強い
熱い
男たちの闘いでした
世間的には
その美しさ華やかさから
同じ氷上の競技では
ホッケーと対極とされるくらい
男性的とは
認識されにくいフィギュアですが
昨日は断固違いました
実際組み合うことはなくとも
精神的な氷上の格闘技といえるほど
実に男らしい
壮絶な男たちの闘いが
そこにありました
5回クワドのネイサン
4ルッツ、フリップ成功のショーマ
そして総合力のゆづ
4回転新時代の騎手たちが
自分の得意分野で真っ向勝負
持てる力を発揮した
歴史に残る名勝負
なんといっても驚嘆したのは
あのゆづのリカバリ力
4度の加点のつくクワド
2回の3A
この修正力と判断力
それを支える
技術力と実行力
明晰な頭脳
緻密にして大胆
これぞ
彼の真骨頂
SPと同じ
ジャンプミスは残念でしたが
それでも
あの場あの瞬間に
考え実行できた経験は
今後に向けても
大きな自信に
なったことでしょう
フィニッシュの彼は
かつてないほど
静かに
澄んだ強い瞳で
実に男らしい顔をしてました
巡らせたというFS
昨日のそんな彼の姿に
ふと
考えながら滑るのが
自分のスケートの特徴だと語ってた
十代のゆづを思い出しました
勝つために
出来ることを必死に考え
懸命に努力する
そして
ミスがあっても
そこから
必ず挽回出来ると固く信じてる
勝ちに対する
貪欲さ
飽くなき執念
このひたむきさ
むきだしの魂
麗しく優美な姿をしていても
これが羽生結弦の原型
そう、それは
あのニースで
私たちを捉え
離さなかったもの
こんな彼
久々に見た気がしました
思えば
去年のワールドで
練習や本番で
パーフェクトに慣れてた為
一度のミスからFSが
崩れたことがありました
これに象徴されるように
近年の彼を
取り巻く様々な要因
絶対王者の矜持
周囲からの重圧
怪我からくる不安
若手の猛追…などにより
自らも
完璧であることに拘る余り
自分をがんじがらめに
してしまってた部分が
どこかあったように思います
彼曰く
”すごく挑戦的にやった”
昨日の彼の挑戦は
そんな過去を打破し
本来あるべき自分を取り戻した
記念すべき挑戦だった気がします
自分自身で
自分の未知の可能性の扉を
大きく開け放った
勇気ある挑戦
だから負けても清々しい
だって
今出来ること
すべきことをやりきったから
(実際FSは一位だった!)
進化への糸口を掴み
得たものの方が多いから
昔から彼が理想とする
出し惜しみない勝負の世界
共に限界へ挑む
ライバルたちがいるから
そして何より
今季一番大事な試合が
来月に残されてるから
全て試せたテスト大会
非常に意義深い大会となった
四大陸選手権
世界選手権前に
いや平昌前に
経験できてよかった
価値ある敗北です
かつて敗北から学び
進化を遂げてきた彼の
原点回帰の大会
といえるかもしれません
さあ、再び
フラグが立ちました
来月の世界選手権
楽しみになりましたね
*画像は感謝してお借りしました