風邪をひいた。


熱は出るし、咳は出るし、喉は痛いし、最悪だ。


病院に行けば、同じような体調の人が大勢いて、

風邪やインフルエンザが猛威を振るう季節となっていた。


しかし、冬もあと少しで終わる。


桃色の風が吹き、太陽の匂いがする、そんな季節がやってくる。


誰もが新しい自分や、新しい生活、新しい環境に、不安と期待とを入り混じらせながら、

新たな一歩を踏み出す、そんな季節だ。


僕はそんな季節が嫌い。


春が嫌い。


新しい季節に心躍らせる人間も嫌い。


そうなる自分も嫌い。嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い。


キレイなものタダシイことすべて嫌い。嫌い。嫌い。


嫌い。








今日はずっと満たされない


明日も満たされないかもしれない


いつになったら、満たされるのか


それは誰にもわからない


俺にもわからない


満たされたい


満たされない


ただそれだけを願うには


この世界の欲は深すぎる


愛されたいわけじゃない


満たされたいだけなのに


ただそれだけなのに

最近の世の中は、まるで人生の綱渡りのように感じる。


一度失敗したら、もうだめだという事柄ばかり。


それなのに、それなのに人は、誰かを助けたいという偽善ばかり振りかざし、


そのひと達を助けているだけの、自己満足に浸っている。


もっと、寛容な世の中になればいいと思う。