【原発事故】3 水で洗い流せる放射能??? | やさしい解説| 原子力発電所事故と放射線の影響について

【原発事故】3 水で洗い流せる放射能???


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【原発事故】水で洗い流せる放射能???

原発事故の後、避難エリアでは、いろんなことが言われていますね。


「雨が降ったら外出せず、肌を濡らさないようにしましょう。」

「外出したら、シャワーでよく洗い流してください。」


これを聞いて、

「え? 放射能って洗い流せるものなの・・・???」
って疑問に思った方いませんか?


これまで、レントゲンとか、CTスキャンとか言ってて、
なんだか「目に見えない光線」のようなものと思ってたのに、


洗い流せるなんて・・・意味わかんない・・・・
って思いますよね。

これ、違うんです。

何が違うって・・・「言ってる対象の内容」が違うんですね。


説明します。


よく報道されている「放射能関係のことば」って
実は、大きくわけて「3つ」あるんです。

では、3人に出てきてもらいましょう。


1つ目 放射線くん

ホタルに例えると、「ホタルの光」(図を見てくださいね。)

これは洗い流せないですねぇ。。。光ですから。

「レントゲン」とか「CTスキャン」ってのが
この「ホタルの光」のイメージです。

これを「放射線」って言うんですね。


2つ目 放射能くん

ホタルに例えると、光を出す「能力」
放射線を出す力のことですね。

「能力」って・・・いまいちわかりずらいですよね。^^;

(先日の私の記事「今、逃げるべき???」【原子力事故】とあなたの身体 では、
 わかり易くするため、「放射能が出てる」とか「放射能が風に乗って移動する」と書きましたが、
 正確には次に説明する「放射性物質」が出たり、風に乗って移動したりします。)



3つ目 放射性物質くん

ホタルに例えると、「ホタル」

これはわかり易いですね。
「放射線を出してる物体そのもの」ですね。

言い換えると、
「放射能を持っている物体」ですね。

「物体」だから水で流したりできますね。


そうなんです。

「放射線」は洗い流せない ですが、「放射線物質」は洗い流せるんです。


空気中のチリやホコリにくっついてくるのは、
「放射能」を持った「放射線物質」なんですね。


つまり、みなさんが注意しなくてはいけないポイントは「2つ」あります。


■1つ目は、「放射線」の影響

人体に影響を及ぼすのは「200ミリシーベルト」(=20万マイクロシーベルト)

とか、CTスキャンは1回で6900マイクロシーベルト

いう話ですね。

数値の出展:資源エネルギー庁ホームページ(PDF)
http://www.enecho.meti.go.jp/rw/hlw/qa/pdf/sanko02.pdf#search=%27%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%20%E4%BA%BA%E4%BD%93%20%E5%BD%B1%E9%9F%BF%20pdf%27



基本的に「距離の2乗」に反比例して威力が弱まります。

2m離れれば、1m地点と比べて1/4、
3m離れれば、1m地点と比べて1/9

という具合です。


■2つ目、「放射線物質」(放射能をもっている物体)の影響

放射能を持った物体が、空気中のチリやホコリと一緒に飛んでくるよ。

という話です。


ずっと付着していると、そこから放射線を出すので、できたら取り除く方がいいですね。


「うわ、怖い! 身体に付いたらヤバそう・・・」

って思いますよね。^^;



でも、慌てないでください。

これも同じくレベルの問題です。



結局、出ている放射線が、どの値なのか。
(測定器を持っている人は少ないと思いますので、近隣のモニタの値でチェックしましょう。)
(最新の数値チェックはこちら http://www.h-takii.com/archives/51913628.html  ) 

例えば、近隣のモニタの値が、「1マイクロシーベルト/h」だったとしましょう。


すると、これは「1時間で1マイクロシーベルトの放射線を受ける」ということですから、


そのまま肌に「放射性物質」がついていると、

1日は24時間なので、1日「24マイクロシーベルト」の放射線を受けることになります。

「つまり、24マイクロシーベルト/日」ですね。


ずっとシャワーやお風呂に入らず、そのまま1週間いると・・・(そういう人はなかなかいませんが・・・^^;)

「24×7日=168マイクロシーベルト/週」になるわけです。



つまり「放射性物質を身体につけっぱなしにしないで、流そうよ。」ってことなんです。





・・・ということで、あなたが、注意したいのは2つ。


「放射線」と「放射性物質」


違いを理解して、しっかり対応しましょう。




でも、どちらにせよ

最終的には、あなたの身体に影響を及ぼすのは
200ミリシーベルト(=20万マイクロシーベルト)以上の場合です。


この数値以下での健康被害は確認されていません。
 
これ、常に頭に入れておいてくださいね。




慌てず、冷静に対応してくださいね。



図の出展:中部電力ホームページ(ホタルの説明が一番わかり易かったので採用させていただきました。^^)
http://www.chuden.co.jp/energy/nuclear/nuc_hosha/nuch_chigai/index.html