日本の歌人、劇作家、映画監督、評論家、俳優、写真家など活動した
寺山修二の『書を捨てよ、町へ出よう』という作品があります。
IHMWORLDの北條明子編集長の海外旅行記を読むと
この書のタイトルが思い浮かびました。
脳科学と心理学用語で、コンフォートゾーンという言葉あります。
これは簡単にいうと「快適な領域」という意味になりますが
毎日の生活で、このコンフォートゾーンから
抜けることを恐れる方が多いと思います。
北條さんの記事は、コンフォートゾーンを抜けて
次のチャレンジゾーンへ。
そして、それ以上進むとパニックゾーンといわれる
自分の範疇外の領域があるのですが
それすらも、強引にチャレンジゾーンへ持っていく
力強い人間力が感じられます。
記事を読むと、本人は不測の事態も楽しんでいられる
心の余裕があるので読者の方にも何か
感じるところはあると思います。
自分の常識を疑って
やってみたことがないことをやってみる!
きっと、人生に潤いをもたらす
ヒントがここにあるかもしれません!
10月号の前半を抜粋ですが是非ご覧下さい。
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光と水と空気を感じ、地球の胎動に触れる旅 vol4
南米4ヶ国を周遊した行き当たりばったりの旅ですが、前月号ではブラジルから入り、イグアスの滝を経由して、アルゼンチンまでの模様を綴りました。いよいよ旅も後半戦。右足の腱切断を乗り越え、一番の目的であるボリビアのウユニ塩湖へ、そして、最終地、ペルー・マチュピチュへと向います。
ボリビア
空気の薄さで高山病続出の要注意国
足の腱を切断してギブスをつけたり、旅半ばでとんでもないことが起こりましたが、いよいよ、旅も後半戦ということで、アルゼンチンから念願のボリビアに入ります。ボリビアは高地になるため、多くの旅行者が高山病に苦しんだり、体調不良に陥りやすい国でもあります。それまでのブラジルやアルゼンチンは酸素も十分に(?)ありますので、空気のありがたさをうっかり忘れてしまうのですが、ボリビアはそうはいきませぬ。「お金よりも空気が欲しい!」 と思うくらい、空気が薄い…。蛇足ですが、実際、ボリビアの富裕層は低地に居を構え、貧民層は高山に住むそうです。空気をお金で買うのです。う~ん、シビア過ぎる…。さて、私も無知だったため、うっかりアルゼンチンからボリビアに飛行機で飛んでしまったため、突然の高度上昇に体がまったく慣れず、全身の細胞たちがびっくりしてしまったのか、呼吸は浅くなり、ボリビアの高度に適応出来ず困りました。そんな体調のまま、世界遺産である鉱山の町、ポトシやサンタクルスなどを周った後、ウユニ塩湖に行くための拠点となる町、ラパスに到着です。ちなみに、ラパスは標高3650m。そう! 富士山よりも高いのです。ちょっと走ると息が苦しい…。いつもと同じように大きな声は…出る(笑)。しかし、とにかく疲れやすくなります。ハァハァゼイゼイしながら、ウユニ塩湖に向かう2泊3日のツアーに申し込み、かつての私の愛車と同じTOYOTAの4WD「ランドクルーザー」で出発です! 人が乗り込むと、次は、車の屋根の上に3日分の卵やら野菜やら生肉やらミネラルウォーターやらが載せられました。
現地人のドライバーがそのままシェフにもなり、3日間のランチやら朝食を作ってくれるのですが、炎天下の中、疾走する車の屋根の上に置かれた食材で自分が半死半生状態に陥るとは、このとき、まったく思っていませんでした…。
これはこの世の景色? 神様の傑作「ウユニ塩湖」
さて、一路、何もない景色を見ながら爆走疾走を続け、休憩や観光を挟みながらの7~8時間後、ついに憧れの地、ウユニ到着! 3月上旬とはいえ、一面を塩に囲まれた真っ白な世界なので照り返しが半端ない。暑い? 暑過ぎる? 自分が鰺の塩焼きになったような気分です。しかし、想像以上に美しく幻想的な世界に暑さなんて気になりません。ウユニ塩湖は、標高約3700mのアンデス高原地帯に広がり、その規模は南北約100?、東西約250?、面積約12000?(四国の約3分の2の大きさ)に及び、世界最大の塩湖と言われています。古代、アンデス山脈の急激な隆起によって、この地に大量の海水が残され、その海水が流出する川が無かったことや、乾燥した気候等の独特の自然環境から、世界でも類を見ないこの独自の景観が作られたそうです。
私が訪れた3月は雨季に当たり、地面には湖水がヒタヒタとしているのですが、乾季(例年6月~10月頃)には猛烈な日差しにより湖の水が蒸発し、見渡す限り真っ白な平原が出現します。どちらが好みかは分れるところでしょうが、私は雨季でもよかったと思います。乾季はさらに暑く、逃げ場がなさそうだから(笑)。
つづく
本編で語られているマチュピチュでの風景。
マチュピチュの向い側にあるワイナピチュに登頂!
マチュピチュを俯瞰してよく見晴らせます。
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