確認していくっす。
空売りというトレード手法により、
今もなお莫大な利益を出し続ける
トレーダーがいるっす。
ジョージ・ソロス氏というトレーダーは、
1992年に、当時のイギリス政府が抱える
経済政策の矛盾に目をつけ、
イングランド銀行(イギリスの中央銀行)に対して、
大量の空売りをしかけることによって、
世界的に有名になったす。
この事件のことを、「ポンド危機」と呼ぶっす。
ポンド危機までの大まかな流れですが、
1973年に起きたオイルショックを原因として、
イギリスは不景気なのに、物価が高いという
スタグフレーションと呼ばれる経済状況に陥っていたっす。
不景気に対する、最も有効な一つの政策として、
金利を下げればいいのですが、
インフレ(お金の価値よりモノの価値が高い)状況下で、
イギリスは、金利を下げることができなかったっす。
そしてイギリス政府は、金利を維持したまま、
インフレ率を下げる(=ポンドの価値を上げる)ために、
EMSと呼ばれるマルクを基準の通貨とする、
ユーロ導入の前段階としての
固定相場制による通貨制度に、
ポンド高で設定するという条件で参加したっす。
固定相場制とは、各国政府間で、
為替レートを固定・維持する制度のことで、
EMSでは、2通貨間の変動を市場介入等で、
±2.25%の範囲内に抑えるというものだったす。
この対策により、ポンドの価値は上がり、
インフレは一時的に収まったっす。
しかし・・・・・ポンド危機のきっかけとなる一大事件が起こったす!
第二次世界大戦の敗戦によって、
分断されていた東ドイツと西ドイツが、
1992年にドイツという一つの国に統一されたということっす!!
統一後のドイツは、経済立て直しのために、
大量のマルクを発行したため、マルクの価値が下がり、
ドイツ政府はマルクの価値を上げるために、マルクの金利を上げたっす!
。(;°皿°)マジカヨ!
イギリスのEMS参加の条件は、
マルクとポンドの交換レートを、固定することだったので、
マルクの金利が上がった場合、
ポンドの金利も上げる必要があったっす。
そうしないと、通貨の交換レートが同じなら、
より金利の高い方に、投資家の資金は流れるからっす。
そして皮肉にも、この頃もイギリスの不景気は、
未だ継続していたっす。
EMSでポンド高に設定していたため、イギリスの輸出業者の製品が、
他のヨーロッパ諸国から見て、割高となり、
モノが売れなかったためっす。
(((( ;°Д°))))サイアクダナ・・・
不景気にも関わらず、EMSの条件を維持するため、
金利を下げることができないので、
イギリスの景気回復に対する信用は下がり、
「もし、このまま不景気が続き、イギリスがEMSを脱退すると、
ポンドの価値が下がり、大損するのではないか」と、
考えた投資家達は、ポンドを手放す方向に動き、
ポンド売りの気配が、日に日に強くなっていったっす。
しかし、イギリス政府はEMSの条件を維持するために、
売られたポンドを買い支えるという政策に出たっす。
しかし、イングランド銀行が所有する外貨には限りがあるので、
いつまでもポンドを買い支えることには無理があるっす・・・
o(TωT )モウダメポ
このイギリスの経済政策の限界に目をつけた
ジョージ・ソロス氏を筆頭とするヘッジファンドは、
イギリスはEMSを脱退し、その後、ポンド安になることを見越して、
イングランド銀行に大量の空売りを仕掛けたっす!!!
このヘッジファンドの空売りに対して、
イングランド銀行は、ポンドを買い支えて対抗しましたが、
ポンドを買い支えるための、外貨が大幅に無くなったので、
1996年9月16日午前11時に、公定歩合(政策金利)を、
10%から12%へ引き上げ、午後2時15分には15%へ
再利上げすることによって、ポンド売りに歯止めをかけようとしたっす!
しかし!!
ポンド売りは止まらず、午後4時には、
イングランド銀行はポンドの買い支えをやめたっす!
そして支えの無くなったポンドは、ものすごい勢いで下落していったっす・・・
翌17日にイギリスは、EMSからの脱退を正式に表明し、
公定歩合を10%に戻したっす。
(。・ω・)ノ゙サラバデス ケンシロウサン
その後も、ポンドの暴落は翌1997年2月まで続き、
ヘッジファンドは、安くなったポンドを買い戻すことによって、
莫大な利益を得ることができたっす。
ジョージ・ソロス氏は、イギリスの経済政策の破綻を見越し、
大量のポンドを空売りしたことによって、
10億ドルの利益を出したと言われているっす。
余裕のある方は、当時の為替レートで、
10億ドルを円に換算してみては、いかがでしょうか。
( ´艸`)
neetonのスピリチュアルポイントを上げてくれる方は
こちらをクリックしてもらえれば、尋常なく上がるっす。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
皆様のお役に立てれば、幸いです。