一人当たりGDP という指標がある。GDPを人口で割って一人当たりの値を出すわけだ。これが大きいほど国民が豊かだということになる。
この数字1991年には日本は9位だったが2009年には24位に落ちている。
おーー。やっぱ日本やばいって言う人が多そうだけど、本当にそうなのか見てみたい。
IMF発表の購買力平価ベースの数字を使ってみていく。
これが1991年と2009年を比べた表だ。
G7の国だと、実はドイツやフランスも大きく順位を落としているのがわかる。他にはイタリアは20位から28位になり、。イギリスはもともと20位程度の国でこの20年間ものすごい好景気が続いたとされるが順位は23位から20位に上がっただけだ。
では、実際の伸び率となるとどうなるだろう。1991年から2009年の日本の伸び率は63%、上位30カ国の平均が約2倍、G7の平均も80%となる。たしかに日本の伸びは低い。やっぱ日本やばいじゃんというのはその意味では正しいだろう。
しかし、2001年から2009年の動きを見てみるともう少し違った絵が見えてくる。
日本のその間の伸び率は26%、上位30カ国の平均は32%、G7の平均は26%だ。
どうだろう?G7の国なみの伸びは見せている。
ちなみに、ランキング上位の国は資源国か人口が少ない金融立国と思われる国が多いのもポイントだろう。(金融立国は紫、資源国はサーモンピンクで縫ってみた)
バブル期の潜在成長率を大きく上回った成長によって90年代はそのツケを払わされ続けたものの、2000年代以降は普通の先進国に戻ったと考えるのが普通ではないだろうか?そう考えるとフランス人もドイツ人も自分の国が明日にも終わるかのような論調で話しているのだろうか?日本だけが、日本はやばいだの、生活がぜんぜんよくならないだの、不平不満を述べているように見えて仕方ない。文句ばっか言い合ってる日本の将来が心配だ。
過去参考記事
日本ってそんなにやばいのか?(2) 引き続き簡単に数字で検証
(2010/9/27)
日本ってそんなにやばいのか?(
2010/9/22)
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