フランスは何度もイスラム大規模テロに見舞われていますが、パリの街中では、普通にIS(イスラム国)の旗をまとった若者が堂々と歩いているようです。(ソースこちら

 

 

ISの旗左下矢印  上の写真の通行人が身にまとっているのがこの旗。周りも普通。?*

 

こういう状態でフランス人というのはいったい国内の誰と団結し、一体感を持つものなのでしょうね?

 

 

 

ドイツでも連続イスラムテロがあり、それでもメルケル首相は、

彼ら(テロリスト)は私たちの団結や協力関係を引き裂き、私たちの暮らしに害を及ぼそうとしている。(記事こちら

 

そんな中、7月31日にケルンでトルコ人たちが集まりエルドアン大統領支持のデモを繰り広げました。4~5万人が集まったそうです。(記事こちら

 

メルケル首相は「私たちの団結」と言っていますが、ここでトルコ人としてデモしている人たちは、自分たちは「私たち」に入っているとは思っていないでしょう

 

ドイツでのテロは、自分たちが悪く思われないかだけが心配、トルコの政変は自分たち自身の問題として心配なのです。

 

このトルコ人たちのケルンでのデモは、もう一つ別の異常性も見せてくれました。

ケルンでの集会の数時間前にドイツの憲法裁判所は、エルドアン大統領をはじめとする政治家のスピーチの生中継を禁止する判断を下した。これらのスピーチをめぐっては参加者を一段とたきつける恐れがあると危惧されていた。

 憲法裁の判断はトルコ側で激しい怒りを巻き起こし、イブラーヒム・カルン(Ibrahim Kalin)大統領報道官は、「表現の自由と自由な集会の権利を侵害するものだ」と主張し、禁止は承服しがたいと反発した。

日本でシージンピン支持派の大規模デモを起こされ、シージンピンのスピーチが生中継されるのを、日本国内の治安上の理由で禁止したら、あの表現の自由と自由な集会をトルコ同様禁止している中国政府が、『表現の自由と自由な集会の権利を侵害するな』と怒るという事態を想像すれば、いかに狂った状態かがわかると思います。

 

トルコのクーデターは、アメリカが手引きしたという噂がありますが、ウクライナで民衆を扇動してクーデターまがいのことをした時と違い、エルドアン大統領に先を越され鎮圧されてしまいました。

すかさず、「民主的に選ばれた大統領を支持する」というダメージコントロールを行い、何とか表面上はエルドアン支持を表明したアメリカですが、ウクライナでは民主的に選ばれた大統領を支持せず潰したことを忘れないようにしましょう。

 

 

 

クリントン氏「Stronger Together(一緒の方が強い)」をキャッチフレーズとして使っていて、

トランプ候補の指名受諾演説が国民の恐怖と分断を煽るものだったとして、フランクリン・ルーズベルト大統領の有名な言葉を引用し、「恐れるべきは恐怖そのものだけだが、私たちは恐れていない。これまでもいつもそうしてきたように、挑戦に立ち向かいます」と強調した。(記事こちら

フランスも最初の頃のテロではこう言っていましたね。「恐れない」と。

最近はあまり聞こえません。

恐れないではなくて、恐ろしい物を恐ろしいと認識できなかった、なぜならそれを持ち込んだのが自分だから、ということでしょう。

(西側諸国は長年の植民地支配や、中東やアフリカにおける権益確保のための暗躍、時に戦争を起こし、テロリスト以上にその国を破壊してきたのですが、その行動を反省し止めない限り、ゲリラ戦のように反撃され続けます。止めるとはグローバリズムを捨てるということです。)

 

「恐れない」 一見勇ましいですが、考えることを拒絶した無責任発言です。

 

「恐れない」と民衆を扇動する人にはシークレットサービスが常時ついています。

 

「恐れるな」と扇動される民衆は、テロリストが潜む町中で無防備なまま住んで標的です。

 

そして、そこらじゅうでテロ事件や殺人事件が頻発するアメリカで、一緒なんでしょうか?

一緒に団結して、より強くなるつもりでしょうか?

具体的に誰とtogether なのか知りたいところです。

 

この無責任者たちがよく言うセリフに「国際社会との協調や連携」があります。

自分だけの責任にしたくないから、みんなの連帯責任に持っていくやり方です。

独自対策の上に連携するという意味ならいいのですが、実際に主導的に何もしない言い訳に使われているような気がするのです。

 

Everybody's business is nobody's business.=連帯責任は無責任

 

自分がターゲットにされたら、自分が率先して戦う、この気概がなければ協調も連携も出来ないのです。

ターゲット以上に頑張る人(国)はいないわけですから。

 

このことを、日本について次回考えてみたいと思います。