当時、「My Birthday」という占いとおまじないの雑誌が流行っていて、
女の子たちはこぞって購読していました。
星占い(西洋占星術)に詳しくなりました。
ところが、疑り深くて理屈っぽい私、夢中になりながらも
「これには根拠がないのではないか？」という思いが頭をもたげます。
星座というのは、実はてんでんばらばらの位置にある恒星が、
「たまたま」配置されたものを結んだだけです。
そして、その配置は西洋の「神話」に基づいています。
「獅子」が勇敢で情熱的だとしても、それは人間が勝手に「獅子に見えた」だけだし、
神話は実は世界中にいくつもあって、星の伝説も民族によって違います。
さらに、その時の星の配置が地上に生まれた人間に影響を与える根拠が分かりません。
（西洋占星術の好きな、あるいはプロの皆さん、ごめんなさい。
これは小学生だった当時の私が考えたことがこうだった、ということです。）
カレとの相性♪を本で見て分析したり、今日の運勢を気にしたりしつつも、
心からそれを本当だと思えないジレンマを抱えます。
そんな時に、能見正比古さんの「血液型人間学」と出会います。
当時はこんなに派手な表紙じゃなかったですが(笑)。
占いの一種だと思って読み始めましたが、目から鱗、たちまち虜になりました。
それは他の占いにはなかった、統計を取り入れていたからです。
後の批判を読むと、統計的手法としては不十分だったようです。
それでも、他の占いのように「古来こう言われている」
「このような計算をするとこういう結論になる」という論法ではなく、
「観察した中からこういう仮説を立てて、それを検証した」
という理論展開に、勉強家でお利巧タイプだった私(笑)はシビれました。
そこで私は「心理学者」という道があることに思い至ります。
占いは根拠がわからない。
血液型は証明されていない。
では私が学者になって、探ろう。探って、証明しよう。
ロケットを月に飛ばすことができても。
世界の裏側にいる人とでも会話ができても。
心のことはまだ分かっていない。
恋する女の子の悩みを解消することはできていない。
やることはまだ沢山ある。ならば私がやろう。
そう決意しました。
私は今でも真面目で単純ですが、当時はもっと真面目でもっと単純でした(笑)。
だから素直に、ストレートにそう思いました。
若いって、いいね(笑)。
初恋から半年、12歳になった頃でした。
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