線香花火の落ちない持ち方 | 遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」

線香花火の落ちない持ち方

 線香花火と言えば、夏の風物詩と直感される方も多いだろう。遊び方としては、火玉が燃え尽きるまで落とさずに保持するのが一般的だ。ではどうすれば火玉が落ちないのか?

 残念ながらと言うか、当たり前と言うか、下の写真左のように、軸の固くよってある部分を揺らさないように持っている人がほとんどだ。しかも火玉に近ければ近いほど安定すると考えて、できるだけ下の方を持ったりする。
遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」-線香花火は右のように持つ

 では、なぜ火玉は落ちるのか?

 線香花火をやっていると、火玉の部分はよく揺れる。これは風の影響や保持している手が動いたからと思いがちだが、実際は火玉から噴き出した火花の反作用が原因。ということは、理系な人ならもうお分かりだろうが、軸の部分を揺らさないように持てば、さらに火玉に近い部分を持てば持つほど、火花の反作用の影響が強く火玉に伝わる。要するに落ちるってことだ。
 この火花の力を逃がせば落ちにくい。具体的には上の写真右のように先端のよっていない、ひらひらした部分を持って、線香花火全体が揺れやすくすれば、火花の力は火玉が揺れることによって吸収できる。さらに、ひらひら部分に折れ目をたくさん入れて、できるだけ先端を持てば、折れ目が上下方向の力を吸収してくれる。
 実際にこのように先端を持ってみると、線香花火の火玉は大きく動き回るのだが、周りの心配をよそに落ちることはほとんどない。

 線香花火には竹や藁などの軸に黒い火薬をつけただけのものもある。こちらの方が軸が固いので「落ちにくくて好きだ」と勘違いされているかも知れないが、紙で作られたこより状のものは、これを落ちないようにした改良版に当たる。
遠藤雅伸公式blog「ゲームの神様」-線香花火の説明文
 誰も見ないだろう使用方法を見ると、ちゃんと「柄の先端を持ち」という記述がある。先端のひらひらした部分は、江戸時代の知恵が生み出したものなのだが、ここまで曲解されているのも珍しく残念に思う。