いてみることにする。
毎度のことながら、奥さんと二人２泊３日の週末旅行なので、一緒に夜景を見てネットは広大だわとつぶやくことはできても、SIMを探して街をさまよう時間は取れない。到着した空港でサクッと手に入れて、市内への移動中にネット環境を整えてしまうのが理想だ。
事前に予習したポイントは以下の通り。
・到着ロビーの両替所で中国移動のSIMを扱っているらしい
・コンビニにあるかも？
・出発ロビーには通信会社のカウンターがあり確実にSIMがある
なんだか頼りないが、たとえ少々割高になっても、少ない時間で香港を目一杯楽しむために、なんとか空港でSIMをゲットしておきたい。
●香港空港で素早くSIMを購入する 2014年６月末
関空からのANA便で到着、入国を済ませスーツケースを引いてゴロゴロ出て来たのが昼の２時前。両替所はひとつではないはずだが、流れに乗って歩いて真っ先に目についた赤いカウンターの両替所に行った。
なんと尋ねるまでもなく、カウンターにSIMのポップが立ててあるではないか。中国移動香港、CMHKの4G/3GのプリペイドSIMだ。
両替をして、嬉しくて尻尾を振りながらこれ下さい滞在３日ですこれこれと指差す。
「ほーれ、SIMフリーのiPhone4Sですよ」と手渡す。お姉さんがマグプルのiPhoneケースを外しにくそうにしているので、それ私がやりますと言おうとして気がついた。
SIM下駄忘れた(爆)
うわーもうダメだ。iPhone4Sが文鎮になった。S31HWにがんばってもらうしかない。
「あーそれ自分でやりますっ！。大丈夫大丈夫、マイセルフＯＫ」
汗をかきながらあわててiPhoneを返してもらうと、お姉さんは、しょうがないな～のび太君はという顔をして、メモをくれた。「call 193193」でショートメールが返って来るからそれで開通します、分からなかったらここに電話してねと、両替所とは思えない丁寧な対応ぶり。
続いて奥さんがオプティマス L-01Dを渡す。SIMロック解除してあるdocomoの公式対応版。お姉さんに手渡して、全部やってもらっている。その場ではまだ開通後のショートメールが返ってこなかったが、そのうち返信が来ますよということで、両替所をあとにする。
私は待っている間にS31HWにSIMカードを入れて、電源ON。取扱説明書をゆっくり読む間もないが、とにかくSIMを入れないと始まらない。開通用の電話番号に電話をすると、何やら音声ガイドが喋っているが、気にせずさっさと切る。
台湾でもそうだったが、リムジンバスに乗る頃にはショートメールが来ていたので、今回も気にせずエアポートエクスプレスに向かう。
実はその前に状況偵察でコンビニも寄ったのだが、ペットボトル１本買うだけなのに十数人並んでいる。広い空港ターミナルなのにとにかく人が多い。とてもSIMカードがあるか確かめるような雰囲気ではなく、オクトパスカードがあるか聞くだけで精一杯だった。ちなみにオクトパスカードはなかった。
エアポートエクスプレスは、市内と空港をわずか20分で結ぶ便利な電車だ。早いだけでなく、こちらに来ると人の波がスッと消えるのがいい。まあ香港島まで100HK$というのはかなり高いので、大陸からの旅行者はまず使わないだろう。
揺れも少なく快適なシートに座って景色を眺めながら、S31HWを取り出す。facebookを開いてみると、ちゃんと繋がる。APNとか何も設定する必要はない。Wi-Fiをオンにして、iPhone5sでメールチェック。
ネットの方は、車内でもきっちり電波を拾って、Googleマップはサクサク移動中だ。描画が引っかかることもなく、ストレスもない。
いつの間にかショートメッセージも届いていて、開通のお知らせと使用期限、割り当てられた電話番号が書いてある（写真赤矢印）。この番号を奥さんのオプティマスに登録して、こちらにかけてもらう。かかって来た番号をS31HWの連絡先に登録して、もう一度掛け直して確認したら、お互いの端末の作業終了。これで旅行中の環境は無事整った。
台湾で買ったSIMカードは、開通前にすでに番号が割り当てられていて、パッケージに書かれていた。しかし今回買ったSIMは、開通時に新しい番号が割り当てられて、電話として使えるようになる。だから、パッケージに書いてある電話番号でなく、ショートメッセージで通知される番号を使うことになるのでお間違えなく。
 上がオクトパスカード。下はエアポートエクスプレスのチケット。空港から九龍までHK$90 |
あっという間に九龍駅に到着。降りると駅構内はさらに人が少ない。大きくて立派な駅なのに、昼過ぎにこんなに人が少なくていいの？と思うくらい閑散としている。改札口横の服務台(サービスカウンター)で聞いたら、オクトパスカードがあるというので、ここで買う。並ばずに買えて快適。
ちなみにオクトパスカードはチャージ式のプリペイドカードで、電車、コンビニはじめ使える店舗がかなり多い。︎初回購入時HK$150のうちチャージがHK$100。駅やコンビニで簡単にチャージできるので、便利に使える。駅の改札ではバッグごとセンサーにタッチしても拾ってくれた。
九龍駅からホテルまでは、系統別の無料シャトルバスが出ていて、これにもすぐ乗れた。
という感じで、空港から尖沙咀のカオルーンホテルまで、SIM購入も含めてストレスなくスムーズに移動出来た。関西、仁川、桃園、浦東、スワンナプームの各空港中では、移動の質、時間共に断トツのトップだ。
●カオルーンホテル
このホテル、口コミでは、立地抜群だが部屋は狭いことで有名。ネット関係の使い勝手を中心にレポートする。
【ネット環境】
ロビーはWi-Fi無料。SIMを買うとわざわざネットのためにロビーに下りてくることもないので、速さ等は不明。
客室は有線＆無線LANとも有料。ホテルの有料環境って、今や非現実なくらい高い気がする。
【室内】
このホテルの特徴となっている出窓のような窓際のデスク、使い勝手はすこぶる良い。今まで泊まったホテルの中で、これ以上の所はちょっと思いつかないくらい良い。
まず、コンセントの多さ。デスクサイドの合計４つの差込口は各種プラグに対応しているので、結果的にA、BF、Cどれでも使える。プラグアダプターを毎回各種持ち歩いている者としては、全てが報われた思いだ。
しかもこれらはデスクトップに近い位置にあるので、延長コードがいらない。涙ものである。フロアスタンドを引っこ抜いたり、水はねを気にしながら洗面所で充電する必要はないのだ。
そして、デスクライトが左の適切な位置にある。古い電球型蛍光灯で点灯にタイムラグがあるのはご愛嬌だが、ちゃんと仕事が出来る明るさだ。これは本当は大切なことだと思うのだが、仕事どころか暗くてガイドブックすら見にくいホテルも結構ある。ベッドサイドの方が明るいというやつ。
もう一つ、ネットとは関係ないが、このホテルはスーツケース置き場はベッドの下である。普通はベッドの下にそんなものは入らないが、ここのは高床式倉庫のようにスペースが空いている。開いたままベッド下に突っ込んで、そのまま引き出しのように使う。要するに服を入れる引き出しが設置されていないのだが、ベッド下もそれなりに使えるものだ。
このホテルの売りは、尖沙咀のど真ん中にあり地下鉄直結のアクセスの良さ。８基あるエレベーターもサクサク動いて、一日に何度も出入りしても全くストレスがなかった。
ということで、優雅なホテルライフを満喫したい方には全く向いていないが、一日中目一杯出歩いて観光を楽しんだり、ここを拠点に街歩きしたい方が割り切って使うには十分だと思う。
●九龍駅でスーツケースを預ける
九龍駅には、航空会社のカウンターがあり、in city check in で、エアポートエクスプレスに乗る前にスーツケースを預けることが出来る。身軽な状態で電車に乗って空港入りすると、いつもの旅行とは違うような気がしてくる。
●出発ロビーの通信会社カウンター
エアポートエクスプレスから下りて流れに沿って歩いて来ると、店舗の並びがあって、Ｆ、Ｇ、Ｈのブースがキャリアのカウンターだった。探し回るような場所ではなく、自然に前を通るので分かりやすい。
３のブースは閉鎖されていて、営業していたのは中国移動と1010の二つ。SIMカードも各種販売されているので、ゆっくり選びたければ、入国時にこちらへ来るのが正解だろう。
以上、SIMのプラン比較やキャリアの品質、お得なSIMの紹介等は一切出来ていないヌルいレポートだが、短期間の香港旅行で、こだわらず要領良くネット環境を確保したいという方に、少しでもお役に立てれば幸いである。次は8月にタイ編をお送りする予定です。
【台湾編】桃園空港でSIMカード購入＆iPhone4SをSIMロック解除【タイ編】SIMロック解除したiPhone4Sをバンコクで使う SIM３種
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