今年も去年に引き続いて大みそかにドラえもんSPがないことに多少の憤りを感じております。
今年は12月30日17:30からの1時間SPらしいですね。
新鉄人兵団でおなじみの寺本幸代さん演出の『天の川鉄道の夜』と『ドラマティックガス』の
再放送2本立てと、『年忘れだよ!ドラえもん検定』が行われるようですね。
放送予定の2本はいずれも名作ですから許せなくもないですが、
年末年始の風物詩であった大みそかドラに何たる仕打ち!という印象です。
と、これはさておき本日の感想です。
『どこでも大ほう』
脚本:相内美生 絵コンテ・演出:八鍬新之介 作画監督:丸山宏一
・パパが大阪に出張するため新幹線に間に合うよう大慌てで支度しますが、1時間勘違いで絶望。
新幹線ネタでいくつか気になることが(←筆者が鉄道好きなので、すみません)
パパがグリーン席(リッチですね)でかつ喫煙席(喫煙ルーム設置など全座席禁煙が主流になる中、700系はパパの乗る10号車は喫煙可。というかやっぱり禁煙できないのね)だったり、乗車日が12月9日だったり(本当は先週放送する予定だったとか!?)、東京~新大阪2時間20分だったり(最速でも2時間25分)、などなど。「のぞむ」にはあえて言及しません。
・何とか間に合う方法はないかとドラえもんが出したのが「どこでも大ほう」。いやいや「どこでもドア」で素直に大阪に連れて行ってあげてよ。どうして超高速で走る新幹線にわざわざ乗る必要があるの?しかも新幹線が700系7000番台って。JR西日本内しか走ってないよお。
・「どこでも大ほう」でパパを発射させる時にドラがすごい楽しんでる!
一方のパパは悲惨な目に。のび曰く「泣いて喜んでる」そうですが。
・ドラよ、どうして空地まで大ほうを引っ張ってくるのだね?
・しずパパ登場!?と嬉々として喜んだ直後、風圧でしずちゃんのスカートが…。
顔を赤らめたしずちゃんがかわいすぎる。すばらしい秘密道具ですね!
・二人乗りと発射角は十分に気をつけましょう。着陸点は安全なところを選びましょう。
・銀行強盗が登場してからはほぼ原作準拠。
どうでもいいんですけど、最近のドラえもんは、警察という公権力がよく出てきますね。
・のび太のダジャレと大ほうで飛んだ強盗が結局空き地まで逃げてきて「ハハハ、いいオチだった」、
ではすみません。スタッフからも忘れ去られた(?)ジャイアンはライオンから逃げおおせられたのか。
『重力ペンキ』
脚本:水野宗徳 絵コンテ・演出:八鍬新之介 作画監督:丸山宏一
・来週はお休みというわけでクリスマス回ですね。
街はクリスマス一色。X'mas コンサートの合唱団にクラスメートの女の子たちが!
・出ました、ピーナツの投げ食い。って服の中にしまうなよ。
・空き地で自慢するスネ夫。まさかのAパート「あんな大きなフォアグラ見たことないよ」が伏線。Bパートでは「あんな大きなトリュフは見たことがないね」Cパートがあったらキャビアネタですかね。
・あれいつもはモブの女の子もパーティーに参加するんですか。さっき合唱団の輪にもいたし大忙し。
この子の名前ってありましたかね。付けてあげてもいいんじゃないかしら。
・ジャイの「誰だお前」→「何!?あばらや!?」の展開は正直怖かったです。変な心配は不要でしたね。
・重力のお話への導入として物置整理をすることに。
「ドラチュウ」というマンガが気になって仕方ありません。ドラに対する当てつけか。
・クリスマスツリーをどうしてドラは背負うのか。Aパートでも大ほう引っ張ってたし。
・ドラ「何だろう、あの小屋」知らないとはいえちょっと言い過ぎでは?
・あばら谷くんのお母さんがかなりできた人で尊敬します。
「母さん、隠し事は嫌いだよ」からのくだりなんかグッときます。あぁ涙腺が…(ノ_・。)
ここで見せるあばら谷くんの笑顔とお母さんの涙に注目しつつ、その先へ進みましょう。
・物置整理したのはいいけど、資源回収業者が来ないのか放置されたまま。
・流れとはいえ野比家とあばら谷家の母親を比較してしまいますね。
今作では、子どもに対してはあばら谷ママの優しさを強調する半面、
パパに対して野比ママが気遣うところもしっかりと表現されているように思いました。
・あばら谷くんがケーキ屋さんで並ぶところが最大の見せ場。
前に並んだ親子の会話から、先刻のあばら谷ママの気遣いを思い起こします。
早くお金を貯めて大きな家に引っ越すという目標がある中、
自分が楽しみにしていたこともあるけれど断わり切れず自分の家でパーティーをやることになり、
それだけでも迷惑をかけたと思っているのに、ケーキ代も出そうとした母親と、家族のことを
考えてあばら谷くんが導き出した結論は本当に立派です。
・おもちゃ屋さんのショーケースに飾られたスノーグローブ。
私は最初、単にこのおもちゃがほしいけど買えないなあ、という程度にしか見ていませんでした。
あばら谷くんはその中の家を見ていたんですね。自分が恥ずかしい><
・のび太「迎えに来たよ」、事情を全て飲み込んだ上での発言ですごい大人だなーと感じます。
・最後は原作通りハッピーエンド。クリスマスはこうでなくちゃ。
パーティー会場決定以来、顔が曇っていたあばら谷くんの表情も一変。
「メリークリスマス!」と元気いっぱいに言ってくれたのが、とても感動的です。
・貧しくても心が豊かなら幸福である、それを強く心に刻ませてくれる回でした。
ドラはギャグ漫画ですが、最近はぶっ飛んだギャグ回があまりに多かったので、
こうした感動作を見るとホッとしますね。
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来る18日が2011年最後の同好会の活動です。参加者の皆さん、楽しみましょう!
記:長谷