道垣内弘人・佐久間毅「有斐閣法学講演会 法律学の学び方2[対談]民法の学び方」法学教室374号56頁

「道垣内 (前略)私が佐久間さんの本で特に良いところだと思っておりますのは、民法の条文や判例について内在的な説明を施そうとしているところなんですね。佐久間さんのお考えとしては、その判例や、あるいは、条文に定められている要件や条文の文言に賛成でないところもたくさんあると思うのですが、それを、理論的に妥当ではないとか、私は反対だとか言って、一刀両断に切り捨てるのでなくて、どうして当該判例はそういう立場を採っているのだろうか、あるいは、どうして民法の条文はそうなっているのだろうか、どうしてこのような文言を用いているのだろうか、というのを、きちんと検討して、説明する。その上で、賛成・反対はあるのですが、まず内在的理解を試みる。この点が、佐久間さんの本のすばらしいところだと思っているのです」


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道垣内先生のご指摘に同感です。

佐久間先生の本は、判例・通説の立場が的確に紹介された上で、なぜ判例や通説が、そのような立場を採っているのか、ということが極めて丁寧に説明されている点が、最大の特徴であると思います。

私も、佐久間先生の教科書を読むことで、判例や通説の内在的理解をすることが出来ました。