本当に人は機会の均等を望んでいるのか? | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします


富が引き継がれるのです。現代社会は格差の再生産が行われているのです!!

という主張は多い。そして、機会の平等を実現することが必要だとの主張は相当程度機会の平等が認められると考えられる現代でも根強い。

いつも言うように、機会の平等は究極的には結果の平等につながる。そして、より厳しい生まれ持った能力のみが支配する競争社会へと結びつくと僕は考えている。

だから、本当にみんなが心の底から機会の平等を望んでいるのかと考えると疑問があるのだ。物事を少しでも深く考えれば機会の平等はある程度でいいだろう。ある程度、機会にも不平等があるからこそ、言い訳ができる社会なのだ。ある程度機会に不平等があるからこそ社会の多様性も担保される。強い者・富める者が弱い者・運がなかった人々への富の還元を行わなければいけないと考えるのではないだろうか?と。

まあ、そこのところをきっちりと見抜いていて機会の平等を隠れ蓑にしてより所得の再配分を迫っているだけの人も本当は多いだろうが・・・・。

いつも紹介するStumbling and Mumblingというブログにこういう研究が紹介されていた。

The weak demand for equal opportunity

They got people to play an ultimatum game , where one person proposes to split £10 between themselves and a partner. If the partner accepts the offer, both get the money agreed. If the partner rejects the offer, nobody gets anything.

The wrinkle was that the role of proposer - the advantaged position - was allocated by lottery which was either fair (giving people a 50-50 chance) or biased.

They found that when the lottery was fair, responders on average rejected offers of £2.15 or less. But when the lottery gave people zero chance of being a proposer, responders rejected offers of £2.96 or less.


あるゲームを行った研究である。10ポンドを二人で分ける。一人がもう一人に対していくら払うかをオファーし、それをもう一人が受け入れれば両方ともお金を得るが、もう一人が断れば両方ともお金を得ることができないというゲーム。


オファーする権利を得る確率が50%の場合はもう一方のゲーム参加者は2.15ポンドよりもオファーの額が少なければ提案を拒否して両方が0ポンドになってしまう。一方で最初からオファーする権利が得られない場合には2.96ポンドよりもオファー額が少ない場合にはもう一方の参加者はオファー額を拒否するという内容。


すなわち、より機会の平等があるほうが人間は不平等な結果を受け入れるという結論だ。


ところが・・・

But what about intermediate levels of unfairness? When the chances of being a proposer were 20%, responders rejected offers of £2.39 or worse. And when the chances were 1%, they rejected offers of £2.53 or worse.

We can put this another way. The difference between a zero and one per cent chance is worth 43p - the difference between £2.96 and £2.53. But the difference between a 1% chance and 50% chance is only worth 38p - the difference between £2.53 and £2.15.


もし、オファーする権利が20%の確率で得られる場合には2.39ポンド以下のオファーだともう一方の参加者はオファーを断る。一方でオファーする権利を得る確率が1%だと、2.53ポンド以下でオファーを断るという。


すなわち・・・。0%から1%までは2.96-2.53で0.43ポンドの価値がある。が、1%から50%の価値は0.38ポンドしかない。


まあ、これを全てに当てはめることはまったくできないだろう。が、この実験の通りだと人間は完全な機会の平等をそれほど望んでいないということになる。


口では「機会の平等を」と叫ぶが本当に機会の平等が与えられたとしてもおおくの人がそのチャンスを利用しようと懸命に努力するとは思えない。やっぱり、機会の平等はほどほどにあるのがいいんじゃないか?ということを改めて思わされるのである。



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