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シュタイナーの世界 2

睡眠を霊的に見る (Ⅰ)

人間は4つ のものでできている 
植物と鉱物 
エーテル体 
アストラル体と動物  
睡眠の第一段階(夢見の状態) 
夢の意味 
イマギナチオーンと夢の世界 
古代 人の睡眠 
催眠状態と秘儀参入の違い 
睡眠の第二段階(夢見のない睡眠) 
高次の自我の守護と分霊の発生 
秘儀参入者の夢に現れる図形 
 

人間は4つのものでできている

 

 自然科学では、人間を作るものとして物質の肉体しか考えませんが、精神(霊)科学では肉体(物 質体)以外にも、肉眼では見えない「体」を考えています。霊視能力が高まるほどに、それらの「体」が見えてきます。それは、生命力をになうエーテル体(生 命体)と、感情をになうアストラル体です。さらに能力が高まると、自我さえも見えてきます。奇妙に聞こえるかもしれませんが、自我も一つの存在として見え てくるのです。霊視者が見た人間の姿を図示してみると下のようになります。 
                 霊視者が見た人間の構成要素 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

 

  
  
  
 

 これら物質体、エーテル体、アストラル体、自我の4つは、いわば波動のレベルが違うので、重な ることができます。

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植物と鉱物

 

 植物も物質体のほかに、エーテル体を持っていますが、鉱物は物質体だけです。エーテル体を持っ ていない鉱物は「生きていない」わけです(厳密には、鉱物もエーテル体の兆しは持っています)。 
                   植物と鉱物の構成要素 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

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エーテル体

 

 エーテル体についてもう少し詳しくいうと、エーテル体は生命を与えるだけでなく、生物に形も与 えています。エーテル体の形が、物質体の原形になっています。つまり原形としてのエーテル体が先にあり、その原形を物質体が満たしているというわけです。 ソビエトの科学者キルリアン夫妻がその原形らしきものを捉えたことは、知っている人も多いでしょう。高周波放電を利用した装置を用いて、たとえば、一部を 切り取られた葉がしばらくの間、切られる前の輪郭で写真に写ったのです。ニューサイエンスの分野でも、「生物場」とか「形態形成場」という考え方で、エー テル体に近いものを想定する人たちがいます。

 人間の場合、四肢や内臓、脳などもすべて、エーテル体の原形があるわけです。といっても、物質 体と同じような輪郭だけを思い浮かべると、エーテル体の実際と違ってしまいます。エーテル体は、物質体とは違って、リズムを持った流れのような性質も持っ ています。中国や日本で、人間の「気」と呼ばれているものは、エーテル体やエーテル流に相当します。人間の持っている体質や癖といったものが、肉体から治 そうとしてもなかなかうまくいかないのは、エーテル体にその原因があることが多いからです。体内の「気」の流れを正して体質改善しようというのは、エーテ ル体に働きかけて治そうということです。

 エーテル体は、さらに記憶もになっています。しかし、記憶は脳の働きによるのではないか。脳が 損傷すれば、記憶も思考もだめになるではないかという人もいるでしょう。これに対し、精神(霊)科学では、見かけ上、そうなるに過ぎないと考えます。記憶 はエーテル脳に刻み込まれていて、物質脳は、外部の物質世界の印象を取り込む器官に過ぎないのです。8ミリカメラにたとえるなら、物質脳がレンズであり、 エーテル脳がフィルムになるでしょう。レンズが曇ったり、こわれたりすれば、フィルムの映像もぼけたり、だめになるわけです。物質世界にいる間は、物質脳 が正常に働かないとエーテル脳の働きも不十分になります。しかし人間の死後、物質脳の働きが止まった後も、エーテル脳に刻み込まれた記憶は、ある期間、働 き続けることができるのです。カメラから取り出されたフィルムが映写機にかけられるようなことが起こるのです。

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アストラル体と動物 

 

 アストラル体は、このエーテル体より、もうひとつ高い波動の素材でできていて、感情や欲望をに なっていますが、動物もこれを備えています。 
               動物の構成要素

 

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

 鉱物から人間までの構成をまとめると次の表のようなぐあいになります。 
  
 

    人間  動物  植物  鉱物
   自我   ○

  
アストラル体   ○   ○

エーテル体   ○   ○   ○
 物質体   ○   ○    ○   ○

 以上を前提にして、人聞が眠っている時の状態について述べてみます(以下、シュタイナーの講演 集、211番『太陽密儀、ならびに死と復活の秘儀』の「夜間意識の3状態」を中心にお話します。目下、翻訳はありません)。

 まずシュタイナーは睡眠を3つに分けていて、1、夢を見ている眠り、2、夢見のない深い眠り、 3、さらに深い眠り、を挙げています。先ほど紹介した人間の4要素の構成も、睡眠に入ると変化します。

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睡眠の第一段階(夢見の状態)

  
 夢見状態から見ていくと、次の図のようなふうになります。 
        夢見状態の人間    
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

〔自我十アストラル体〕は物質体からほとんど抜け出ていますが、まだエーテル体とはつながってい ます。自我が物質体の中に入っている間、人間は、しっかりした意識を持てますが、自我が物質体の外に出ると、ふつうは意識を失います。しかしこの場合は、 エーテル体とのつながりがまだあります。

 エーテル体は先ほど述べたように、記憶をつかさどっています。そのため、〔自我十アストラル 体〕に、エーテル体から日常の記憶が浮かび上がってきて、これが夢となります。自我は物質体の外にいるため、正常な働きができず、浮かび上がってきたイ メージを日常とは異なる流れに流し込みます。

 なお、自我とアストラル体、エーテル体と物質体は、それぞれ、生きている間は離れることがない ので、くっつけて〔自我十アストラル体〕、〔エーテル体十物質体〕という表し方も使うことにします。エーテル体と物質体が離れる時は、死ぬ時です。 
               死直後の状態 
 

  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

            死直後の状態 
          

  (図の説明:物質体が残され、その他の要素はすべて外へ出ている) 
  
  エーテル体を失った物質体は崩壊します。死後抜け出た自我には、睡眠中とは異なり、意 識が宿っています。エーテル体は、ひどく危険な目にあって死にかけた時にも、一時的に物質体から離れることがあります。そうした時や、死んだ直後は、それ までの人生のフラッシュバックが起きますが、それは自我と一緒に出ているエーテル体の中の記憶にもとづいています。詳しくは、死の問題をあつかう時に説明 する予定です。

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夢の意味

 

 さて、夢は日常の記憶の混乱でしかないのでしょうか。夢の意味することについてはフロイドの精 神分析学や、ユングの分析心理学では大きなウエイトがおかれています。というよりも、ユングの場合、夢は無意識世界と意識世界の間を仲立ちするものです。 夢の象徴するものを解釈して、無意識世界からの合図を読み取ろうとします。しかし、シュタイナーは、不完全な自我の働きによる夢をあまり重んじません。夢 にはその人の体調が象徴的に表されるというふうに述べている(全集137番『オカルティズム、神智学、ならびに哲学から見た人間』、第7講)ほかに、霊的 世界の影が夢に落とされることも、たしかに認めています。しかし、それはあくまで、ほんの影にすぎないと強調します。

 夢を見ている時、〔自我十アストラル体〕は物質体から抜け出ていると言いましたが、抜け出た先 が霊的世界でして、〔自我十アストラル体〕は、睡眠中、その世界に接しているわけです。

 しかし現代の人間は、ふつうその世界を覗くことができません。見ることができるのは秘儀参入者 だけです。

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イマギナチオーンと夢の世界

 

 秘儀参入者の霊視能力には段階があります。最初の段階はイマギナチオーンといわれる能力です。 これはアストラル体に働きかけることによって身につきます。この力がつくと、〔エーテル体十物質体〕から〔自我十アストラル体〕が離れる変化や、死後の変 化も霊視できます。イマギナチオーンの世界は本来、形象の世界でして、イメージの海がそこで波打ち、さまざまに形を織り成しています。始まりも終わりもな いメタモルフォーゼの世界です。このイマギナチオーンの力によって地球が原初から変化してきた姿も見えます。しかしイマギナチオーンでは事柄の意味までは 分かりません。

 夢見の眠りの世界は、このイマギナチオーンの力で見ることができます。こうした能力の開発の仕 方は、『神秘学概論』の第5章「高次世界の認識(参入について)」や、『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』などに紹介してあります。先ほど、 シュタイナーは夢を重視しないと言いましたが、秘儀参入の場合は、睡眠中の状態を能力開発のバロメーターにすることができます。

 最初の兆しは、夢が規則的になり、特定の姿が現れ、意味のある言葉が聞こえるようになることで す。友人の家が燃えている夢を見たら、後でその友人が病気になったという知らせを受けるような体験も起こりだします。 
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古代人の睡眠

 

 古代インド、古代ペルシャのころの人間は、現代人のように〔自我十アストラル体〕が〔エーテル 体十物質体〕にきっちりはまり込んでなかったし、自我の状態も違っていたので、目覚めている時も〔自我十アストラル体〕が分離しやすく、「白昼夢」に似た 形で、霊的世界の様子を見ることができました。夜の睡眠中も、意識を失わないで霊的世界を見ることがありました。当時も秘儀参入者はいましたがふつうの人 でも、ぼんやりとこの世界を見ることができたのです。彼らにとって霊的世界は信じるような種類の事柄ではなく日常的なものだったのです。今日では事情が変 わってしまいました。 
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催眠状態と秘儀参入の違い

 

 逆行催眠を行うと、全く忘れていた昔の記憶、幼年時代の記憶が細かい点までよみがえるといいま す。場合によっては一日刻みに、しかも生まれたその日までさかのぼれると主張する人もいます。このような現象は、記憶をつかさどるエーテル体と関連してい ます。シュタイナーによると、催眠術をかけられている人を霊視すると、その人の頭部のエーテル体が左右どちらかに垂れてしまっているそうです(物質体から エーテル体の一部が出てしまうことでは、血行が悪くて痺れてしまった手や足の場合も、同じです)。(全集96番「精神(霊)科学の根源にあるインパル ス』)。 
          催眠中の人と痺れた手の様子 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

  
  
  
  
  
  
  
 

 この状態で、術師の言葉の暗示の力によって、エーテル体に刻まれている幼少のころまでの記憶 が、よみがえってくるのだと思われます。しかし、秘儀参入者の場合は、同様なことが、自分の自我の力で、しかも完壁にできます。

 修業のある段階に入ると、自分のそれまでの人生が、空間的に姿を現します。手前から遠方に、最 近の日々から、生まれた時までの人生が、パノラマのように広がります。その場面場面の霊的な意味も直観されます。7歳ごとに一体化してみえ、遠くから7 歳、14歳、21歳、というふうに節目が分かり、そのあと少しとんで42歳にまた節目があり、あとはまた7年おきになるそうです。もちろん、自分のその時 の年齢までですから、その時18歳だったら、18歳までです(全集243番『秘儀参入者の意識』、第6講)。これは、前に述べた、死後や臨死体験のフラッ シュバックと同質のものです。秘儀参入者は、生きているうちに意識的にこれができるわけです。

 なお、特殊な訓練を積めばエーテル体の機能が人並すぐれたものとなり、異常なまでの記憶力を発 揮する場合もあります。忍者が敵の城に入り、城の図面を開いて、瞬間的に記憶してしまうという話がありますが、これもエーテル体と関係があります。また、 催眠に近いものですが、リラックスした状態で語学を学習させるサジェストペディア(『ソ連圏の四次元科学』、たま出版、でブルガリア国立ソフィア大学で行 われている驚異的な暗示加速学習法が紹介されましたが、日本にも産能短期大学に1986年、学会ができました)や、寝入る寸前の夢うつつの状態の時にテー プを流して覚えるたぐいの学習法は、すべてエーテル体のコントロールと関係があります。

 さて、シュタイナーはこのように催眠状態も霊視したわけですが、今は睡眠状態をさらに探ってみ ようと思います。シュタイナーの霊視は、夢の世界を突き抜けて、その先の闇、無意識の世界を照らし出します。

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睡眠の第二段階(夢見のない睡眠)

 

〔自我十アストラル体〕は、夢見のない深い眠りに入ると、〔エーテル体十物質体〕からすっかり抜 け出して、霊的世界に向かいますが、まずはアストラル体の「故郷」であるアストラル界(魂界)に出ます。この時、自我には意識がありません(秘儀参入者の 自我は、夜の眠りの間もほとんど意識が続いていて、この時も霊的世界を観察できます)。 
               夢見のない眠り 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

 アストラル界というのは、物質世界が物質を素材としてできているように、人間の心と同じ素材で できた世界です。精神(霊)科学はこの世界を、人間が気ままに空想して作り出すよううな架空のものではなくて、物質世界とは波動のレベルが違う、実在の世 界と考えています。その世界には、人間に属していない存在もいます。実にいろいろな存在がいることをシュタイナーは語りますが、今は話を睡眠との関連だけ に絞りましょう。

 さて、アストラル界に出た〔自我十アストラル体〕は意識を失っていますが、何もしていないかと いうと、そうではありません。シュタイナーによれば、アストラル界にいる〔自我十アストラル体〕から、何かが〔エーテル体十物質体〕に放射されているので す。物質体のリフレッシュ、成長、活性化にはこの放射を受けることが不可欠です。この放射は何かというと、〔自我十アストラル体〕が昼間、物質世界で太陽 光を浴びて、その作用を内部に受けたあと、睡眠中、まるで螢光材のようにアストラル界で輝いている現象です。〔自我十アストラル体〕は、この時太陽光の特 性を内部に保っていて、小さな太陽のような役割を果しているわけです。昼間、植物に太陽光が必要なように、〔エーテル体十物質体〕はこの放射を浴びる必要 があるのです。さもないと、ひからびてしまいます。この霊的放射光は、物質体の皮フを照らし、次に眼と耳を通して神経の中まで入り込むとシュタイナーは言 います。 
   
                                                          睡眠中、抜け出た自我+アストラル体がエーテル体+肉体を照らす 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

 この放射光が夢見のない睡眠中に肉体の成長や活性化をもたらすとシュタイナーが述べたのは 1924年8月21日でしたが、興味深いことに1968年になって、自然科学的な睡眠研究も、活発な夢見のない徐波睡眠の時に人間の成長が起こることを明 らかにしました。入眠70分後の徐波睡眠の時、血液中の成長ホルモンの量が最高になると分かったのです(『眠りとはなにか』松本淳治、講談社、ブルーバッ ク)。アストラル界から霊的放射光を浴びた睡眠中の物質体が、ホルモンの分泌という反応をしているのでしょうか。

 いっぽう、睡眠中、物質世界で〔エーテル体十物質体〕に降り注いでいる別の光もあります。それ は月の光です。その作用は月の満ち欠けに合わせて変化するということです。この月の作用は、夢遊病を招くこともあるとシュタイナーは言います。目覚めてい る時、この力は〔自我十アストラル体〕の内部に保たれていて、人間に意識を与えています。 
             目覚めている時、月の影響は内部にある 
  
  
  
  
  
  
  
  
  
 

 

 以下、目覚めている時と、眠っている時に太陽と月の作用が逆になっていることをまとめてみま す。

 

 太陽の作用          

目覚めている時:物質世界で外部から人間に働く。 

眠っている時 :アストラル界の[自我+アストラル体]に保たれる。

 

 月の作用

目覚めている時:[自我+アストラル体]の内で働く。

眠っている時 :物質世界で外部から人間に働く。 

 

 昼眠り、夜目覚めているというような、ふつうと反対の日常生活を送っている人は、目覚めている 時、太陽が出ていないのだから違うことになるのでは、という疑問も湧きます。この疑問に対しては、シュタイナーは、街灯や星の光がその場合に、太陽光の代 わりをつとめるというふうに答えています。 
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高次の自我の守護と分霊の発生

 

 睡眠中、地上に残っている〔エーテル体十物質体〕は、植物と同じ構成です。寝ている人間はある 意味では人間ではないと、シュタイナーは他の講演で言っていますが、それは、〔自我十アストラル体〕が抜け出た、もぬけの殼だからです。この状態は守護が 必要なので、ある存在が地上に残された〔エーテル体十物質体〕の中に入り込んで守っています。それはその人の高次の自我とでもいうべき存在で、本来はアス トラル界より高次の霊的世界にいます。それは遠い将来、人間が霊的進化を遂げて到達するべき高次の自我存在でして、すでに高次の霊的世界に原像として準備 されているわけです。この高次の自我は、アストラル界に出ている〔自我十アストラル体〕が地上の〔エーテル体十物質体〕に働きかけるのを助け、導くことも します。

 さて、人間の生活には、政治的駆け引きのような嘘や、体面をとりつくろう嘘や、人をおとし入れ る嘘など、偽りが満ち満ちています。こうした嘘は、物質世界よりも、霊的世界の方に大きな災いをもたらしています。嘘をついた瞬間、または嘘をつこうと 思った瞬間、アストラル界では一種の爆発が起こるといいます。そして、嘘をつく人の物質体にも、嘘の作用で蓄積されるものがあります。それはもちろん物質 的なものではありませんが、夜眠っている人を霊視すると、はっきり見えるとシュタイナーは言います。そしてその嘘のカスのようなものが溜まった物質体に、 先ほど述べた高次の自我が入り込むと、奇妙なことが起こるのです。高次の自我はその不純物と大変折り合いが悪いため、その作用で分裂を起こし、一部を物質 体内に残してしまうのです。残ったものを分霊と呼ぶことにしますと、この分霊は、その人が死ぬ時に、物質体から解き放たれてこの世にさ迷い出します。これ は幻鬼(ファントーム)というクラスの自然霊です。

 また、一人一人が悪くなくても、加わっている共同体に悪法や、不当な制度があれば、その影響が エーテル体に溜まっていきます。共同生活から生まれる雰囲気が、エーテル体に作用するのです。その結果、先の高次の自我がこの場合も分霊を残します。これ は幽鬼(ゲシュペンスト)として、その人の死後、さ迷い出します。

 人間は互いに他人の魂の自由を尊重すべきですが、現実には不当な決義で他人を打ち負かしたり、 もう少し穏便に、説得によって自分たちの考えを強制したりすることが行われがちですが、そうしたケースに人間のアストラル体に影響が及ぼされ、悪鬼(デー モン)というクラスの自然霊が生じ、この世に放たれます。これは不寛容や抑圧のあるところに生じるのです(全集102番『霊的諸存在の人間に対する作 用』)。 
死後の分霊の発生