1988年にアラスカで実際に起こった出来事をもとに、氷に閉じ込められたクジラを救出するため奮闘する人々の姿をドリュー・バリモア主演で描いたドラマ。
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共演は、ジョン・クラシンスキー、クリステン・ベル、ダーモット・マローニー、ティム・ブレイク・ネルソン、バネッサ・ショウ、テッド・ダンソン。
監督は、「旅するジーンズと16歳の夏」「そんな彼なら捨てちゃえば?」のケン・クワピス。
1988年10月、アメリカ・アラスカ州バロー。テレビリポーターのアダム・カールソン(ジョン・クラシンスキー)は偶然、3頭のコククジラが厚さ15センチの氷の下に閉じ込められているのを発見する。
開けた海まで氷原は8キロも続いており、氷に穴を開けないと呼吸ができずに生き残れる可能性はごくわずか。
このニュースが自分のキャリアアップに役立つと考えたアダムは、早速、氷に阻まれたクジラのニュースをアンカレッジのテレビ局へ送る。この報道を見てアダムに電話をしてきたのは、グリーンピースで自然環境保護活動を行う元恋人のレイチェル・クレイマー(ドリュー・バリモア)。
地元住民のイヌピアト族によって、クジラが食用として捕獲されてしまうかもしれないと知ったレイチェルは、州知事にクジラ救出を要請する。
これをきっかけに、様々な思惑が絡み合い、次第に地元石油採掘会社、州軍、テレビ局、ホワイトハウスのレーガン大統領、さらに敵国であるはずのソ連までもが参加する大規模な救出作戦が展開されてゆく。
様々な立場の人々の、それぞれの思惑が交差する中、果たしてクジラたちは無事に救出されるのか。バローの人々、そしてテレビの前で救出劇を見守る世界中の人々の思いは届くのだろうか……?
当時の映像をふんだんに使い、登場する人物やエピソード等を忠実に再現したダイナミックなドラマ。
タイトルは日本で付けられたものだが(原題は「ビッグ・ミラクル」)、この「だれもがクジラを愛してる」の皮肉っぽさがいい。ここに関わった人物は、このクジラの出来事を自分の有利に利用しようとしているのだ。
エンドロールで、実際の人物の当時の映像や、その後にどうなったかも紹介されている。
そして、忘れちゃいけないのが主人公のクジラたち。この北極圏でのSFX再現も、とてもよく出来ている。
107分 7月14日よりTOHOシネマズ シャンテほかにてロードショー