これは読みやすかった
一気に読んでしまいました。
宮部みゆきさんの、「長い長い殺人」
物が語り手になる手法を用いた小説は、たまにありますが。
これは、それぞれの登場人物の「お財布」が語り手です。
保険金殺人を疑わせる事件をめぐって、刑事や被害者、被害者の家族、
目撃者、犯人たちのお財布が、それぞれ語ってくれます。
お金の出し入れには、少なからずも物語が存在するもので。
それを近くで見守っているお財布というのは、確かに持ち主の行動や心情を
理解しているものであるかもしれません。
この小説の原作が発表されたのは、単行本デビューした年だということです。
なるほど、この小説に出てくる探偵や少年、刑事や被害者の描写は、
宮部みゆきさんの作品をいくつか読んだことがある読者なら、
あの小説の登場人物に少し似ているな~、とか感じるのではないでしょうか。
まどろっこしいのではっきり言ってしまいますが(^▽^;)
「火車」の登場人物に似通っていたりします。
宮部みゆきファンなら、ぜひ読んでおきたい本のひとつであると思います