"羽生結弦は助走をしない"



非常に面白く読ませていただきました


{894AD63A-C75B-46CB-9207-EABF30B692AB}








{6106737D-4E09-4F53-B2CA-251B5B80C430}


"羽生結弦は女装をしない"


{1F50AA5C-CA0F-40A8-8D1C-0308BA3DFE26}



ではなく^^;

{8CA76739-CC45-4F3B-AC0F-35057732BBB9}





38年もの長きの
スケートファンである筆者

高山真氏の
フィギュア愛炸裂の本書
(帯タイトル真に偽りなし)







長年の観戦歴に
裏付けられた
幅広い知識と観察眼を軸に

音楽・文化・芸術など
多方面の造詣を交え

選手の魅力やプログラム内容、
エレメンツを仔細に語り尽くした本書



スケートを見ること
語ることそのものが喜び、

と言わんばかりの筆致は

終始スケーターへの
温かい眼差しにあふれ


まさに

フィギュアスケートへの賛歌
とも言える一冊でした







そんな筋金入り真性スケオタの筆者を


瞠目させた


羽生結弦という存在
 


・独特の個性・エアリー感

・ジャンプだけでなく
   スケーティング自体の素晴らしさ

・エレメンツ間の何気ない繋ぎの凄さ
    難しいことを
    難しく見せずやってる

"異常なレベル"のトランジション
↑筆者はしばしば彼への褒め言葉として使ってます




マニアならではの観点で
ゆづの凄さを

冷静にかつ熱く語ってくれてるから

ファンとしては
とても誇らしく嬉しくて…!

 



本書の中核をなすのは

"羽生結弦の名プログラムここがすごい"

と題したプログラム解説


ジュニア時代から
節目となった演技構成が
順を追って語られ

それこそ
風のように進化し続けてきた彼の
今尚とどまらない
歩みのその足跡を一堂に辿れるので


ソチニワカの私としては一言


大変勉強になりました





やはり


知らずに観ても
十分感動してたのに

知ることで更に

そのかけがえなさ稀有さが
痛感でき( ;∀;)



矢も盾もたまらず

本書と突き合わせ


録画を見返したくなる
衝動に駆られる始末
*だから今日もバリバリ寝不足








また興味深かったのは


表現力と芸術性の項



人によって
定義があいまいなこの部分を
どのように数値化するかについて




ことに

表現力や芸術性を語る上で 

(競技経験者なら理解できるが)
自分と同じ立場の人に対しての疑問符


即ち言葉を使うプロで
競技経験がないものが発する
表現力や芸術性という言葉への

筆者が感じる猜疑心についても
自戒を込めて触れてます




具体的には

"○○選手はX X選手と比べ芸術性に欠ける"


などの表現に対し

ジャッジの方が
間違っていると
言わんばかりに聞こえる論調には
疑問を感じてしまうといいます





表現力や芸術性というものは
とかく主観で語られがちである


それは事実


ただフィギュアスケートが
スポーツであるならば

スポーツとしての採点や評価には
ちゃんと理由や裏付けが
あると私は思っています


審判ではないけれども

このスポーツを愛しているもの、 
かつ
言葉を使うものとして


可能な限り客観的であろうと努めながら

表現力、芸術性
というものを考えていきたい





〜第二章「表現力」「芸術性」とは何か より〜







ジャッジに対しても
また採点競技である
スケート競技そのものに対しても

真摯な敬意が感じられ

とても共感できました







そして本書に

一貫してるのは


ゆづ始め
全てのスケーターに
向けての愛とリスペクト


 

更に

その中立で温かい眼差しは

我々フィギュアファンに対しても





フィギュアスケートは非常に美しいもの


その美しいものを
どのように見て、感じて
自分の中に取り込むか。



それは
それぞれの方法論や感受性に
ゆだねられるべきだと
私は固く信じています



採点は審判が
血を吐く思いでジャッジしている

選手たちは
血を吐く思いで

「これが自分にとって
   いちばん難しく   美しいもの」

を見せようとしている


では
受け取る私たちも

私たちそれぞれのやり方で
一生懸命に受け止めてみましょう



この本は、そういう本です



皆さんひとりひとりの
方法論や価値観は

それぞれすべて「正解」です


あなたにとっての「正解」は

リスペクトされるに充分、
値するものです



〜あとがきより〜



この一文からも


筆者の決して
押し付けがましくない語り口と

多様性や個性を尊重する視点の一端が
窺えるのではないでしょうか…







スポーツライターではなく
自らを
一スケートファンの
エッセイストと称して


それも本業のエッセイは
女性向けのものを
主に執筆されてるという
乙女心を理解した男性(マツコさんとも旧知の仲)



多様性を理解する
リベラルな思想の持ち主と
推察できます










通算10回もの五輪を
観てきた
スケオタ大先輩ならではの大局観



そして


"羽生が平昌オリンピックで

素晴らしい演技を披露することを

私は露ほども疑っていません"



こう断言し

来月平昌でのゆづの復活を信じて
楽しみにする
同じファン目線に

並々ならぬ
シンパシーが感じられる本書






加えて
理路整然と説得力ある文体
冷静なのに
熱くてロマンチックややポエマーなとこ
個人的に
すごく気に入りました♡






満を持しての城田さん本など
いろいろ出版物が出て

時間は足りなくなる一方ですが




五輪前のこの時期よむ物としては



一読の価値がある一冊だと思います(^^)







{57A3BEC7-02C4-4012-BA9F-20FCAE829CE2}
羽生結弦は助走をしない 高山真 著










*画像は感謝してお借りしました
AD