今回の年末選挙の公約について、自民党が掲げた教科書検定の改革の内容としてアジア諸国との歴史関係に配慮する「近隣諸国条項」を見直すとした。


特に自虐史観や偏向した記述が多いとして、「子供たちが日本の伝統文化に誇りを持てる教科書で学べるよう」にとすることを前提に目標設定を行なった。


※朝日新聞第2面抜粋要約(2012.11.17)


彼らにはカーの書籍を100回読ませて教えさせたいですね。


相変わらず素人の分際で専門分野に土足で侵入し、中の家具を荒らすという浅ましく愚かな行為をいつまで繰り返すのでしょうか。


100歩譲って専門家に委託して公約を作ったとしても内容が時代錯誤のナショナリズム史観に凝り固まり、反動的な歴史観に辟易します。


第一理由が爆笑ですよ、何が「子供たちが日本の伝統文化に誇りを持てる教科書で学べるよう」ですか。


じゃあ歴史学は自己満足の国家自叙伝で終わりますよ。

はっきりいってそんなのは学問ではありません。


徹底した哲学的理性主義のもとに、近代諸科学の力を総結集した上で初めて研究できる学問なのに、ただ単に半熟煙草さんが提言される「自己願望」から出発して終わるというお馬鹿の発想に侮蔑の笑みが浮かびます。


また、いわゆる「神」の概念や、普遍的な理性ないし国家を主軸とする超越論的な歴史叙述の時代は終わりました。 現在では科学的経験主義に基づく多国間での歴史記述の共有は常ですし、それが「グローバル史観」といわれる最新の歴史観であります。


そういう意味で日本の保守陣営は未だに近代主義を引きずっているというか、白人主導の歴史認識を是とする情けない存在と成り下がっています。 つまり思想が100年以上も遅れているというわけです。


お願いですからこれ以上歴史学を貶めるのはやめて下さい。