高杉が村田に「桂小の居所はどこ?」という単刀直入な手紙を書いて数日。
高杉のところに村田本人が現れた。
(村田蔵六…のちの大村益次郎)
村田 「ごめんください、高杉先生」
高杉 「-!?」
村田 「お返事を書こうと思いましたが、こちらへ来る用事があったものですから」
村田 「実はどこにいるのか私も知らんのですよ」
高杉 「そっか…そりゃ仕方ない」
高杉 「僕もあなたに相談したいことがありましてね。我が藩の兵制改革のことだが」
村田 「干城隊と諸隊のことでしょう?」
高杉 「ははは…」
高杉 「今の兵制で幕府と戦えるとお思いか?」
村田 「どこの藩兵が相手かによりますが…幕府直属の伝習隊(でんしゅうたい)や、薩摩なら負けますね」
高杉 「…あんたに任せる。勝てるようにしてくれ」
村田 「高杉先生はどうなさる?」
高杉 「僕は俊輔を連れてイギリスに行くことにした」
村田 「!?」
高杉 「僕は騒動を起こすことなら向いちょるが、そのあとの始末は向いてなくてね…ずーっとさぁ…いや~…ほんとに…」
高杉 「桂小五郎のバカーッ!!」
村田 「ちょっと高杉先生…」