悪意 | ケセラセラ通信日記

悪意

ふだん、火つけ、ドロボーなどの犯罪者と接する機会はないのだが、この世が邪悪な欲望に満ちていることを実感するのは、毎日来るいわゆる〈迷惑メール〉に接するときだ。
誰にも「何通ぐらい来ますか?」と訊いたことはないけれど、私の場合は相当な数だ。たぶん、このホームページ上でメールアドレスを公開しているからだろう。それが証拠に、携帯のほうへはまったく入ってこない。事務所で使っているパソコンでは、「これは迷惑メールです」と1回登録しておけば、次からは迷惑メールのホルダーに自動的に入ってしまうので、一発で消去できるのだが、自宅のパソコンはどういうわけかその機能が働かず(というか、私がそういう設定にできないだけだと思うが)、数日留守にすると何百というメールが溜まっていて、消去するだけでも大変だ。しかもそこには〈迷惑〉ではないものも交じっているわけだから、けっこう気も使う。
迷惑メールの多くは、出会い系かキャッシング、わけの分からない英文のもので、時間はかかっても機械的に消去していけばいいだけなのだが、敵もさるもので、なかには「ちょっと待てよ、これは消去してはいけないやつかも」と思わせる〈件名〉にしてあるものもあって、念のため開いてみることになる。それも、これまでの経験では例外なく出会い系なのだが、つられて〈無料登録〉の一歩手前まで見てしまったりする自分が情けなく、後ろめたい。
そんな迷惑メールに対して、規制強化の法改正が行なわれる見通しだという報道が、昨日あった。遅きに失するという感じだが、大いにやっていただきたい。
ついでに言っておくと、最近はこの日記のコメント欄にも、その種の書き込みがある。気がつけば即削除しているが、たまたま目にされた読者がおられたら、さぞ不愉快だったろうと思い、この場を借りてお詫びしたい。コメントの送信者には、この日記は読者も少なく、お互いに無駄な手間がかかるだけだから、もうやめなさいと宣言しておく。