【放談】2014W杯・アジア最終予選 日本代表 6-0 ヨルダン代表(BS) | E.P & E.F.L

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 試合の行方は、キックオフからの試合の入り方で決まりましたね。


 キックオフ直後から、日本はフルスロットル気味で前線からの一気の連動したプレスで激しくボールを奪いにいき、ヨルダンに強烈な圧力をかけました。

 ヨルダンも、初戦のオマーンよりは激しくいきましたが、ボールへの執着や、球際、フィジカル、テクニック、スピードで日本が一枚も二枚も上でしたね。

 日本にとって一番怖かったのは、スコアレスのままの膠着状態だったと思いますが、開始から明らかな日本ペースで試合を進めることができました。

 日本は攻守の切り替えが早く、奪っては前線やサイドに基点を作って、そこの多くの選手が絡んでいって、2列目やサイドバック、時にはボランチが、どんどん追い越していくようなサッカーを展開しました。

 結果、ヨルダンは日本の中盤や飛び出しに全くついていくことができず、ボールを奪ってもハーフウェーラインも越えられないくらいの状態。


 日本は人もボールも動く連動したサッカーで圧倒して、良さが存分に出ていた状態でした。 

 で、早々からチームで一気にガツンとボールを奪いにいったことで、心理戦でもヨルダンよりも優位に立ちましたからね。


 もう前半10分を過ぎたあたりから、日本にいつ点が入ってもおかしくない展開になりました。

 見ている側としても、このサッカーを90分続けられれば、絶対に負けることはないと思えましたし、いつかは点が入るだろうと確信ができるくらいの圧倒ぶりでしたよね。


 で、待望の先制点が、前半18分という早い時間に生まれました。
 何度も獲得していたCKから前田のヘディングシュート。 1-0。

 その4分後に、攻守の切り替えから遠藤→本田で、2-0。

 ヨルダンの混乱は収まらず、前半27分に、この日2枚目のイエローで退場者を出す始末。

 畳み掛ける日本。
 前半31分に、岡崎のシュートに本田が詰めて、3-0。

 前半30分強で試合を決めてしまいました。

 それが、偶発的な得点ではなく、圧倒的な強さで内容の伴ったもので。


 あとは、次節4日後の豪州戦に向けて、どうやって試合を終わらすのか? また、交代枠を使っていかに選手層を厚くするのか? に焦点が絞られました。 

 

 1つ目の「豪州戦に向けて、どうやって試合を終わらすのか?」では、
 結果は その後も得点を重ねて、6-0での勝利でした。

 香川真司もゴールを決めたし、本田がPKでの得点も加えて、ハットトリックを達成。
 ショートコーナーからは栗原が高い打点からヘッドを決めて、様々なバリエーションからの6得点でした。

 失点も0で、結果的には無問題。
 しかし、吉田麻也が負傷交代は非常に痛かった。(後に右ひざ故障で、次の豪州戦出場不可で、遠征にも帯同
しないことが決定した)
 層の薄いセンターバックで、守備力や高さ、ビルドアップなど替えの効かない選手のうちの一人を失ったのは大きな痛手でした。

 しかも、4-0での試合が決していた状況で、無理をする必要はなかった中での怪我は、事故的要素が大きいとはいえ、痛いですね。

 
 2つ目の「交代枠を使っていかに選手層を厚くするのか?」では、
 思った底上げはできませんでしたが、ザッケローニが描いている懸案ポジションが見えた気がしました。

 交代3枠は、CB2枚、OMF1枚 という内訳。

 吉田麻也の負傷交代で、自動的にCB1枚は使ってしまいましたが、結果的には、先発のCBを2人ともに替えることに。
 ここは、吉田麻也と今野で不動の組合せだったので、吉田麻也が抜けて、栗原と伊野波を入れて最終予選の雰囲気をつかませて、テストしたという印象。
 栗原も伊野波も、吉田麻也に比べて、やはりかなり見劣りする感じ。
 特に、栗原の守備面はカウンターへの対応などに不安を感じるものだった。
 セットプレーから高い打点で得点を挙げたあたりは、身体能力の高さを感じるものの、守備におけるサッカーセンスというか戦術理解といったところにはかなり難があるように思う。

 また、伊野波はきわどく攻められることが無かったので、まさに雰囲気に慣らした程度といったところか。

 OMF1枚の交代は、本田→中村憲。
 本田を休ませる意図もあっての起用かと。

 攻撃面では、ザックの頭の中にある6月の3連戦の最後である豪州戦まで、計算できる戦力として捉えているのは、

 FW:前田
 OMF:本田、香川、岡崎、清武、中村憲

 の6人ですね。
 豪州戦は、余程のことがない限り、交代もこのメンバー内からでしか使わないと思います。

 FW:ハーフナー は、パワープレー要因でしか考えられてないと思いますし、OMF:宮市 は、使っても最後の3枚目のカードで長くても、最後の5分程度といったところでしょうか。

 実際使ってもらってないので、豪州戦でも長時間使うとは思えないですし、それ以上に上記の6人で、十分計算できて、アジアでは屈指の強力な攻撃力だとザックは感じていると思いますね。

 2試合で、9得点ですからね。



 ということで、最終予選の2試合を消化しましたが、ホームで固められる相手に苦戦するのではと予想されていた不安を払拭するような、2連続快勝で、見事なスタートダッシュに成功。

 勝点6、得失点差+9 は無問題でしょう。

 
 何より大きいのは、「ホームで、引いた相手に勝てない」というイメージを払拭したこと。

 ここW杯予選の2大会での最終予選では、ホームで苦戦続きで、なかなか勝点の見通しが立ちませんでした。

 しかし、今のチームは、逆に、「サポーターの声援をプラスの力できて、ホームでは、余程のことがない限り、引分け以下の結果にはならない。」というくらいのイメージを選手もサポーターも感じられた戦いだったと思いますし、今後戦う豪州やイラクにも、「日本、ホームでめっぽう強し」は強烈なプレシャーを与えることになるので、非常に大きいと思います。

 これで、ホームでの絶対的な強さが見えたので、最終予選の見通しはかなり視界が広がってきました。

 まだ、最終予選のアウェーを経験していないので、ここからが厳しい戦いなんでしょうが、幸先のよいスタートが切れたことは間違いないでしょう。


 次は、中3日、6/12にアウェーで豪州戦を控えている訳ですが、今後の展望を踏まえて、この次の代表の投稿で触れていきたいと思います。