所詮、人生の一コマ ~ 映画「恋におちて」 |  epovelo BLOG

所詮、人生の一コマ ~ 映画「恋におちて」

1984年公開 映画「恋におちて」






ニューヨークを舞台に、
41歳のロバートデニーロと、35歳のメリルストリープが
恋に落ちる。








普段は屈折した男を演じるデニーロが、
とても普通の男を演じる珍しい作品だ。
メリルストリープは、やはり素晴らしい。
中年に差し掛かる普通の主婦が、映画の中で
どんどん輝いていく。
心の葛藤をこれほど、見事に表現できる女優は
他に思い当たらない。

ともあれ、それぞれ妻と夫を持つ二人には
ハッピーエンドは無い。

原作となった、1945年公開の映画「逢引き」では、
女性が、優しい夫のもとに帰り、めでたしで終わる。

しかし、40年後にリメイクされた「恋におちて」では、
愛し合った二人にプレゼントがあった。

別離の1年後、思い出の場でまた出会ってしまう。
そして、エンディング。

若い時なら、
「よかったねぇ。やっぱり愛し合った二人は結ばれたんだ」
と言う感想で終わるだろうが。

もう、映画の主人公より、こちらの方が大人だ。
「いやいや、ああいう状況だったから二人の恋は
 燃え上がったんだ  ということに、すぐ気づくかも」
なーんて、皮肉った見方もしたりして。

映画は、あくまで、人生の一コマを描き、終わる。
そこから先は、分からない。
観客の想像にお任せします なのだ。
だから、同じ映画を見ても、昔と同じ感想を持つとは限らない。


今日もお読みいただきありがとうございました。
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