世の中があまりにも豊かになりすぎていると良く聞く。それと共に何か大切なものが失われていったと言うけれど、はたして、それは何だろうかと考えてみた。



どう考えてみても考えられるのは日本人の精神であろうか。


本来の日本人は自利よりも利他を重んじていたものです。利他とは簡単に言えば思い遣りであり言葉を換えればお節介焼きということです。



自利のみを追求し始めると自分は正しい。他人が常に悪い存在であるのです。政府が悪い(確かにお粗末な感は否めませんが)行政が悪い。夫・妻が悪い。学校が・先生が悪い。子供が悪い。近所が悪い。上司が・部下が・・・。何でも悪く見えるものです。



易経に言うところ『積善の家には必ず余慶あり』という言葉があります。善事を積めば必ず、思いもよらぬ慶びごとが自らに返ってくると言うことです。



世の為人の為を実践できるように精進し、自利は程々に利他を施しつつ、どんどん、お節介焼きになってみるのも、よい時機なのかも知れません。



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