詐欺師ノ穢レ~その壱~ | 廃屋廃人物語

詐欺師ノ穢レ~その壱~

 

 

コレを書こうと思ったのは、まぁなんでだろうなぁ

 

とりあえず伝えたいってキモチが1つ

 

ホントはね、スロ屋の店員が書くような内容の記事じゃないと思うんだわ

 

まぁでもね

 

伝えたいってキモチの方が強くて

 

 

かなりお堅い話になので、その辺は読みやすいように軽く書いていこうとは思うけど――

 

それでも結構重いお話なのね

 

 

てかコレ

 

書いていいんだろうかと思ったけど、もう20年近く前の話になるし、もう時効でいいんかなw

 

 

多分長いお話になると思うので数回に分けて書こうと思います

 

それでは

 

詐欺師ノ穢レ~その壱~

 

はじまりはじまりー

 

 

 

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まだ20世紀でしたな、あの頃は

 

この物語の主人公となる20歳前後の男の子の職業はパチ屋の店員さん

 

当時勤めていたパチ屋さんは九州にグループ店を展開するホール

 

その男の子は

 

 

男の子> 高校卒業したらパチ屋で働きたいw

 

 

と、学校の先生を困惑させw

 

どうしてもパチ屋で働きたいよーと言ってたら、ちょうどその男の子の母がそのパチ屋に勤めていたのがきっかけ

 

本当は県外からは高卒の新卒募集は無かったらしいけど、母のお店の店長の紹介で面接までこぎつけ

 

で、採用

 

 

最初の勤務地は長崎でした

 

長崎のとある店舗に配属され、それから3ヵ月

 

連休を貰って地元のコッチに帰って来たその男の子は、1日で3回の事故を起こします

 

保険屋さんも呆れてましたわ

 

普通1回でも事故ったら、その日はしょげて車の運転などしないだろうと

 

 

そういう経緯も有ったのかどうなのか、その男の子は異例の早さで転勤を言い渡されます

 

通例だと県外から来た新卒は1年くらいそのお店で働いて転勤となると聞いてたので

 

 

そんなわけで3ヵ月で戻って来た地元

 

配属されたそのお店でその男の子は、チャランポランに磨きをかけていきます

 

早番終わったらスロ、遅番前にスロ、休みの日は朝から晩までスロ、毎日がスロスロスロ

 

スロ屋に行かない日なんて無いほどに

 

 

もうとにかくパチスロが大好きでした

 

そんな若い人間の安い給料で、毎日パチスロ行って大丈夫なの?

 

そうご心配される人もいるでしょう

 

 

ところがどっこい

 

とりあえず目押しが出来りゃ負けないんだわ

 

他に大事な事と言ったら自分で止めるトコのリーチ目を覚えておくくらいなもの

 

まぁヒキ悪くて負ける日も当然有りはしましたけど、長い目で見れば

 

というか

 

入社して数ヵ月後には振り込まれる給料を全く降ろさないで良いという状況になってました

 

 

会社の先輩の車が欲しいなーと休憩中に相談

 

しつこく言ってたら、本当に売ってくれるってお話になり

 

んじゃお金降ろしてきますーと、働いてたお店の近くに有った銀行まで行ってキャッシュでドーン

 

どーもありがとございまーす

 

 

実際お金には余裕が有りました

 

実家住まいだったという事も有り、家には毎月5万ずつ入れてたけど、それでも給料には殆ど手を付けず

 

 

お金にはホント無頓着というか

 

チャランポランだったというか

 

当時の店長から俺が使ってたパソコンを売ってやるよー、今なら10万で

 

と言われ

 

そんなに価値が有るものなのかどうかもわからずというか、そもそもパソコンなんて使わないのに買ったり

 

店長の知り合いの電気屋さんが困ってるから、40型のテレビを15万で買ってくれないかなーと相談を受ければ

 

んじゃ買いますと即答

 

 

果たして6畳間の自室にそんな大きなテレビが必要だったのか

 

チャラポランでしたからね

 

今でもだいぶチャランポランでは有るのでしょうけど

 

 

頼まれると断れないというか

 

断る勇気って必要だと思うんですけどね

 

でもそれがわかってないのが、若さってヤツだったんでしょうね

 

 

コイツ、パチスロ以外の事にはホント無頓着だな

 

そう思われるくらいにチャランポラン

 

なにせ成人式に出席するように休みを入れてくれてたのに、スーツ来てビーマックス打ってるくらいにチャランポラン

 

だってパチスロ楽しいんだもの

 

 

そんな生活を毎日のように送っていたある日

 

出会ってしまったのです

 

後に、この男の子とそのお店に大変な問題をもたらす事になるその人との出会い

 

 

その人はグループ店から転勤して来られました

 

その人の立場は大卒で新卒、その会社的にはエリートコースというヤツで

 

歳は当時で30ちょっと、だったかな?

 

結婚もしていて嫁さんと小さなお子さんが1人

 

 

そのお店は店長がトップ、次に主任がいて、その下にリーダーという名の責任者のポジション

 

その下にサブリーダーがいて、あとはヒラ、その下にバイトって感じ

 

で、その人はリーダーという立場

 

 

当時のその男の子の立場は正社員で一番下

 

下にいるのはバイトだけ

 

つまりその男の子的には、その人は上司にあたるわけです

 

リアルな立場的にはその男の子が①とするならその人は④

 

つまり3つも立場が上だったのです

 

 

挨拶を済ませ

 

なんかこの人、いい人だなーという印象を受けたその男の子

 

なにせ優しいかったんだもの

 

歳は10歳ちょっと違うし、お兄さん的な感じの印象でした

 

 

そして

 

それはその人が転勤してきたその日

 

2人が初めて出会ったその日

 

一緒に早番の勤務を終えたロッカールームで、そのお兄さんが口を開いたのです

 

 

お兄さん> 今日、子供にプレゼントを買って帰ろうと思うんだけど…

 

男の子> プレゼントですか?

 

お兄さん> 今、持ち合わせが無くてね…、2万円貸してくれないかな?給料出たら返すから

 

男の子> いいっすよー、2万ですね、はい、どうぞ

 

お兄さん> ありがとう

 

 

 

これが始マリノ刻

 

 

だけどよく考えるとおかしいんですよね

 

そのお店で実質トップ3という立場のお人が、歳も立場も一番下のヒラ社員にお金貸してって言うのは

 

しかも初めて出会ったその日に

 

 

 

回り始めた運命の歯車

 

まさか

 

あんな事になるなんてな――――

 

 

 

続くっ