蒸気機関車とデカ盛りと道の駅を求めて毎週末、家族旅行しているのにキャンプ歴のない軽自動車キャンピングカー「eK-Camp(ROTUS(ロータス)RV販売 )」銀色テントむし乗りのnorizoです。
東北自動車道の那須(なす)インターから県道17号線那須街道を北に進み、田代小前交差点から東の坂を上って道なりに進んだところにあるのが「那須SLランド蒸氣機関車館」です。
時々、夏休み前などのテレビの特集で蒸気機関車が食事を運んでくるレストランの紹介をしますが、そのレストラン「蒸氣汽関車」と併設する鉄道テーマパークで、駐車場は無料です。
個人経営で沢山の鉄道グッズが展示されているので入場料は大人1,000円3歳以上の子ども600円が必要ですが、ドームシアターなどの入場料も含まれているため比較的リーズナブルです。
今回はモカさんが怪我でクルマ待機のため、ズキマル君と二人でパークの外からSLだけを見学させてもらいます。
それでも女性スタッフさんがやさしく「それなら記念撮影だけでもどうぞ。」とロビー前の招き猫を指差します(笑)
ズキマル君がビミョーなカオで撮影に臨みました。
さて、このテーマパークに置かれているのは「LDK57」と言う大正生まれの静態蒸気機関車です。
カラーリングはオリジナリティあふれたトーマス柄で全国の静態蒸気機関車の塗装を圧倒するセンスです。
戦前の台湾統治下において国土開発のために利用された鉄道で、その後砂糖を作るために創業した台湾糖業公司の貨物列車および人員輸送に活躍し、1980年代に東急電鉄によって日本に帰国させてもらいました。
1984年の「たまプラーザ東急 鉄道博覧会」において展示され、その後「ステーキハウスペコペコ」の看板機関車として人々の目を楽しませました。
当時2店舗(越谷店LDK56、蓮田店LDK57)あった展示のうちの一つが劣化が激しいと言うことで解体業者に引き取られ、その生涯を閉じようというときに、この「那須SLランド蒸氣機関車館」にたどり着きました。
時代をさかのぼること1900年代初頭、大政奉還により明治を迎えた日本(大日本帝国)は、わずか20年強で世界の競合列国と肩を並べる軍事国家となり、台湾を統治するまでにいたっていました。
その折に台湾には、三井財閥を中心に製糖会社を建設しています。
収穫したサトウキビを工場に輸送する鉄道路線がこの際に敷設されました。
1946年になると国営の「台湾糖業公司」を発足させ、全ての製糖工場と連絡するようにりました。
あわせて旅客運転も行っていましたが、業績不振や輸送手段の発達により徐々に縮小され、1982年嘉義(かぎ)線の嘉義~北港(ほっこう)間の廃止をもって旅客営業を終了ています。
そうした鉄道線の売却の際に東急電鉄が下取りして展示会にて公開し、前記した経緯でここに至った大変貴重な車輌なのです。
大きな歴史の中を歩んできた「産業遺産」が姿を変えて今は子どもたちの目を楽しませてくれています。
こうした活動をして大事な機関車を守り続けてくれている「蒸氣機関車館」に感謝しつつ、次回はモカさんの怪我が回復してから、家族で館内を楽しんでみようと思いました。
□那須SLランド蒸氣機関車館(LDK57)
栃木県那須郡那須町高久乙24-2
TEL:0287-63-4005
営業時間9:00~18:00
休み:無休
駐車場:あり
より大きな地図で 銀色テントむしの静態蒸気機関車マップ を表示
◇車歴
製造:1923年 LD24 日本車輌製造製(製造番号 81)または1921年汽車製造製
改番:????年 LD24 → LDK57 → LD108
配置:1946年 台湾糖業公司 台湾鉄路管理局(台東線)
展示:1984年 「たまプラーザ東急」鉄道博覧会
移動:1987年 ステーキハウスペコペコ蓮田店
移動:20xx年 那須SLランド蒸氣機関車館
※情報ソースが曖昧なため正式なデータではありません。
ワンポイント:
もとは、日本統治時代の台湾総督府鉄道が1915年(大正4年)から762mm軌間の台東線で使用するために導入した、車軸配置0-8-0(D)、運転整備重量20トン、2気筒単式のサイドタンク機である。主に貨物列車の牽引と入換用に使用された。
同じ台湾糖業公司で働いていた車輛のうち「347(山形:河北中央公園)」と「362(長野:野辺山SLランド)」は動態展示されている。
20143/01/13 10:30 天候:雪
測定値:未測定(測定器具:エアカウンターS)
測定場所:駐車場GL約1000mm(腰高)