昔よく編み物したんだ。

高校の時
流行ったんだよね。
一応、私だって編めるのよ
えっへん ( ̄▽ ̄)

ってことで

遠く宮崎のあぶのお父さんに
手編みの帽子を
プレゼントすることにした。

あらーっ、いい嫁さんっ(笑)

昔やってたし、簡単。
別に本を見なくても
できちゃう。

うふふ、カンってやつ?

と、思って
ぐいぐい編んだ。



そして
できあがった帽子。

できあがる少し前から
なんかおかしいと
思ったんだ…

でも、平気さ
大丈夫さ、と
自分に言い聞かせ
編んだ帽子…



$おひさまの日記-にんにく



なんか先
とんがってね?

これじゃあ、にんにくだよ?

目の減らし方
もしかして大間違いしてね?

つか
なんも考えないで思いつきで

デキトーに減らしたから
上の方が
こんな急カーブに
なっちゃったんじゃね?

しかも
写真じゃわからないけど
ゆるゆる。

作り目もかなり
テキトーだったことが
見事証明された(爆)

はい
実はそんなに
得意じゃありません
編み物 ( ̄▽ ̄)

にんにく、もしくは、キューピー

$おひさまの日記-ニンニク&キューピー


二度と編めないよ
こんな帽子。

端と端を縫い合わせながら
ひとり午後の日だまりの中、爆笑。

笑いが止まらない。
涙まで出てきやがった。

笑い転げる私の声を聞いて
母親がやってきた。

「どうしたの?」

「こんな帽子作っちゃったよ!
 おっかしーの、にんにくみたい!
 ひーっ!!!」

「い、いや
 そんなことない
 立派だよ。
 先がとがってるけど
 よくやったじゃないの」

どひゃーっ!!!
母が真顔で
必死のフォローをすればするほど
おかしさ倍増。

母ちゃん
ここは笑うところなんだよ。



せっかく傑作が
誕生したので

学区外通学を
するアンナのお迎えに
これをかぶっていくことにした。

笑わせるのだ ( ̄▽ ̄)
笑わせてなんぼじゃ!

校門に立つアンナ。

私が車で近づくと
顔がにわかにゆるむ。

ドアを開けて言った。

「見たことない帽子
 かぶってると思ったら
 何それ!?」

「にんにく」

「とがってるし!」

「さっき作ったの。
 パパのお父さんにあげようと思って。
 アンナに見せたくてかぶってきた♪」



そして
帰り道の買い物の時は
違う帽子に取り替えた。

にんにくで歩くのは
勇気がいる(笑)



スーパーに入って
後ろからそっと
アンナの頭に
「にんにく」をかぶせる。

「ちょっとーっ、やめてよーっ!」

「いいじゃない
 かわいいんだから、これ」

「じゃあママかぶんなよ」

「はい…」

かぶって近くの鏡を見て
やっぱり、と脱いだ(爆)



あぶに見せたら、

「いいじゃない、気持ちが大切だよ」

そう言っていたけれど
目をそらしたその横顔は
ひくひくと
不自然にゆがんでいた。

笑ってもいいんだよ…

いや、むしろ、笑ってほしい…

「これじゃあ、あんまりだし
 お父さんには編み直すよ」

そう言うと

「編み直してくれるの!?
 ありがとう!」

リアクション
やたらいいじゃないか。

ほらー
やっぱりこれじゃ
にんにくだからー(爆)

そして
私は、今度は慎重に
新しく帽子を編み始めた。

次こそは…



キミは
にんにくに
なりたくなかった帽子。

でも…

にんにくに
なっちゃったから
許してほしい。

なんかかわいくて
ほどくことができない。

記念に取っておくとするか。