techdigest.tvに、北瀬&鳥山コンビへのインタビュー記事が掲載されています。
ちょっと訳がいい加減なところもありますが、全文訳してみたのでどうぞ。


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ここ10年、FFシリーズはプレイステーションブランドと密接に関わっていました。
MS・Xbox360でもリリースすることを決めたのは?

北瀬:第一に、開発チームの観点から、マルチプラットフォームのゲームを作るのに
適した環境ができたということです。また、Xbox360が世界中でより人気が
でてきており、出来るだけ多くの人にFF13を楽しんで欲しいと思ったからです。

特にディスク容量に関して、PS3とXbox360の間には、パワーや出来ることに
差があります。マルチでの開発上、それは問題になりませんでしたか?

北瀬:PS3版はブルーレイ1枚のみでリリースされますが、Xbox360版はDVD3枚になります。
3枚のDVDの中に全てのデータを割り当てるのに苦労しましたが、上手くやれたと思います。
プレイヤーはゲーム中に2回、ディスクを交換するだけなので、
この違いがそんなに煩わしいものにはならないと思います。

ディスクチェンジは「進んでいる」という感覚が得られますよね。
昔のプレイステーションのFFでも、新しいディスクに到達することに
わくわくしていたのを思い出します!

北瀬:(笑)ええ、私もそう思います!

FF13は、シリーズの伝統的な要素と、真新しい要素の融合のように思えます。
FF12のMMO的な感覚よりもずっと、流れるような、馴染みやすい戦闘システムです。
FF12における戦闘から離れるという意図的な決断だったのでしょうか?

北瀬:FF12の戦闘には独自のメリットがあり、特にシームレスという点で
素晴らしかったです。しかしながら、フィールドマップのデータと
バトルシステムのデータを、メモリの限られた容量に詰め込む必要がありました。
その結果、シームレスではあったものの、過去のFFシリーズにあった、
あっと言わせるようなところが不足しているという面もありました。
フィールドとバトルのデータを切り離してこそできる、より素晴らしい
ビジュアル的なインパクトをもつものを作ろうとしました。
FF12ほどシームレスではないかもしれませんが、ヴィジュアル的にはずっと魅力的です。

キャラクターについて。野村哲也氏が再びキャラクターデザインを行いました。
彼には細かい指示を出したのでしょうか。それとも自由にやらせたのでしょうか?

鳥山:ストーリーとキャラがそれぞれ独立して存在することはできませんから、
まずはじめに、ストーリーとキャラクターについての基本的なコンセプトを作り上げました。
これらを野村に提示し、そして彼からフィードバックを得ます。それから、
各々のアイデアや問題を基に、それぞれのキャラクターの見た目の細かい調整を行いました。

新しいFFを作る上で貴方を駆り立てるものは?よりパワフルはハードウェアへの進化、
あるいは、より良いストーリーや戦闘のコンセプトですか?

鳥山:まず第一に、我々が決定すべき重要な要素が2つあります。
ひとつは「表現したい世界観」と、もうひとつは仰るような「作り上げたい戦闘システム」です。
一度それらが決まれば、そこから全てが始まります。

過去のFFシリーズの世界観は、明確な映画の影響がありました。
FF13のアートディレクションに影響したものは?

鳥山:今回の世界観はまさにファンタジーベースであると同時に未来的です。
FF13については、これといって参考にしたようなものは全くありません。とはいえ、
映画Avatarが我々からインスピレーションを得たかもしれないとちょっと疑ってます!

それは私も思いました!MassEffectやFallout3のような西洋のRPGについては?
特に欧米の国々で、それらはかなりの人気を得ています。
よりアクション寄りな方向性の欧米のRPGデベロッパについてどう思いますか?
どのように、伝統的な日本のRPGに立ちはだかるでしょう?

鳥山:MassEffectやFalloutはプレイヤーにより多くの自由を与えます。
そして、彼らのストーリーラインの範囲内でそれはかなり上手くいっていると思います。
しかし、我々は戦場での緊張感をより伝えてくれる、
Call of DutyのようなFPSのほうに、より興味を持っています。
そういった類のゲームからインスピレーションを得ることもあります。
私たちを興奮させてくれるのは、RPGだけでなく、FPSでもあります。

あなた方はおふたりとも、私の心を強く打ったFF7に関わっています。
FF7リメイクの可能性については常に噂がありますが、
個人的にそれを望んでいますか?リメイクの必要があると思いますか?

北瀬:一年以内にFF7リメイクの準備と開発ができるような設備と状況があれば
ぜひとも取り掛かりたいところですが、FF13でも作るのに3年半以上かかりました。
FF13と同じようなレベルのグラフィックでFF7を作り直すのならば、今回のFF(FF13)に
かかった3年半よりも、さらに3~4倍の時間がかかると思います。それは、
かなり非現実的でしょう。しかし、万が一そのような状況ができれば、ぜひやりたいですね。

開発スピードを上げるために、ヘイストが使えたらいいんですけどね!
お時間をいただき、ありがとうございました。