これまで日本の企業には『人は石垣。人は城』の言葉の如く、人材を自社で育成してこそ企業の成長があると言う哲学があった。




優秀な学卒(大学生・専門学生・高校生など)を採用し、研修・訓練等の教育を施していれば企業を支える人材が自然と育つと考えられていました。しかし、激動の現代に果たして、このままの採用・研修のままで良いのか。また、真の人材(財)の導入と育成について各社、真剣に考える時期ではないでしょうか。




我国は、明治・大正・昭和とそれこそ欧米諸国に追いつけ追い越せと言う、いわゆる、キャッチアップの時代はそれでも良かったのです。しかし、戦後60年を経て、バブル経済の崩壊に始まった100年に一回の大変化に遭遇して


『安全神話』

『土地神話』

『金融神話』

『雇用神話』


全てが微塵にも破壊されてしまい混沌混迷の中、構築すべき目標も定まらないまま21世紀に突入し何も変わらないまま、いや、変えられないまま今日に至っています。




今、騒がられているヨーロッパが統一され新しい通貨が統合されて久しいですが、このことについても経済環境は地球規模でグローバル化しています。そんな中、私達、日本人に欠けているものとは一体、何か?それは、『自立心』であると私は考えます。数十年前に私の恩師である本間至先生が読売新聞社のインタビューでこんなコメントをしています。




「これまで日本企業は、私も含めて、例えば学卒採用と言う視点で考えてみると成績優秀・品行方正と言う旧来の路線に乗った20世紀型の人材を無意識のうちに集め、そして集まった人材を画一的に一つの鋳型に填め込み使おうとした結果は、横並び意識の強い、結果的に会社の倫理のみで働く、真面目人間=会社人間=鋳型社員=20世紀型社員に育ててしまったのです。」と、話せれている。




先生と私が行っている経営幹部・幹部を対象とするDMP訓練は、21世紀に生き残る為、単なる「真面目人間=会社人間」だけの集団では激動の現代に機能しないため「非真面目人間=非会社人間」になれと言うことを体認・体得させ、真の人材(財)を育成したいと言う目的があります。(不真面目・反社会的な人間は論外!)




経営幹部・幹部層から訓練を実施していく理由は、せっかく、優秀な新人達を採用したところで配属された上司らが企業にとっての人材(財)ではなく、人在=ただ、そこにいるだけの人。人罪=会社の中で害をなしている人らが、旧態依然としたままで事毎に水を差し、燃える蝋燭を燃えない冷たい蝋の塊に戻してしまうケースがあまりに多いからです。




これからの時代は、組織の中の『個』がオリジナリティの花を咲かせる時代です。と、書きますともうお分かりでしょうが『自立心』と相俟って、もう一つ大切なことは、『創造心』が必要だと言うことです。この自立心と創造心が無ければそれこそ世界と競争・勝負ができません。




組織の中にいる『個・個人』即ち、私達自らが何かを創り出し、生み出さなければならない時代なのです。昼飯も夜一杯飲む時も会社の仲間と一緒・・・。飲んでいる遊んでいるときにも会社や上司の話のみ・・・。そんな集団的行動しか取れない首までドップリと会社に浸かっているような未だ、そんな会社人間が多いのも事実です。会社に寄りかかっている人間が多く集まっている組織こそ、人材(財)ではなく人在の宝庫であってみんながみんな同じ行動をすることが美徳であると会社の考え方に洗脳された集団となってしまうのです。こんな集団は、上手くいってるときは機能もしますが何か波風が立つと右往左往するだけの人罪の宝庫と化すのです。




自立も無い。創造も無い。競争もない。そんな組織にそんな個人に今の現代を勝ち抜ける術はないのです。




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