畏敬 | 根多帖別冊 by おしろまん

根多帖別冊 by おしろまん

おしろまん です。
絵を描いていますので、そちらをメインにしたいのですが、お城の論考を書いたりしており、城関係がやたらと多いブログとなっています。
ブログ内容に即した、皆様の素敵なコメント募集中でございます~

西股総生先生は、ぼくもいくつかの城の踏査をご一緒させていただいたことのある方である。

賤ケ岳城砦群・堂木山にて 中央が西股先生

著作も何冊か読ませていただいたが、おもしろく且つ分かりやすく、自説も理が通っていて慧眼に目を見張ることも多い。

 

摂られる縄張図は綺麗で遺構評価は的確で、かつ早い。これは先生の城を見る眼の確かさに他ならない。

 

それなのに人を分け隔てしないご性格から、特に若い城好きの方からの人気のたいへん高い、尊敬する研究者のおひとりである。

 

その西股先生、今回の大河ドラマの 『軍事考証』 というお立場から、また日頃のお考えを

上記ブログにて話されていてぼくも大変楽しみにしている。

 

そのなかに、おおきく我が意を得た言葉があった。わざわざぼくごときが紹介することもないと思うが敢えてご紹介させていただく。

 

僕は、失われた遺構を惜し むより、歴史の荒波に耐えて生き残っている石垣や堀をこそ、いとおしいと思う。駿府城には、天守再建の動きもあるようなのだけれど、上物を建てたがる人た ちって、いま目の前にある本物の駿府城の価値と魅力、ちゃんとわかっているのかなあ…。

 

名古屋市長をはじめ、ウワモノにコダワル方々にぜひ噛み締めて戴来たいと思うのですがいかがでしょうか…。

 

PS.書き忘れたが、本丸と二の丸の間のいわゆる内堀が埋められた(石垣も崩された)例が駿府のほかにあと二つ存在する。ボクの記憶の範囲でだが・・・

 

出羽山形城と豊後府内城である。どちらも県庁あるいは市庁の用地となったためで、駿府含め三つともいまになって改めて発掘していることは時代の流れか…。