2014年11月1日に見るべき映画はこれだ! | 冷やしえいがゾンビ

冷やしえいがゾンビ

めっきりノータッチですが、メインは映画に関する垂れ流し。

毎月1日はファーストデー。基本的に、どの映画館でも1作品1,100円で見られます。(3D上映は適用外)

つい数年前まで「映画館なんて滅多に行かないけど?」という人間だった私ですが、それでも今は「もっと多くの方に映画を見てほしいなあ」と考えているのです。

そんなわけで、「映画でも見てみるかぁ」と思う人が激増するであろう11月1日の土曜日に見るべき作品をチョイスしてみます。

イコライザー
http://www.equalizer.jp/

イコライザー


ホームセンターで働くおっさんは、どんなトラブルも19秒で処理する裏稼業の人間だった! というマンガ的設定のハリウッド映画です。10/25から公開中。

主演デンゼル・ワシントン。監督アントワーン・フークア。この組み合わせといえば2001年の『トレーニング・デイ』が有名です。麻薬捜査官として配属された新人刑事に、デンゼルさんがストリートの流儀をしっかり叩きこむ様が超カッコ良く、なおかつリアルな描写が圧倒的な、傑作クライム・サスペンスでした。

クライム・アクション映画で(しかも悪役で)アカデミー賞助演女優賞を受賞しているという意味でもトレーニング・デイは必見でしょう。

イコライザーにおける「めちゃ強いけど普段はどこにでもいそうな一般人」という設定は、過去に数々のヒット作を生んだ定番でもあります。

「俺はただのコックだけど一線を超えた奴はぶち殺すよ」でお馴染み、スティーブン・セガール主演『沈黙の戦艦』。主人公の背景はしっかり描かれていないけどいざとなったらめちゃ強くて最高! というテンプレートを創りだした作品ですね。

近年の作品でいうとウォン・ビン主演『アジョシ』、リーアム・ニーソン主演『96時間』がこの系譜に含まれる傑作と言えるでしょう。前者は「ただの質屋だと思ったのに元・特殊工作員でした」、後者は「パリで何気なく誘拐した娘の父親が元CIAでした」という設定。

イコライザーは、デンゼルさんがBARで出会った娼婦クロエタンに同情し、その戦闘スキルをむき出しにしてマフィアに立ち向かうというストーリーみたいです。かよわい少女を傷つける奴らは全員シメる!という構図はアジョシに似ていると思います。

96時間シリーズ主演のリーアム・ニーソンもなかなかのおっさんでしたが、この作品でデンゼル・ワシントンおじさんが見せるアクションにも注目したいですね。予告編を見ると、状況に応じて最適な行動を選択するというタイプのアクション描写であり、『ボーン・アイデンティティー』から続くリアル系アクションの最新版となり得るでしょうか。活目したいですね。

ストーリー展開に意外性は無さそうですが、古典文学を引用したメタファーが良い味を出してるような気がします。そのやりとりをデンゼル×クロエのコンビがどう魅せるのか? クライムアクション映画の現在形を目撃するにはもってこいの作品だと思います!

イコライザー予告編


祝宴!シェフ

http://shukuen-chef.com/ 

祝宴シェフtop画


台湾のコメディ映画です。韓国映画を見に行った時に予告編を何度か見ました。


祝宴!シェフ 予告編

ダメダメ主人公(かわいい=正義)が父親の死を機に料理を覚え、トントン拍子に料理コンテストに出て、いやらしいライバルとしのぎを削りながら優勝する話…だと思います(憶測)。

予告編の、コンテスト審査員が料理を食べた瞬間にイスごと吹っ飛んでいく描写は、80年代のアホアホ料理マンガ(アニメ)『ミスター味っ子』を思い出しました。

この映画についての予備知識はまったくありません。台湾人の監督による映画だそうです。

料理を題材にした映画って定期的にストライクな作品が出てくる印象なんですけど、この作品はスポーツ映画というジャンルに料理というモチーフを掛け合わせた感じですね。起承転結があって、個性豊かなキャラクターがいて、笑いと涙がある。

予算もかけられていて期待感がふくらむし、海外の映画祭にも出品されてます。

王道コメディとしてどこまで高いところに到達しているのか、気になるところです。あとは個人の好みにフィットするかが勝負の分かれ目ですね。

上映館はあまり多くないので、オススメするのには相応しくないかもしれませんが「お、こんなの上映されるんだ」って発見になってくれれば幸いです。見たらレビュー書きます!


泣く男
http://nakuotoko.jp/ 

泣く男guns


韓国映画です。『ブラザーフッド』のチャン・ドンゴン主演。監督は『アジョシ』で国内外に強烈な印象を残したイ・ジョンボム。

2010年に製作された『アジョシ』を見て興奮しない男は男じゃないわけですけど、あの作品から3年越しの新作。それもジャンル的にはほとんど同じ。スルーできるわけがありません。公開初日に見に行きました。

裏稼業を生業とする主人公が自分のミスを帳消しにするため、1人の女性を殺すよう命じられる。ターゲットの監視を続けるうちに浮かび上がる事実、そして己が背負い続けてきた消し去りようのないトラウマ。主人公が選択する未来は一体どこへ辿り着くのか? …と、ある意味韓国らしい、重厚なストーリーです。

アジョシで主人公が対峙したのは単なるヤクザであり、過酷な訓練を積んだ特殊部隊出身の主人公が一方的な殺戮を繰り広げるのですが、ヤクザの用心棒を務める男が唯一主人公とタメを張れる存在。高度な戦闘シーンはさほど多くありませんでした。(だからこそ際立つという面もありますけど)

それに対して『泣く男』は、ヒットマンである主人公が複数人のヒットマン達と対峙するストーリー構成になっていて、戦闘シーンの過酷さはアジョシの比ではありません

上に貼った画像でも分かるように、この映画は銃撃戦の描写に徹底的にこだわられた作品で、サブマシンガンやアサルトライフル、ショットガンといった殺傷能力の高すぎる銃火器がたくさん出てきます。

銃弾1発が秘める破壊力の凄さをしっかり描写していますし、それが人体に与える深刻なダメージもちゃんと描いている。そりゃあ多少はウソも混じってますけど、激しさに定評のある香港映画でさえなかなか踏み込まないレベルの、死の恐怖に満ちた銃撃戦をしっかり見れる映画です。

銃撃戦だけでなく格闘アクションも見事!! アジョシであれだけ凄いものを見せてくれた製作陣ですから、今回も裏切りません。予告編で一部見れちゃいますけど、それでも興奮を抑えられない凄いアクションですよ。

サスペンス性を含めたドラマ部分に関しては細かく言及しませんが(別エントリで述べます)、オチは予想外でした。予想しうる範囲なんですけど、展開と演出でそこに落としこむように思えなかったというか。アクションやりきったところで満足しない姿勢は、イ・ジョンボム監督の理想の高さを感じました。詳しくは劇場でご覧あれ!!

泣く男 予告編 (アクションの新鮮味を映画館で体験したい方は見ないほうがいいです!)


というわけで私がお薦めする必見映画はこの3本! 11/1は映画のハシゴしちゃいましょう! 超大作『エクスペンダブルズ3』も11/1に公開ですけど、ああいうハイカロリーな作品を好む方は言われなくても観に行くと思うので割愛しました。個人的にはあまり興味ないってのが本心ですけどね。

既に当ブログ内の別エントリで絶賛している 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』 『猿の惑星:新世紀』 なんかも勿論オススメですが、上映終了のタイミングにはお気をつけ下さい。皆さんが良い映画に出会えるよう、願っております!