Tweet
具体的な案は残念ながらそれしかでてこなかった。法人税の減税も労働市場をより柔軟にする改革も先送りされるということだ。政権ができてから半年。ものすごいスピード感で日本を再生させるという安倍首相の気合いはどこにも今や見られない。
選挙を前に利権団体からの支持と献金を期待してのことだろうか。前回の選挙で自民党は相当おいしい思いをしたらしい。もちろん志ある議員や都市部の議員はもっと改革する姿勢を打ち出したかったのかもしれないが、しょせんは人間。選挙に勝ちたいし金は稼げるときに稼いでおきたいということなのだろう。それとも下野した屈辱の期間が自民党をますます権力の亡者としたのだろうか。
僕は安倍首相というのは改革派であり経済的には自由主義を信奉していると考えてきた。なぜなら彼が小泉改革で中心的な役割を果たしたし実質的な後継者であったからだ。だが、最近思うのは明らかに国家社会主義的な政策を支持する姿勢が目立つことだ。大きな政府に傾倒し政府が将来有望な産業に適切に資金を振り向けることができると思っている節が見える。おそらく、僕は何かを勘違いしていたようで彼にはなんら経済政策への信念もないし経済学に対する理解もないというのが本当のところなのかもしれない。だから、「リフレ」という一見するとすごくわかりやすい政策以外は何が成長戦略になるのかも実は理解していないのかもしれない。
そういう人が首相であり周りには麻生氏とか甘利氏をはじめなんだか経済を語らせると非常にあぶなっかしい輩が控えているのだから経済政策が迷走するのは間違いない。その上に自民党は今や権力の亡者とかして利権団体にこびへつらう姿勢が明確化している。そりゃあ痛みを伴う政策なんて出せるわけもないよなあと思うわけである。
もちろん、自民党はバカではないから、利権団体に媚びるだけでは無理だとよくわかっている。最近の若者には右傾化した人たちが結構増えているからそのあたりはしっかりと「保守(?)」という看板を前面に押し出して支持を獲得する一方で、女性票を狙って育児休暇3年とか女性手帳とかいうわけのわからない政策もしっかりと打ち出しているわけだ。
要は今自民党が打ち出しているのは日本の成長戦略ではなく、自民党の成長戦略なわけである。
株式市場が大きく下落したのは安倍政権の政策の中身がなかったことに失望したことだけではなくアメリカの金融政策の変化の可能性から多くのリスク資産が下落に転じていることも背景にある。逆に言うとそれらの政策を背景に日経平均株価は上昇してきた。安倍首相は非常に運が良かったのである。だが、彼は前回もそうだったが最初は高い支持率に支えられるが、しっかりと前を見据えた政策を反対派の反発を押し切ってもやるということがいまいちできないきらいがあるように僕には思える。そして経済や行革といういま日本にとって重要な政策かつ国民の支持を得られるであろう政策に対する理念や信念が薄いように思える。
アメリカの経済指標次第では株価はもっと下がる可能性がある。そうすれば安倍政権の支持率は下がってしまうことは間違いないし、サヨク系のマスコミは喜び勇んで彼をたたき出すだろう。それでも耐えきれるだろうか?支持率が高いうちにしっかりと規制緩和や行政改革・社会保障改革などの具体案をもっと打ち出すべきだったはずだ。株価の上昇に胡坐をかいていたのかもしれない。安倍首相に運がやはりなければアメリカの経済指標がさらに悪化して日経平均もまた1万円割れのレベルまで戻ってしまうかもしれない。そうなれば、彼はつくづく運が悪い男ということになるのだろうか。いや、しょせんお坊ちゃん政治家というレッテルを後世まで張り続けられるだろう。市場はそんなにゆっくりとはしてくれない。秋といわず今月中にもまっとな改革案をもっともっと多く打ち出すべきだ。
↓ツィッター、フォローしてもられえるとうれしいです。
Twitterブログパーツ
にほんブログ村
&
人気ブログランキングへ
期間限定の売りつくしセール!人気ツアーが超お得でねらい目!