今は、

面影も思い出せない

別れ離れになっている母親は、

かなり、

躾には、厳しい人だったと記憶する。


幼い頃に培ったことは、

知らず知らずに、

身体に染み付いているから不思議なものだ。


そんな母親の面影を感じながら、

思うことの一つに、

寒い冬に良く目にすることがある。


誰もが、

自然に目をしている光景だろうが、

私の母親は、

厳格に私に躾をしてくれたことがある。


それは、

歩きながらの『ハンドポケット』を許さなかったことだ。


当時、

ポケットに手を突っ込んで歩くものではないと、

厳しく言われていた。


『ポケットに手を突っ込んだまま歩いていると、転んだときに怪我をするよ』と、

言われたこともあるし、

『背中が丸くなってみっともない』だとか、

究極の理由は、

『いきなり殴られたら対応ができないでしょう!?』と、

言われたこともあった。


いずれにしても、

そのお陰で、

今現在、

どんなに寒くともハンドポケットをしながら歩くことはしない。


細かいことだが、

たくさんのことを、

小さい頃から、

躾られたのは、

私にとって、

良かったと考える。