side 実彩子
西島さんが強く、強く抱き締めてくれる。
私も、それに応えるように、ギュッと腕に力を入れる。
西島さんの身体、冷え切ってるな…
実「遅くなってしまって、本当にすみません…」
隆「いえ、僕が諦めが悪くて待ってただけですから…笑
でも、帰らなくて良かった…」
実「寒かったですよね…身体冷え切ってますもん…」
隆「大丈夫ですよ!今、実彩子さんが暖めてくれてますしね!笑」
実「……///」
隆「あの…もしかして何かありましたか?
言いたくなかったら大丈夫ですが…」
実「実は、千晃が…
階段から落ちて意識を失ってしまって…」
隆「えっ!それ、大変じゃないですか!」
実「もう、意識は戻ったんです。
それで…千晃が、西島さんの所へ行って来いと背中を押してくれたんです」
千晃…
千晃のおかげで、想いを伝えられたよ…
今頃何してるかな。
日高くん、もう病院に戻れたかな…?
隆「行きましょう!」
実「…えっ?」
隆「千晃さんのいる病院に戻りましょう!僕も一緒に行っても良いですか?」
実「でも…」
千晃のことはすごく気になるけれど…
折角イルミネーションのチケット取って下さったのに…
隆「イルミネーションは、また来年一緒に来て下さいませんか?」
そう言って、ニコッと微笑む西島さん。
ほんと、どこまで優しいの…
実「有難うございます…!」
隆「よしっ、じゃあ行きますか!どこの病院ですか?」
実「えっと、
ピロン♪
日高くんかな…?
実「すみません、少し待って頂けますか?」
隆「もちろん!」
千:今、だっちゃんと2人きりでラブラブしてるから、戻って来るとか言わないでね〜笑
では、健闘を祈る(*´∀`*)♡
実「えっ…千晃エスパー!?」
隆「どうしたんですか?」
実「日高くんと2人きりでいたいから、戻って来るなって…笑」
隆「えっ!?」
驚いている西島さんに、画面を見せる。
隆「わ、ほんとだ…
そういえば、前にもこんなことあったような…」
実「えっ?」
隆「いえ!何でもないです…笑
それじゃあ、行き先変更という事で…笑」
実「はい…っ///」
差し出された手を握り、光の方へと歩き出す
西島さんの温もりが心地いい…
実「あ、そういえば、電話繋がりませんでしたが…西島さんも何かあったんですか?」
隆「充電切らしてしまってて…すみません、ほんと」
実「いえいえ、事故とかじゃなくて良かったです!」
隆「…実彩子」
実「は、はいっ///」
隆「ありがとう」
実「えっ…?」
隆「心配してくれて、有難う。
大変な時なのに、僕の所に来てくれて有難う
それと…
付き合ってくれて本当に有難う、実彩子…」
実彩子…
“さん”がなくなっただけなのに…
何てくすぐったくて、幸せな響きなんだろう
それに、感謝を伝えたいのはこっちなのに、
西島さんは沢山の有難うを伝えてくれる。
彼からもらった沢山の愛を、わたしも返したいな…
…よしっ
実「た、隆弘っ///」
隆「…っ!」
実「こんな私を、好きになってくれて有難う
寒い中待っててくれて、本当に有難う…!
隆弘…大好き、です…っ///」
は、恥ずかし過ぎる…
顔が熱い…///
暗くてよく見えないけど、西島さんも赤い顔をしている気がする。
隆「〜〜っ///
今のは反則ですよ…っ///」
西島さん…いや、隆弘の顔が近付いて来る。
チュッ
隆「実彩子さんが可愛すぎるのが悪いんですからね?」
実「…実彩子って呼んでくれないんですか?///」
隆「もう…またそうやって煽る…///」
こんなに大胆な事が言えたのは…
きっと、今日がクリスマスだから。
それと、相手が隆弘だからかな?///
今までに感じたことのないような幸せを噛み締めながら、
私はもう一度、ゆっくりと瞼を閉じた…
End
初めての長編完結です!
ここまで読んで下さり、本当に有難うございました。
第1話を書いてから、完結まで2ヶ月以上もかかってしまいましたが、それでも続けられたのは皆様のお陰です。
毎回いいねをして下さる方、いつも優しいコメントを下さる方、読者になって下さった方、アクセスをして下さる方々…
感謝でいっぱいです( ; ; )♡
完結できた事はすごく嬉しいのですが…
1つだけ、悔しい事があるんです。
メンバー全員出せなかった事。
直也くん、秀太、真ちゃんも登場させたかった…
なので、もしかしたら!
とな君や、Heartが完結したら!
ミサカフェ続編出るかもしれません♡
╰(*´︶`*)╯
もしかしたらですが…笑
何はともあれ、本当に有難うございました!
これからもよろしくお願いいたします♡