N・F・P(ネトウヨさんフランス化計画)deux
というわけで、今回は何故ネトウヨさんにおフランスを薦めるか?というその理由を今回はお話いたします。
(長文になったのでサラッと読みたい人は太字だけ読んでね。
1.日本人の意識の変化
え~、フランスといいますと近代化の手段として「革命」を行いました。
つまり王様(国家を家族とするとその主、つまり親にあたる存在)を国民が処刑したわけなんですよ。(つまり「子」が「親」を殺したということですな)
国内においては「革命」を行い対外的には「人民解放」という錦の御旗で一時は破竹の勢いでヨーロッパを侵略していったかの国ですが、その歴史が日本という現在も皇室が存在する国においては教育上悪影響を及ぼすということで歴史の授業でもでもそれほど大きくは扱われませんし、特に戦後になってからはフランスという国家、文化自体がタブー視されるきらいもありました。
モチロン、「天皇擁護」を錦の御旗にする右翼の人たちがこんな国を好きになるはずもなく、今回チベット問題で昔っから反中だったはずの日本の右翼団体の多くがこの問題に完全に出遅れた(最低でも15年は遅い)一つの要因も「フランスはよその国だからどうこう言わないけども、革命でできた国だから感心しないな」という無意識の敵視があった、と僕なんぞは勝手に推測してます。
この「フランスに対する政治上でのタブー視」という考え方は何も右翼さんだけではありませんでした。
実は左派にもフランスをタブー視する人たちがいたのです。
僕の知人で日教組(自称)の人もフランス革命を蛮行として嫌悪し、ナポレオンをヒットラー以上の大悪党として軽蔑しとりましたよ。(つまり左派の多くは天皇擁護派だったわけやね)
以上のことから、
「日本の戦後民主主義を維持する上でフランス革命当時の思想というのは(本来民主主義の根幹をなす要素なのに)タブーでしかなかった」
という結論がネトウヨ的に導き出されるわけ。
今のネトウヨさんたちは「天皇擁護」を声高らかに叫んでいるか?といえば答えは「Non」 現在のネトウヨさんにはこの点ではフランス近代思想は何ら抵抗なく受け入れられる代物なのです。
2.「人権」という名のOS
次ぎにあげておきたい点なんですが、「人権」思想なんです。
人権というとネトウヨさん曰く
「人権こそが本来の人間のあるべき姿を拘束する鎖であり、我々はそこからの脱却を望む」
ということになるかと思います。
で、この件についてネトウヨさんが仮にリベラルな考えの持ち主のブログなんかにコメント欄でケンカを売ったとします。
結論から言います、必ずネトウヨさんは敗北します。
なんでか?というとこれは理屈は簡単。
現在日本のリベラルさんたちが声高らかに掲げる「人権」思想というのは英米が主体になって考えられたもの。そして、それに反対するネトウヨさんも思想的には英米至上主義であり、それ以外の思想についてはあまり明るくない。つまり
英米の作ったルールである「人権」を掲げる人間に対して、同じく英米のルール内で勝負を挑んでもそりゃ勝てん。
パソコンに例えるならば「人権」は英米が作り上げたOSであり、思想的に英米に依存する人間はそのOSには逆らえないのです。
で、さっきから「人権」「人権」と言ってますが「人権」といっても色んな種類が各国、各地方によって存在するんですよ。当たり前の話として。
どうもネトウヨさんたちは「反人権」を掲げてて、リベラルの人たちからしてみれば「人間としての権利を否定する”生まれながらの奴隷”」と捉えられることがあるんですが、彼らにだって彼らなりの「人権」意識があるはずなんですよ。
そこで提案なんですが
いっそのことOSを変えちゃえば?
ってことなんです。
これは僕の主観なんですが、
結局現在の日本の「人権」思想ではネトウヨさんの欲求を満たす機能が備わっていない。そして、その欲求を主張すること自体「愚か者」認定される危険すらはらんでいる。そして、その欲求を満たしてくれる思想というのを知らないし、探す術もわからない。だからやみくもに「人権」を憎み「反人権」の姿勢をとってしまう。
ということなんではないかと。
(ちなみに「ネトウヨさんの欲求」が具体的にどうとかこうとかは僕は言わないし知らないし興味もないです。他人の心の中を知ろうとするのは他人の部屋を覗くよりやらしい行為だと思ってるんで。)
確かにネトウヨは「人権」を忌み嫌う性質があるが、その原因が上のようなことであるとするならば、「人権」自体を捨てるところまでいかなくても他の「人権」を探ってみればいいんではないかと。こういう提案なんです。
さて、そこでおフランスの思想の出番になるわけですが、長くなったので続きます。