原発は国を滅ぼす可能性がある | 藤村正宏のエクスマブログ

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■原発は国を滅ぼす可能性がある


昨日書いた記事

『真理を忘れると、国家も亡国の道に突き進む可能性がある』

のつづきです。


国家のリーダーは、世論がどうあろうとも、国を滅ぼすことを許してはいけない。
今すぐ、原発を止めて廃炉にすることを決めるべきです。


◆コンサルタント藤村正宏のエクスマブログ◆-原発は国家を滅ぼす
野田首相、英断するべきです



「放射能が危険だというけど、交通事故で死んでいる人の数は毎年5千人前後。文明社会の被害ということでは本質的には同じ」
「交通事故での死者数は毎年10万人あたり9人。転倒・転落事故では5人。原発では0.00008人」


そういう学者がいますが、お話しにならない、まったくバカなロジックです。
交通事故や転倒事故での死者数を原発事故の死者数と比べて、ロジックをすり替えている。


そんなの、福島の事故を見たら誰だってごまかされないでしょう。
確かに原発事故が起きる確率は低いですよ。
でももし事故が起きてしまったら、交通事故の比ではない被害。
でも日本列島全体が地震活動期に入った今、誰が絶対に事故が起きないと断言できるのか?


こんな愚劣なごまかしの論理を展開している学者っていうのは、電力会社からお金をもらっているのでしょう。
だいたい地域独占企業なのに、どうして宣伝広告費を200億円以上使うんだろう(2009年度243億円)って思っていた。
宣伝広告費とは言わないんですよね。
「普及開発関係費」という。
電力事業のPRのための費用で、広告宣伝費のほか各地の電力館の運営や各種キャンペーンなどにも用いられる予算です。
だからマスコミも、思い切ったことを書けない。
すごい金額がマスコミに流れているのは、明らかですから、電力会社はものすごくいいお客さまなんですね。
雑誌や新聞、TV報道をみていると、どのマスコミも結構もらっていたんだろうなと思う。


放射能の健康被害は30年とかたって、ガンを発生させたり、染色体異常を招く。
ボクらのように、50歳過ぎている人たちは影響が出るころには寿命がつきるころだからいいけど、子供や若者はそういうリスクを抱えて生きて行かなかれればなりません。
交通事故や他の文明の被害でそんなことありますか?


そして、一度原発事故を起こしたら周りの土地は人が住めなくなってしまいます。
農業ができなくなたり、住めなくなる。
チェルノブイリ周辺は25年たった今も、4つの都市と多くの村は廃墟です。
福島第一原発の周りはそうなったわけです。
原発を再稼働させたら、日本全国の原発周辺の住民はふるさとを無くす可能性があるということです。
交通事故ではそんなことありません。


そして、すごいのは「核のゴミ」をどうするかが決まっていないということ。
毎日大量に出てくる放射性廃棄物は最終処分が決まっていない。
貯蔵するしかないわけです。
300年監視しなければいけない「低レベル放射性廃棄物」はすでにドラム缶100万本以上が、処理できないで溜まっている。
ドラム缶って300年たったら、もうボロボロになっているんじゃないの?
さらに「高レベル廃棄物」はガラス固体化して、10万年も監視して管理しなければならない。
誰が10万年後の世界に責任をもつのでしょうか?


原発が廃止になると、経済成長ができなくなる。国際競争力がなくなる。そう言っている人もいます。
でもね、原発はコスト安いっていわれていますが、発電のコストは安いでしょうけど、建設や処理、補助金を考えると火力や水力よりもコストが高い。
そして一度事故を起こしたら、そのコストは天文学的になる。
地球温暖化にもいいといわれているますが、これも論理のすり替えです。
ウランを採掘したり、濃縮したり、燃料棒に加工したりするのに化石燃料をたくさん使うし、稼働中の原発の排熱を大量に海に流すことで海水温度が上昇する。
すり替えです。

今すぐ廃炉にして、エコ・エネルギー、スマート・エネルギー(賢いっていう意味ボクの造語)の研究にたくさんの予算をかけたほうがいい。
日本の技術だったら、その業界のトップリーダーになることはすぐにでも可能です。


一度事故を起こしたら、国家の崩壊を招くようなものを再稼働させるのは、今すぐやめるべきです。
絶対に事故を起こさないといえる人は誰もいないのですから。